映像機器

4K HDR対応テレビを考える(4K REGZA 比較)

PlayStation 4 Pro も発売され、いよいよゲームのHDRも本格化してくると思います(無印PS4でもHDR対応になりました)

しかしながら、HDRに対応しているテレビを持っていなければこの機能をオンにする事すらできません。我が家のテレビ VIERA TH-55AX900 は4K60p/HDCP2.2/BT.2020までは対応しているのですが、肝心のHDRに対応していない為、下記のような設定になります。

ネット情報では「HDR凄い」「4Kの恩恵よりHDRの恩恵の方が大きい」「4K/HDR無しより2K/HDR有りの方がいい」なんて評判もありますし「一方で思った程でもなかった」という声もあります。でも、色々評判が出始めるとやっぱりHDRを体験したくなりますね。

HDR対応について

HDRとは輝度のダイナミックレンジ(幅)の事で、単純に言えば明るいところはより明るく、暗いところも潰れずに見える。という明るさの幅を指しています。この明るさを「nit」という単位で表します。例えば従来のBlu-rayは0.117~100nit。UHDは0.005~10,000nitと遥かに輝度の幅が広がっています。自然界で人間の目が認識できるのは0.001~20,000nit超と言われていますので従来がいかに狭いレンジで表現されていたかが分かります。

UHDで表現できる0.005~10,000nitという規格が「HDR10」と呼ばれ、PS4Proでもこの基準が採用されています。明るさの幅が十分に取れると、色も多様に表現できるようになります。ここが単に明るい、暗いだけではないHDRの価値ですね。

HDR対応テレビで表示できる輝度は?

「HDR10」では10,000nitまでを規格化していますが、実際に今販売されているHDR対応テレビは良くて1,000nitを超えるくらいです。ここが今HDR対応テレビを買うべきか悩ませるポイントですね。最近の指標として「ULTRA HD PREMIUM」という規格が出来ましたが、ここで条件とされている輝度は0.05nit~1,000nitで、上も下も10分の1になっています。それでもこの条件をクリアしているテレビはほとんどないのが実情です。

例えばREGZAで見てみると、フラグシップの「Z20X」は1,000nitを超えていると言われていますが下位モデルの「Z700X」「M500X」は500nitくらいしか出せないとのことです。それでもHDR対応!と謳っているのは「HDR信号を入力出来れば、HDR対応と謳ってよい」という決まりがあるからです。恐らく100nit超であれば基準をクリアしていると考えられているのではないでしょうか。

当然500nitまでしか出せないテレビだと、1,000nitほどの高輝度を出すことは出来ません。HDR信号は入力できるが、その輝度を最大限表現することは出来ない。という事です。

一方、私が利用しているTH-55AX900はHDR対応していないのでHDR信号を入力できません。でも、輝度は相当高いモデルです。恐らく公式情報から逆算すると700nitくらいあるんじゃないかと思います(推測ですが)

だとすると、今発売されているHDR対応テレビより、高い輝度を表現できる事も有りうるという事です。ここがジレンマですね。HDR対応コンテンツは、単にテレビの輝度スペックを観ているのではなく、HDR信号を受けられるようソフトウェアで制御しているかどうかで判断します。そしてHDRとして表示されたコンテンツは、SDR(HDRではない)に比べて、陰影をはっきりさせ、リッチで立体感のある絵を作るのです。

ですから、HDR対応500nit機で見る方が、HDR非対応700nit機で見るよりも輝度のダイナミックレンジはしっかりと描かれるのだと思います。これは悔しい話ですね。(AX900がHDR信号を受け入れるファームアップをしてくれれば良い話ですがパナソニックに聞いたところ「アップデートはしない」と回答されました。ホントケチ。)

かといって、私が今から500nitのテレビに買い替えると、普段の映像の輝度幅で言えばむしろ下がる可能性もありますから本末転倒です。確かにAX900は眩しすぎるほど高い輝度を表現する事が出来ます。

REGZA 3モデルを比較してみる

すぐに買い替えるかどうかは悩ましいところですが「ゲームと言えばREGZA」という事で、REGZA 3兄弟を店頭で色々見比べてみました。結構面白いですね。この3モデル。

M500X

VA/エッジ型LED/パネルの映り込みは普通

コントラスト表現が良く、暗いところも潰れずしっかりグラデーションが出ています。

Z700X

IPS/直下型部分駆動LED(LED数少ない)/パネルの映り込みは一番少ないが、黒が白っぽくなるパネル

色乗りが最も良く、青空の青などの鮮やかさは3機種で一番。ただ暗い部分は潰れる。ちょっと色温度が高め。色合い調整で若干色温度を下げてもいいかもしれません。

Z20X

VA/直下型部分駆動LED(LED数多い)/パネルの映り込みが半端ない

コントラスト表現が一番優れており、発色もいい。明るさのレンジ、色の再現など2機種のいいとこどりという感じ。これも色温度が高め。

コントラスト(VAが得意)

Z20X > M500X >> Z700X

色の鮮やかさ(IPSが得意)

Z700X > Z20X >> M500X

映り込みの少なさ

Z700X > M500X >> Z20X

パネルの地の黒レベル

Z20X > M500X >> Z700X

ゲームの遅延(60fps時)

M500X > Z20XZ700X

いや、ほんとよくできた3モデルです。ここまで一長一短になるように作ってあるとはさすがです。

もちろん最終的な画質の良さで言えばZ20Xです。3機種の中では弱点がありません。でも、映り込みは半端ないです。色鮮やかさではIPSのZ700Xに負けます。

鮮やかさで言えばZ700Xです。でも暗い部分が弱いです。IPSの宿命でしょうね。我が家のAX900もIPSで全く同じ傾向です。

M500Xは画質全体では常にバランスを取っていながら、黒表現と映り込みというパネル総合点では一番、また低遅延。という強みがあります。

また55/58インチクラスで価格で見ると「価格.com/Amazon」でそれぞれ

58M500X 約15万円/約15.5万円

55Z700X 約17.5万円/約19.3万円

58Z20X 約24万円/約26.2万円

です。

これまた絶妙ですね。お金を出せるならZ20Xと言いたいところですが、正直M500Xと比べて1.5倍の価値があるかというと画質面だけで見ると微妙です。Z20Xがダメなのではなく、M500Xが凄く健闘しているという事です。その他の機能も加味して釣り合いの取れる価格設定と言えるでしょう。

タイムマシンや倍速などの機能/スペックにあまり惹かれないのであれば、個人的には58M500Xはコスパ抜群だと思います。ちょっと色味が薄い(淡白)という点が気になりますが、単独で見ている分にはほとんど感じませんし、ゲームという面で遅延を気にするならM500Xが最適解かもしれません。

2017.1月 追記)

その後、REGZA以外も検討踏まえ、最終的にLGのOLEDを購入いたしました。

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