かつてGalaxy Noteユーザーだった私は今はGalaxy Z Fold3を使用しています。快適だったSペンを捨ててGalaxy Foldに移行して大画面のすばらしさを知りました。そしてGalaxy Z Fold3でついに「大画面」と「Sペン」の両方を手に入れて自分の中ではパーフェクトなスマホとなっています。
でも、今度はGalaxyシリーズのフラグシップであるSシリーズにSペンが内蔵されるという事で、これはこれでまた食指が動いてしまうのも事実。ちょっとS22 Ultra欲しいな~という自分がいる訳なんですが、ちょっと冷静になってGalaxy Z Fold3からGalaxy S22 Ultraに移行したとしたら「何を得る事が出来て」「何を失う事になるのか」考えてみる事にしました。
ほとんどの人には参考にならない。でも全く同じ境遇の人なら共感を感じてもらえる。そんなまとめになると思います。
Galaxy S22 Ultraに換える事で得られる事
もちろん他のスマホでも同様の事が言えるケースはありますが、敢えてこの2機種の対比で整理していきます。
もう開かなくていい
まずこれですよね。Galaxy Z Fold3の良さはコンパクトな折り畳まれた状態から、開くとミニタブレットサイズになる事。でも翻って考えればメイン利用の画面を使うには毎回「開く」という作業が必要になる訳です。すっかり慣れてしまいましたが、その工程がない方が楽なのは間違いない。
開かなくてもいつでもメイン画面。それはFoldユーザからすればある種交換条件として「捨てた」価値でした。
取り回しの安心感
Galaxy S22 Ultraが優れている訳ではなく、単にGalaxy Z Fold3はやっぱり取り回しに気を使うな~と思う訳です。パカパカ開く構造、傷つきやすいディスプレイなど無意識に丁寧に扱っている自分がいます。
その点普通のスマホなら多少雑に扱っても大丈夫ですもんね。そしてSペンも無造作に描きまくれます。Noteを使ってた時はそんな感じだったもんなぁ。
ペンが内蔵されている
Galaxy Z Fold3でもペンは内蔵して欲しかったんです。心から。ケースにペンをくっつけて持ち歩くのはやっぱり邪魔。Galaxy Z Fold4では内蔵になると言われていますが、やっぱりペンは内蔵であって欲しい。
ペンが内蔵されているとこんなメリットがあります。
- ペンを失くさない
- ペンの部分の出っ張りがなくなる
- ペンを抜いたらノートが起動する、画面オフメモが起動するなど効率的な挙動になる
画面オフメモ機能がより便利に
Galaxy Z Fold3でも画面オフメモは使えます。でもメイン画面でしか使えません。しかもメイン画面をペンで2回タップしないと起動しません。これめっちゃ面倒。Galaxy Note時代はお気に入りだった画面オフメモ機能ですが、Galaxy Z Fold3ではすっかり使わなくなってしまいました。
スマホをポケットから取り出してペンを抜くだけで画面オフメモが起動する。このステップが抜群にスマートだったんですよ。そしてそのままメイン画面で描けて、そのまま画面にメモが残る。これこそ画面オフメモ機能の価値だったわけです。
カメラが高画質に
Sシリーズと言えばカメラもトップクラス。1億画素にディティールエンハンス、そして100倍ズームとカメラの楽しさがぐんと上がります。特に100倍ズームはかなり楽しいと思うんですよね。手振れ補正もしっかり効いていて手持ちで100倍写真が撮れるなんてすごく便利だと思います。
S21 よりも更に美しくなったカメラ。やっぱりブログを書いたり、SNSに投稿したりするのに高画質カメラがポケットにあると便利ですよね。
どのアプリもちょうどいい大きさ
Galaxy Z Fold3は閉じると圧倒的に細長、開くと12.5:10と正方形に近いサイズ。といわゆる一般的なスマホとは大きく縦横比が違います。確かに大きく拡張されて便利なアプリもあるんですが、ほとんどのアプリはいわゆる普通の長方形スマホに最適化されて作られている訳です。そういう意味では、やっぱり普通サイズのスマホの安心感。というのはありますよね。
一方、Galaxy Z Fold3のサイズで良かった!と思えるのは「Google Map」や「電子書籍」、それから「写真閲覧」くらいでしょうか。確かにペンは大画面の方が使いやすいと思いますが実際の用途から考えればそれほど恩恵を受ける機会は多くありません。またたまにゲームで大画面の迫力を楽しめますが、正直ゲームは普通のスマホ比でも全然いいなと思う訳です。
高画質ディスプレイ&処理能力
正直ここはそこまで評価している訳ではないんですが、1700nitを超える輝度、Snapdragon 8 Gen1の処理能力などは魅力です。一方でGOSによってベンチマーク以外では性能を引き下げてるなんて批判もありましたが、ここはアップデートでGOSを止められるようになったらしいですが、結局Snapdragon 8 GEN1の発熱によって強制的にパフォーマンスダウンするんだとか。
うーん。Snapdragon 8 GEN1自体がそこまで期待できるSOCじゃなさそうですね。そういう意味ではここはそんなに私の中で評価ポイントではなかったりします。
バッテリー持ち
バッテリーはGalaxy Z Fold3の4400mAhに対して5000mAhと大きくなっています。大画面&小画面の2画面を持つGalaxy Z Fold3はバッテリー面でも不利だったでしょうから、明らかにここは持ちが良くなると言えるんじゃないでしょうか。
軽さ
軽いと言っても重いです。Galaxy S22 Ultraも229gもあります。でもGalaxy Z Fold3は271gもあるんです!しかもSペン別で。ですから、ペン&ケースを着けると320gとかになっちゃう訳です。もちろんタブレットよりは軽いんですがスマホとしては超ヘビー級。それが100g近く軽くなるなら断然ありがたいですよね。
という事で「普通のスマホなら当たり前」のメリットばかりかもしれませんが、その当たり前に「Sペン」と「高画質カメラ」が加わって「普通のスマホの最強モデル」と言えるのがGalaxy S22 Ultraなんです。
Galaxy S22 Ultraに換える事で失う事
一方、Galaxy Z Fold3から離れる事で失う事はなんでしょう。
電子書籍の読みやすさ
私がどうしてもFoldから離れられないと感じている最大の理由がこれです。電子書籍の読みやすさ。
もう普通のスマホサイズでは6.8インチとかあっても電子書籍は読みづらい。マンガならまだいけますが雑誌類は文字が小さくなりすぎて読めないんですよ。それがGalaxy Z Fold3なら雑誌を等倍のまま(ピンチ操作しなくても)読めてしまう!という神サイズな訳です。
そしてそれを折り畳んでポケットに入れて持ち運べる。この強みはもう他のスマホでは味わえません。
他にも大画面アプリを楽しめる
他にもGoogle MAPも快適ですし、ブラウジングもPC版にしても使えるレベルになります。ゲームの恩恵は少ないとは言いましたが、やっぱり大画面というだけで楽しさはありますよね。
アスペクト比もアプリ毎に設定できますので正方形に近いサイズだとプレイしづらければ16:9などに指定する事も出来てしまいます。大は小を兼ねるとはまさにこのことで、このような体験がスポイルされて「普通」になってしまうというのは淋しさを感じますね。
縦持ちでYoutube視聴も捗る
Galaxy Z Fold3は縦持ちした時も横幅がしっかりあるのでYoutubeを縦持ちで視聴する時も6インチクラスのスマホを横持ちしたのと同じくらいの動画サイズで観る事が出来ます。しかも、下段では他の動画検索ができるので十分満足できるサイズで視聴しながら他の動画をザッピング検索できるのでめちゃくちゃ捗るんですよね。
横向きのアプリも縦持ちで使える
Galaxy Z Fold3はカスタマイズ性が凄くて、横持ちでしか使えないはずのアプリを強制的に縦持ちで使えるようにする設定があります。いちいち縦横持ち替えるのが面倒なアプリの場合とか意外と便利なんですよね。
カメラを置いて使える
Galaxy Z Fold3にはフレックスモードという半分折った状態で使えるモードがあります。
例えばGalaxy Z Fold3を半分折った状態で置いて固定カメラにする事も可能。普通のスマホはスタンド付きケース何かを使う事で立たせる事は出来ますがその場合も多くはインカメラでの撮影ですよね。角度的にアウトカメラはやや下を向いてしまいます。でもGalaxy Z Fold3ならきちんとメインカメラを上に向けたり正面に向けたり調整して撮影ができます。これは便利。
私はカラオケ動画なんかをよく撮るんですが、カラオケボックスでGalaxy Z Fold3をフレックスモードで立てて自由に角度調節して撮影することが出来ます。また集合写真のタイマーなどを使う時にもホント便利なんですよね。
アンダーディスプレイカメラ
Galaxy S22 Ultraは残念ながらインカメラが「パンチホール」なんですよ。私嫌いなんですよねパンチホール。ゲームでも「あるべき情報」が欠落するのが耐えがたい。
Galaxy Z Fold3はアンダーディスプレイカメラを搭載しているので、違和感はありつつも情報はきちんと見えるんです。パンチホールの黒丸がクッキリ見えるのと比べれば断然良いんですよね。
ポケットに収まるコンパクトさ
大きいスマホの弱点はジーンズのポケットなどに入れようとすると「キツキツ」になっちゃう事。Galaxy Z Fold3は大画面を擁しながら、折り畳めばジーンズのポケットに入っちゃう。というところが凄いんです。
「大」なのに「小」このハイブリッド感は本当に凄い。Galaxy S22 Ultraだとメイン画面は小さくなって電子書籍も読みづらくなり、いざポケットに入れようとすると今度は大きすぎる、というジレンマに陥ります。
まとめ
ざっと思いつくまま並べてみました。
こう考えると「大は小を兼ねる」というのがGalaxy Z Fold3の最大の強みかもしれませんね。どのアプリも使えて、ゲームもブラウズも動画もSNSも不便さがなく、加えて電子書籍まで快適。という事なのでトータル体験ではGalaxy Z Fold3が上回ります。そしてポケットに入るという取り回しの良さ。
この辺りを振り返ると、やっぱりGalaxy Z Fold3を使い続けた方が得られる体験は上だろうなと感じます。
一方で、もう2世代続けてGalaxy Foldを使っている自分としては、ちょっと普通のスマホ、カメラ性能も高く、扱いに気を使う事もなく楽に使えるGalaxy S22 Ultraに惹かれる面もあります。Galaxy Note20 Ultraもいいなと思ってたんですが、その進化版と考えると「あー最強の普通のスマホっていいなー」と心くすぐられるんですよね。