ホームシアターでサラウンドを楽しむためにどうしても課題になるのがスピーカーの設置です。まだ自分の耳の高さに揃えるところは床に直接置いたり棚やスタンドを使えば容易に設置できますが、ハイトスピーカー(壁)やトップスピーカー(天井)になってくると方法に悩みますよね。
以前も壁掛け、天吊りを行ったことがあるので詳しい解説はそちらにもリンクしつつ今回は3つの方法をご紹介したいと思います。
壁掛けするスピーカーはDALIのAlteco C1
天吊りするスピーカーはONKYOのD-22XMです。
石膏ボードへの壁掛けなら「壁美人」がおすすめ
部屋の壁は大体「石膏ボード」が「コンクリート」だと思います。
石膏ボードなら「壁美人」を使って固定するのがオススメです。
「壁美人」というのは「ホチキス」の針を使って金具を壁に固定する画期的な商品です。通常何かを壁に固定しようとすればそれなりの穴を開けてそれなりの金具を固定する必要があります。でもそれだと壁に大きな穴を開けてしまう事になりますよね。賃貸では憚られますし、持ち家でもできれば大きな傷は付けたくないところ。
でも「壁美人」はホチキス針で固定するのでほとんど穴が目立たないんです。不要になった後に取り外した後もほとんど分かりません。
それでいて数kg~20kgを超える耐荷重を実現してくれるのです、大型の壁美人を使えば65インチテレビや自転車の壁掛けまで出来てしまいます。スピーカーの壁掛けなんてたやすく固定出来てしまいます。
まず留めたい場所に壁美人のプレートを当てて、専用の透明プラスチックをあてがってホチキスで留めていくだけ。
こんな感じで天井に近いところに壁美人をセット出来ました。
プレートの中央にフックのような出っ張りがあるのであとはここに好きなようにスピーカーをセットします。
方法は色々考えられると思いますが、実は私の場合は前の住居で「壁美人」を使って試行錯誤しましたので詳しくはこちらを参考になさってみてください。他にもアイデアは色々あると思います。
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前回と同じようにAlteco C1をセット出来ました。
反対側も全く同じ手順です。左右対称になるように位置を計って壁美人をセット。
そしてスピーカーを掛けるだけ。
私は一度試行錯誤した経験があるので手慣れた感じでセットしちゃいましたが、慣れると10分くらいで壁掛け完了しちゃいます。
コンクリート壁なら「2×4木材とラブリコ」で柱を立てよう
今回厄介だったのはフロントのハイトスピーカーです。このテレビの両サイド上あたりに設置したかったんですがこの壁が「コンクリート」だったので「壁美人」がセットできません。
そうなると「木材で柱を立てる」という方法がいいかな?と思いました。
そこで検討したのが「ラブリコ」です。
ラブリコは「2×4」の木材にセットして突っ張り棒の容量で床と天井に柱を突っ張らせて立てるパーツです。2×4の木材はホームセンターなんかで買ってきてもいいですし、割高ですがラブリコとセットで売っているショップもあります。
我が家は背面の壁がアクセントクロスになっていてグレーだったので、木材にも色を塗りたかったんですよね。結局自分で色々揃えて塗るコストと手間を考えたら最初から色塗りされている木材を打っているショップで買った方が安心感があるかな?と思ってラブリコと塗装済み2×4をセットで販売しているショップで購入しました。
私が買ったのはこちらのお店です。色も種類があって木材も好きな長さにカットしてくれるのでオススメです!
届いた木材がこちら。壁面の色に近くてかわいいアレンジができそうなピスタチオグリーンにしてみました。
そしてラブリコアジャスターもグリーンを選択。
木材の上にかぶせてみました。
あとはこの木材を立ててスピーカーを取り付ければOK。という事です。この取り付けも色々方法はあると思いますが今回私が行った方法をご紹介します。
まず用意した工具はご覧のとおり。電動ドリル/ドライバーはあると便利ですがなければ普通のドライバーでも問題ありません。
まず木材にキリでしるしをつけて、電動ドリルで穴を開けます。
そこにホームセンターで購入してきたこんな金具を取り付けました。この辺は実際にホームセンターに行って色々金具を見ながら「これ使えそう」とイメージして選んだものなので、他にも都合のよい金具類があるんじゃないかと思います。
取り付けた金具にスピーカー背面の穴を合わせて固定。
M4サイズのネジをスピーカー背面の穴に入れて引っかけてネジを締めるだけ。
こんな形で固定出来ました。
余談ですがAlteco背面の穴はM4ネジがちょうどピッタリサイズだったのですが、なぜかあったはずのM4のナットが足りませんでした。M3とM5は家にあったんですがM4だけない・・・。ということでこのナット2つの為だけにまたホームセンターに買いに戻るという羽目に・・・。
さて、そしてAlteco C1はこの穴が上下2つ付いているので、安定させるために金具も上下に取り付けます。この時に実際に試しにスピーカーをセットしてみてピッタリの距離感になるように固定する必要があります。
同じ手順でスピーカーをセットするとこんな形で上下均等に固定する事ができました。
これで柱を立てた時にスピーカーがしっかり固定されると思います。
固定できたので立ててみます。いい感じですね!
このまま移動させてテレビの横に固定します。突っ張り棒のようにラブリコのダイヤルをカリカリ回して突っ張らせて固定。上の白い固定壁部分もコンクリートなので強く回しても大丈夫。
両サイド共に柱を立てて完成です。ちょうどテレビとの距離が同じになるよう測りながら固定。注意が必要なのはラブリコをしっかり固定しても柱が斜めになってしまいます。なのでメジャーで壁からの距離を見ながら柱が垂直になるように微調整しました。
天吊りは「ダクトレール」を利用するのが楽です
最後に天吊りです。これは環境にもよりますが座っている位置の上に照明が取り付けられるのであれば「ダクトレール式」の照明を買ってきて、そのダクトレールにスピーカーを吊るしてしまう。というのが楽だと思います。こんな感じ。
ONKYOのD-22XMはこんな形で背面にネジ穴がありますのでここを上手く利用して留めます。
実際に私が取り付けた金具を紹介します。これまたホームセンターで物色して選んだパーツです。L字型の金具をスピーカーに固定。
ダクトレールに輪っか型の金具を引っかけてL字金具にネジ留めするだけ。めちゃくちゃ簡易的ですが「落下の危険性」はほぼないと思います。
輪っかは以前引っ越し前に使っていたものは小さすぎたのでホームセンターで目星をつけて大きいサイズにしたら今度は大きすぎました。
そこでまたホームセンターに買いに戻って真ん中サイズのものを購入。左から25、32、40サイズだったかな?と思います。既成サイズなので決まった種類しか売ってないと思います。
これでもまだスカスカですが先ほどのものよりは安心感が出ました。
これを左右2スピーカー分取り付けて完成です。
我が家はトップミドルの2つだけで終わらせますが、もしトップスピーカーを4つ以上付けたいとなった場合はこのダクトレール作戦は使えないと思います。
引っ越し前の時にはダクトレールが使えなかったので代わりに長い突っ張り棒を用意して壁から壁まで突っ張らせる!という荒業を行っていました。こちらも参考になればと思います。
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ケーブルを壁や天井に固定するにはフラットモールでカバーしていくのがオススメ。
フラットモールは好きな長さに切る事が出来るので固定したい場所の長さを計りながら調整していきます。
こんな形で天井と壁の際に沿わせるように固定していきます。角の所はL字になったパーツで押さえ込みます。
様々な角度のパーツが売っていますのでこれで上手くフラットモール同士を繋げていく事が出来ます。
エアコンの上を這わせるのは少し苦労しました。
これで垂れ下がったケーブルは全てフラットモールの中を通してAVアンプの方まで這わせる事が出来ました。
壁掛け&天吊りもアイデア次第
これで壁掛け&天吊りは全て完成です。
今回ご紹介した3つの方法は全て「賃貸」でも実現可能な固定方法です。私の方法も一案に過ぎませんので他にも色々アイデアはあると思います。是非試行錯誤しながらサラウンドスピーカーの設置にチャレンジしてみて頂ければと思います。
ちなみにダクトレールに設置している3つのスポットライトはPhilipsのHueライトで映像に合わせて色が変わるエンタメグッズです。
これもめちゃくちゃ楽しいので興味ある方は是非検討してみてください。
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