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83インチ4K有機ELテレビ「LG OLED 83C2」を導入しました

プロジェクターの検討から始まり、mini LEDを調べ、やっぱり有機ELテレビ一択と辿り着いた結果、80インチ超級大画面導入はLG OLED C2 シリーズに決定しました。

【検討比較の記事はこちら】

80インチ超4Kテレビを選ぶなら最後の3択は「LG C2」「SONY A90J」「SONY X95K」【2023年1月】

前回の記事でmini LED、有機ELテレビを比較検討しながら、80インチ超で検討するなら「LG C2」「SONY A90J」「SONY X95K」が最終候補に残ると結論付けました。 といっても、そも ...

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今回はついに我が家に83インチLG C2がやってきましたので導入レビューをご紹介します。

テレビ到着

以前の65インチまでは自分で開梱して設置までやっていましたがさすがに83インチになると自分で設置は怖い。という事で業者さんに全てお任せする事にしました。

このサイズまでくると購入にあたって必ず注意しないといけないのは「設置場所」まで運び入れる事が出来るか?です。83C2はパネル部だけで185.1×106.2×5.53サイズがありますが注意すべきは「梱包サイズ」です。この外箱が設置場所まで辿り着けなければ途中で箱から取り出して移動させるしかなくなります。

最悪なのはそもそも開梱してもテレビが目的地に辿り着かない場合ですね。そこまでいくとそのサイズのテレビは諦めるしかありません。

まずは外箱が入るか購入時に外箱の床面積サイズ「205×28.5」の紙を作って、我が家の最難関箇所である玄関前の廊下90度回転が可能かシミュレーションしておきました。実際やってみたところギリギリ回転する事が分かったので一安心。万一の時は玄関で開梱しないといけないところだったのでホッとしました。

到着直前には設置場所を準備。邪魔なものをよけつつ空間を作ります。

そしてテレビ到着!実際到着してみるとこの大きさです。65インチの時も大きかったですが83インチはさすがに一回り以上大きいですね。

スタンド組み立て&テレビ設置

今回83C2導入にあたってテレビスタンドはWALL V4を購入していました。このサイズになってくるとテレビスタンドも選択肢が少なく、シンプルで邪魔にならないWALLが一番洗練されていると思いました。「鉄板チョイス」で面白みはないですが正直コレ一択でしょう。

今回は業者さんにこのスタンドの組み立てから引き受けて頂きました。手早く先にスタンドセット完了。

WALLのいいところは足の台座部分が十分広く安定感を持って取られていながら、なだらかな傾斜で薄くなっているので邪魔にならない、躓かない、という計算されたデザインが素晴らしいです。そして目いっぱい支柱が後ろに付いているので壁ギリギリまで寄せられるというのも素晴らしい。

続いていよいよテレビを開梱。有機ELは本当にパネル部が薄いので慣れた業者さんがやってくださっているとはいえ、正直ヒヤヒヤしちゃいます。

2人でテレビを取り出し、スタンドに設置するためのアームを取り付けて頂きます。

準備が出来たらスタンドの前まで移動させて設置。というところでしたが、実際置いてみると取付位置が高すぎたので改めてスタンドの高さ調整を行っていただきました。こればっかりは正直置いてみないと判断しづらいところでして。大変ご面倒をおかけいたしました・・・。

2度目の設置でようやく高さも想定通り。結局WALL V4の取り付け位置は「一番低い設定」となりました。

試しに電源オン。初期設定ウィザードをささっと進めて無事にテレビが映りました。わかんないけどイェーイ!

最初の儀式

有機ELテレビを購入して最初に行う儀式は「画面に貼られたフィルムを剥がす事」これ気づかず貼りっぱなしの人もいるとかいないとか。

この瞬間が鳥肌が立つほどワクワクするので他の誰にもやらせたくないですね(笑)

そしてこれが真の姿を現した83C2の鏡面パネル!「鏡だ・・・」「黒い鏡だ・・・」「ざわざわ・・・」

壁ギリギリまで寄せたので背面のスペースの薄さもいい。やっぱWALLいいですね!そしてやっぱり薄い!!有機ELってどこのモデルも薄いんですがLGはとびきり薄い気がするんです。7.2mmですよ?こんなに薄くする必要ありますかね?逆に。

ベゼル部分は非常に薄いフレームと、パネルにもやや黒縁が残されています。1cm弱くらいでしょうか。実際映像を映すとほとんど気になりません。

さて、フィルム剥がし同様最初にやっておくべきことは「ソフトウェアアップデート」これも基本中の基本ですね。私はむしろフィルムを剥がす前にやりましたが、改めて見るとフィルム剥がさなくても十分綺麗なので剥がし忘れる人いるのも頷けます。でもフィルムがあるとそれこそ黒の深みが出ずにハーフグレアパネルみたいになります。

無事最初のセットアップが完了しました。Youtubeなどで動画もチェック。

WebOS/基本画面

リモコンは最近ずっとこの形ですね。私が使っていたC9はまだ昔のずんぐりしたマジックリモコンでしたが、今はこれが主流。ただ使いやすさで言えば実は以前のずんぐりリモコンの方が良かったのでは?という気もします。

リモコンのホームボタンを押すとWebOSのコンテンツメニュー画面が開きます。以前までは映像表示のまま下段にメニューを出せましたが、最近のWebOSはいきなり全画面になります。この辺りもちょっぴり以前の方が良かったのでは?という気がします。

次は番組表です。起動が遅い、操作がモッサリしている、とずっと酷評されてきた番組表ですが、いよいよ普通に使えるレベルになってきましたね。1秒くらいで番組表が開くので昔のLGの番組表をイメージされている人からすれば格段に進化したと思います。ちゃんとジャンル色分けもされていますしスクロールの不満もないですし、右上には開く前に映っていたチャンネルが表示されて音声も流れていますし、もう番組表としては必要十分じゃないでしょうか?

ホームダッシュボードはそれほど変化がないように見えます。何か出来る事は増えたんでしょうか??私はあんまり訪れないメニューです。

サウンドモードは「AIサウンドプロ」をメインとしているようです。オートサウンドチューニングでAIサウンドプロの音質調整を行ってくれます。実際聴き比べてみると個人的には「音楽」は結構落ち着いていて音楽も違和感なく聴こえるモードだと思いましたので「AIサウンドプロ」または「音楽」あたりを常用したいと思います。

外部デバイスとしてテレビに直接Dualshock4やXBOXコントローラーが接続できるようになったんですね。

リモコンの緑ボタン連打でHDMI接続されたコンテンツの入力情報を表示させる機能も健在です。四左下に入力情報が出ていますが表示位置も出す度に四隅順番に移動します。

2画面表示

これまでもLGの有機ELテレビを使っていたので設定回りで驚くことはほとんどなかったのですが、C9にはなかった?機能として2画面表示が出来ていました。昔のテレビにはよくありましたよね。

サイドバイサイドとピクチャーインピクチャーの2つのモードが行き来出来ます。

サイドバイサイドは横並びで2画面表示させるモードです。

左右どちらの音を出すのか、など上部にメニューを出して指定できます。

そこからピクチャーインピクチャーに移行する事も可能

位置を変更したり、ピクチャーサイズを大小で切り替える事も出来ます。

2画面表示できるのはテレビ、Youtubeアプリ、HDMI入力などです。

ゲームをしながらスポーツを小さく表示しておくとか、変化があったらそっちに切り替えるなどピクチャーインピクチャーの使い勝手が良いと思うんですが、83インチまでくるとサイドバイサイドの2画面もかなりインパクトがあります。

1画面分が横幅91cmですから約41インチのテレビが2枚並んでいるのと同じ大きさを再現できます。この大きさは凄いですね。普通に視聴できる大きさです。Youtubeの攻略動画を見ながらゲームするとか出来ちゃいますね。右下に別の動画のアイテムやマップ画面を置いておくとかもやれちゃうかもしれません。ピクチャーインピクチャーでも34インチくらいのテレビサイズがありますので十分情報を視認可能です。

画質モード

画質モードは昔よりシンプルになってきた気がします。見えていませんが他一番上に「あざやか」がありますのでSDRでは9モードですね。

画質モード

  • 「あざやか」は非常に各パラメータが強調されたモードで主に明るい店頭でのデモでしか使われません。家庭の一般利用で選ぶべきケースはほとんどないと思います。
  • 「標準」はテレビ視聴の基本モードだと思いますが青みが強い画質になっています。Rtingsでの検証でも色温度が高く出ていましたので標準の画調整がそうなんだと思います。FILMMAKERやエキスパートとの差別化という意味で寒色系モードとして残しておいても良いですが、もう少しバランスを取りたいならカスタマイズして見やすい画質に調整しておくのもアリです。
  • 「省エネ」はほぼ標準同等。輝度が上がった時に自動で制御してくれるのかな?と思います。
  • 「シネマ」は落ち着いたコントラストになりやや色温度が下がります。
  • 「スポーツ」は逆にクッキリ映像。あまりこれも使うケースは少ないのでは?と思います。
  • 「ゲームオプティマイザ」は2021年モデルから登場したゲーム専用の調整モード。次の記事で詳細ご紹介したいと思います。
  • 「FILMMAKER」はハリウッドの映画・テレビスタジオ、コンテンツ配信会社などが加盟する団体・UHD Allianceが、最高のUHD視聴体験の実現を目指して開発した画質モード。フレーム補完をOFFにして色温度をそのまま再現、制作者の意図通りの映像で視聴できるモードです。かなり暖色に振られたように感じますが、映画を観るならまずこのモードを試して、もっとビビッドな画が欲しいと思ったら「標準」などにしてみるイメージでしょうか。
  • 「エキスパート」これも標準より落ち着いた暖色系の色味でかなり汎用性が高い画質設定だと思います。通常の地上派などを観るのはこれでいいんじゃないでしょうか。「明るい」「暗い」の2モード有りますが、真っ暗な部屋で観るとかでない限り「明るい」で良いと思います。

私は基本的には、地上波はエキスパート。映画コンテンツはFILMMAKER、ゲームはゲームオプティマイザ、Youtubeは「カスタム標準」で運用しています。

明るさ、色、鮮明度など細かく調整して自分好みの画質にカスタムすれば良いのですが「標準」の青が強すぎるので私は「標準」だけいじっています。

元々C2の画は「青みが強い」という情報でしたがそれもそのはずで「標準」ではホワイトバランスの色温度がデフォルトで「冷色20」になっています。つまりLG自体も「これは寒色だぞ」と認識の上でこの設定にしているという事ですね。

FILMMAKERやエキスパートが暖色系なので「標準」は派手に見えるように逆張りにしているのか、海外の人が寒色好きなだけなのか分かりませんが、最低限これを0に戻すかやや暖色に振っておくとバランスが良くなりますね。

他、シャープネスも強めになっているので若干やわらげたり、超解像も少しソフトにすると「標準」もバランスよく見える画になってきます。

標準よりは暖色側に、FILMMAKERやエキスパートよりはやや寒色気味にというバランスでセットしてやるとYoutubeなどの汎用動画で美しい色合いを作れると思います。SDRやHDRでそれぞれ別モードですので、それぞれでこのような調整をしてやると良いと思います。他にも気になる項目は細かく調整して追い込んでいっても良いですね。

実際にコンテンツを視聴

まず83インチという大画面ですから「このサイズになると4Kだとそろそろ粗が出てくるころでは?」と少し心配しましたが、実際自宅に導入してみると十分に高精細だと感じました。

むしろその大きさの恩恵はやはり凄くて、例えば下記写真のように「各社の有機ELを比較レビューされているYoutube動画」があって「42インチ」のテレビを4つ並べてレビューされているんですが、我が家の83インチテレビだとこれがほぼ実物大ピッタリになります。つまり83インチテレビというのはほぼ42インチが4枚収まる大きさになるという事です。そう考えると83インチって改めて大きいなと実感しますね。

また色々比較して選んだ結果のテレビでしたが、想像していたとおりの高画質と色味で、有機ELらしい深みのある映像体験ができます。C9の時より更に輝度コントラストが高まり、黒は黒っぽく、光は光として表現力が増しているような気がします。

SDR画質の白も十分に眩しいです。液晶と違って四隅が暗くならずビシっと端から端まで締まる均一性が気持ちいいですね。

そして何と言っても有機ELと言えば「黒」です。部屋を暗くして見ても黒が「完全に黒」です。ほんの僅かの光漏れもなく真っ暗な世界を作ってくれます。その中で映し出されるオブジェクトが煌びやかで艶やかで怖いほどに精細。これこそが有機ELワールドですし、店頭では本当にこの鳥肌体験が出来ないのが残念だと思います。

そしてこの黒はあらゆるコンテンツで活かされます。エヴァンゲリオンなんて暗いシーンも多いので本当に画が引き締まります。これは昼間の部屋ですが、それでもこの締まり方はさすがだと思いました。

昼間でもカーテンを閉めるとこのくらいまで明かりを落とせます。上下の黒帯が完全に沈んでくれると視界のノイズにならなくていいんですよね。

部屋の全景で見てみましょう。左は日中カーテンを全開にした状態。右はカーテンを閉めた状態です。

そして、我が家ではBlu-rayレコーダーとしてDMR-ZR1を導入しています。最高画質のUHD Blu-rayプレイヤーともされるモデルです。

このZR1と83インチC2の組み合わせて視聴するUHD-BDはまさに別格だと思いました。

ついでに4K録画していた紅白歌合戦も少し振り返り。このあたりの4K放送コンテンツの録画画質もZR1は凄い。83C2との組み合わせはまさに最高のエンタメ映像環境だと思います。

ケーブルカバーを付けて一旦完成

さて、設置から色々コンテンツの確認まで進めてきましたので一旦ここで本記事は終了としたいと思います。

最後にテレビの下からケーブルが何本も垂れ下がるのが汚いのでケーブルカバーを付けてまとめてみました。

本当はスタンドの中央支柱の裏にケーブルは全部隠してしまうべきなんですが、長さと接続の都合で一旦この状態にしました。

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