HM-901は一般的なシングルエンド接続に加え、バランス接続も出来る事が特徴です。
本体にノーマル(シングルエンド)とバランスの切り替えスイッチがあり、ハイエンドアンプカードを使っていればバランス駆動が選択できます。
バランス駆動で更に音質はアップすると言われていますので、HM-901の能力を最大限発揮するにはイヤホンをバランス接続しないのは勿体ない訳です。ハイエンドアンプカードを選択したのもバランス接続を視野に入れての事でした。
でもUE18Proに対応したバランスケーブルが存在しない・・・。
お店でも相談してみましたが「自作するしかないのでは?」との事でした。
そこで自作を検討していたところ、ブログにコメント頂いたキレイ様に背中を押して頂きまして、アドバイス頂きながら早速ケーブル自作(といってもプラグを変更するだけ)をしてみました。キレイ様この度は本当にありがとうございました。
●バランスケーブル製作(プラグ交換)
幸いなことにUE18Proの標準ケーブルは元々左右2本ずつの「4芯」です。ですから、3極(L 1本、R 1本、GND 左右1本ずつ)になっているところを、プラグさえ変えれば4極(L+、L-、R+、R-)にできるようです。
これまた幸いなことに、私は純正ケーブルの予備を1本持っていましたので、これを改造する事にしました。そもそもUE18Proの標準ケーブルはなかなか音が良いと評価されているようですので丁度いいですね。
極性確認が出来たので、3極ミニプラグ部分を4極ミニプラグに変更するため切断。
ちょっと勇気要ります(笑)
さて、トップウィングさんのWebサイトによると、HM-901は以下のような4極配置になっているとの事。
秋葉原で購入してきた4極ミニプラグ(金メッキ)で、接続部分と照らし合わせます。(なんとアキバ中探しましたが金メッキのものを置いている店は2軒しか見つかりませんでした)
あとは、この4つのケーブルを、確認した極性配置で合うようにそれぞれ該当する部分にハンダ付けするだけです。といっても、あまりにハンダ付けが久々すぎて結構苦労しました(笑)
使ったハンダはオヤイデのSS-47。
色々種類がありましたが、これが定番っぽかったので今回はこれで。
http://www.oyaide.com/audio/audio-products/audiogradesolder/SS-47.html
●バランスケーブル完成
という事で完成したのがこちら!!ちゃんと4極ミニプラグになっていますね!(当たり前)
左:購入した4極プラグ(バランス)
右:標準の3極プラグ(シングルエンド)
※2013年10月にミニプラグ部分を「PAILICCS製」の物に替えました。
●鳴らしてみた
これでバランスケーブルと標準ケーブルの2本になりましたので、交互に付け替えながらバランス接続の音質を確認してみました!
PAILICCS製のプラグに替えた後はこんな感じ。
バランス接続にした事で変わった印象はまず、また派手になったなー!という事。言い換えると音がより深く、そしてクリアになりました。
また、前回の記事でUE18Proでは低域が強く出過ぎる曲があると指摘しましたが、これが改善されたように思えます。そして控えめだった高域にも張りが出て、ボーカルの主張が強かった中音域も、ボーカル以外の音がしっかり聴こえるようになりました。これによって中低域に寄っていた音が少しフラット化されました。よって全体的にスピード感が増した気がしますね。ざわつきを感じていた曲も、音がスッキリする事で緩和されています。
ざっくりまとめると
・音が深く、クリアになった為、解像感と立体感が増した。
・中~高域の音がクッキリし、中~低域が引き締まった為、全体の帯域バランスが良くなった。
・一部、中域にざわつきやボーカルの濁りを感じていた曲があったが、透明感が出てきた。
といった感じです。プラシーボもあるかもしれませんが(笑)
標準のシングルエンド接続でも凄い解像度だと思ってましたが、バランス接続にする事で更に高まるとかこれは本当に凄いです。
前回の記事ではイヤホンを替えてみたらどうか?と思案していましたが、UE18Proの弱点が結構解消されちゃいましたので、しばらくはHM-901&UE18Pro(バランス)を堪能したいと思います。