映像機器

4Kテレビを調べてみる2015 その4 ~画作りと映り込み~

さてシリーズ「4Kテレビを調べてみる」第4回目の今回は、規格やスペックを全て一旦忘れて、純粋にパネルそのものの観た印象を紹介したいと思います。

第2回でもパネルの方式については紹介しました。

おさらいすると、LEDの方式が「直下型」か「エッジ型」か、液晶パネルが「IPS方式」か「VA方式」か、またパネルの表面が「グレア」「ノングレア」「ハーフグレア」などに依っても違い、SHARPのUD2は「モスアイパネル」という特徴的なパネルを採用している。という事でしたね。

では実際観たときの印象はどうでしょう。

●各モデルの画質特徴と映り込み

まずパネルの映り込みについてです。映り込みとは文字通り、蛍光灯などの光などがどのくらい画面に反射するか。です。これが酷いと映像を見ていても、蛍光灯や部屋が画面に映りこんでしまい(場合によっては自分自身も)、没入感を大きく削がれる。あるいは折角の高画質が台無しになる。というものです。

東芝
Z10XとJ10Xは基本的に同じ高画質性能を持っていると言われています。VAとIPSという方式の違いはあれど、どちらも直下型LEDで(部分駆動能力が少し違うという説もありますが)どちらも同等レベルに美しいはずです。

実際画面を見てみても、その輝度の高さ、コントラストの高さ、発色の良さなど甲乙つけがたいレベルにあると感じました。

ところがパネルの映り込み。という面では全く異なります。

Z10Xのパネルはグレアで黒く、映り込みは標準的ですので、その高画質性能を存分に発揮できているのに対し、J10Xはハーフグレアで光の加減でパネルはグレーっぽくなっており、異常なまでに映り込みがあります。「ハーフグレアなんだから、グレアより映り込みは少ないだろう」と思うところですが、印象としてはJ10Xの方が酷いです。例えば、夜のシーンなどでは暗闇の部分に完全に自分の部屋が映りこんでしまうでしょう。映像エンジン自体では凄く黒が沈んでいるのに、このパネル表面によって反射具合で黒全体が白っぽく見えてしまいます。これはそもそもパネルがグレーっぽい為に目立ってしまうのではないかと思いました。J10X最大の弱点ですね。

Z10Xと比較されている方は、是非電源を落とした時のパネルの違いをまず見て、そこをチェック対象にしてみてください。許せるならJ10Xは非常にお買い得なモデルです。

パナソニック
AX900とAX800の比較ですが、画質面で結構違いがあります。

AX900は輝度が高く、且つ部分駆動(ローカルディミング)の直下型LEDですから、必然的に画面内のコントラストが非常に高くなっています。一方AX800は、900と比べると暗く、その為にコントラストも弱めに感じます。色味も900が爽やかな白、青、を表現しているのに対し、AX800は少し黄色がかったくすんだ色味に見えます。また黒部分はAX900の方がしっかりとした黒色になっていて、AX800は青みの強い黒でした。AX900の黒表現は優秀ですね。

また、階調表現については、明るい部分はAX900が優秀で、暗部はAX800の方が優秀です。AX900はしっかり黒も沈んでいますしコントラストも高いのですが暗部が黒く潰れやすい印象です。色々設定をいじるとAX900もAX800に近い階調表現が出来るようになります。明暗のダイナミックレンジを広げ過ぎず、緩やかな設定にした方が細部の階調が豊かになりますので好みで微調整すると良さそうですね。

さて映り込みですが、これはどちらも及第点と言えます。パネルの色は黒く、反射も標準的。比較するとAX900の方が少し映り込みが多く、AX800の方が落ち着いた反射になっていますので、映り込みという点ではAX800の方が優秀です。

SONY
X9500B、X9200B、X8500Bの比較です。

SONYの画質は色味や明るさなど凄く標準的でパッと見て「ああ、ずっと見ていたくなる画質だなぁ」と感じさせられます。SONYの画面を見て、私は好きだ!私は嫌いだ!とあまりならないタイプの画質だと感じました。アプコンも非常に優秀と言われていますので、SONYにしておけば間違いはない。という印象です。

但し、映り込みとなると少し違ってきます。

まずX8500Bの映り込みは酷いです。東芝のJ10Xより僅かにマシか、あるいは同等といってもいいかもしれません。グレーっぽいパネルにこれでもか。というくらい映り込みがあります。

一方X9200Bは、パネルの色が少し青みがかっており、映り込みは標準レベル。こちらは十分なクオリティだと思いますのでパネルの映り込みが画質を台無しにすることはないでしょう。

SHARP
UD20とUS20ですがこの2つでの画質の違いは大きくありません。

ただ、他メーカーと比べると明らかに「色が薄い」と感じます。ですから店頭の派手なモード設定だと白飛びしているようにも見えます。もちろん単体で見ると、これはこれでバランスの取れた自然な色味ですので、他機種の色は好きではなくSHARPが一番良い!と感じる方も結構いるんじゃないでしょうか。

UD20のモスアイパネルは評判通り、圧倒的な映り込みの少なさです。どのメーカーのどの機種と比較してもダントツで反射しません。パネルはやや青みがかっていて、黒いシーンだと他メーカーより青っぽい黒に見える印象でした。店頭ですら満足出来る反射レベルですから、家庭だとほぼ映り込みを感じないんじゃないでしょうか。

三菱
おまけとして三菱のLS1も紹介しておきます。

三菱の画質は物凄く先鋭的でした。一瞬でハッとさせられる色で、決して明るくはないんですが密度濃く、高解像度な印象を与えてくれる画でした。

パネルの映り込みに関しても特徴的で、とにかくパネルが黒いです。他メーカーと比べても黒さを強く感じますので、それが色乗りとして良い影響を与えているんだと思います。ところが、映り込みがこれまた凄いです。J10XやX8500Bの映り込みとはまたタイプが異なり、黒い鏡を見ているような反射の仕方です。他モデルはグレアだとしても液晶ならではの少しモヤっとしたパネルなのに対し、三菱のLS1はプラズマに近い印象を持ちました。プラズマのパネルが好きな方は三菱を選択肢に入れる事をお薦めしたいところです。

●映り込みの順位づけ

紹介したモデルの映り込み度合いをランキングにするならこんな印象です。

Sランク UD20
~超えられない壁~
Aランク Z10X、AX800
Bランク AX900、X9500B、X9200B
Cランク LS1
~超えられない壁~
Dランク X8500B、J10X

正直Dランクの2機種は、この要素によって候補から脱落させたくなるレベルでしたが、悔しいかなこの2機種はその他のスペック、性能と価格とのバランスが突出して素晴らしいのです。映り込みに我慢が出来るなら圧倒的にコストパフォーマンスが高いモデルと言えます。特にJ10X。

Z10X、AX900の輝度には驚かされますし、LS1の解像感、X9500B、X9200Bの総合力の高さ、この辺りに感心しました。

※ちなみに全くこれまで話題に出してきませんでしたがLGの映り込みも酷いです。比較した中で最低レベルでした。候補にされている方はご確認下さい。

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