PSVR

PlayStation VR レビュー【コンテンツ編2】

PlayStationVRを購入して1か月と少し。徐々にプレイしたゲームも増えてきました。中でも今回は、購入しようか迷っている方の参考に有料コンテンツを幾つかご紹介します。

Until Dawn Rush of Blood

税込 2,160円

PS Move 2本使用

前回もレビューしましたが改めて。

テーマパークにあるライド型アトラクションと同じ構造のゲーム。自動で動くトロッコに乗って現れる敵を銃で撃つ。ただそれだけのゲームですが、これはそのジャンルの「最上級アトラクション」だと思ってください。とにかくリアルな敵が目の前まで迫ってくる怖さ、暗い森や建物の中に一人ぼっちで放り込まれる不安、急にジェットコースターのように激しく走るトロッコと、雰囲気作りがとにかく上手い。最初のステージはイマイチ盛り上がるに欠けますが、次のステージからは一気に世界観が作られていきます。

コントローラーでもプレイ可能ですが、Moveプレイこそがこのゲームの正しいプレイスタイル。2丁拳銃を持って上下左右あらゆる方向に現れる敵を撃ちまくるのが醍醐味です(コントローラーだと1方向にしか撃てませんので)

スコアアタックやオンラインランキングなど繰り返しプレイする事も意識されていますが、さほどプレイスタイルに広がりがあるイメージはありません(やり込むと色々発見があるのでしょうか?)

コストパフォーマンス:100点(2,000円でこの内容は素晴らしい)

グラフィック:70点(VRの中では良い方。是非PS4Proでプレイを)

仮想現実感:70点

酔いにくさ:50点(ジェットコースター部分は胃が浮く。左右に振られると酔う感じがします)

操作性:80点(ほとんど迷う事はありません)

おススメ度:★★★★★

マストバイと言っていいゲームだと思います。Moveと一緒に手に入れましょう!

サマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム(基本ゲームパック)

税込 2,980円

PS Move 非対応

女子高生の家庭教師となって1週間勉強を指導するゲーム。といっても実際は知識も頭脳も不要で、ひかりちゃんと会話してアドバイスするだけ。周回を前提としていて何週もするごとに内容が充実していく。プレイ時間は30分~1時間くらいの印象。

プレイヤーを選ぶゲームで、女子高生キャラ物に楽しさを感じられなければクソゲーと言っていいクオリティ。ただ、そんなに女子キャラ好きじゃない人もやってみると一般男性ならやや興奮する事、請け合いです。何せ無防備にひかりちゃんが目の前まで近づいてくるので、現実だったら「近い近い近い」ってニヤニヤしながら仰け反るレベル。表情のデザインも良くできていて、じっとこちらを見つめる顔や、嬉しそうな表情は、誰もが「かわいい」と感じるんじゃないでしょうか。

グラフィックが非常に甘く、低解像度+ボケボケなのがとても残念ですが制作的には意図的との話も。実際、ひかりちゃんが目の前に近づいてくると十分な解像度になります。それでも個人的にはこの解像度の低さはガッカリです。

ただこれはPS4Proに最適化していないから。とも言えるはずで、今後シリーズとしてはPS4Pro対応も視野に入れていってくれるみたいですね。

http://app.famitsu.com/20161123_899709/

コストパフォーマンス:60点(2,980円なのでお試しで買っても良いレベルでは?)

グラフィック:20点(無料コンテンツも含め最低の部類。アップ時のみ普通レベル)

仮想現実感:50点(とにかく、ひかりちゃんの近さ。のリアリティだけです)

酔いにくさ:90点(移動ゼロなのでほぼ酔いません)

操作性:80点(視点を合わせるだけという単純仕様)

おススメ度:★★★

PSVRの真価を知る為のタイトルではありません。ただ、他のゲームで近づいてくるのはオッサンやゾンビばっかりなので、癒しゲーとして押さえておく価値あり。箸休めスイーツ的な1本。

バットマン:アーカムVR

税込 2,678円

PS Move 2本使用

「Move2本使用+立ってプレイ」が推奨される珍しいゲーム。立った状態で両手を前後左右に伸ばせるくらいの空間でプレイするのがベスト。このプレイスタイルによってまさにその場に自分が居合わせている雰囲気が出ます。

物語はダークでぐいぐい引き込まれていきます。ネタバレになりますので詳細は控えますがクライマックスまで怖さすら感じる臨場感と演出が素晴らしいです。プレイ時間は1時間くらいでバットマンとしては外伝的短編映画だと考えれば納得の出来ですが、シーンが実質6つくらいしかないので短すぎてダメだと捉えられる方もいると思います。

また、自分がバットマンになっているものの派手な格闘は全くなくサスペンス作品のようなゲームになっています。そして移動が瞬間移動型というのも酔いやすい人にとっては有難い仕様ですが、バンバン自分で動きたいという人にとってはマイナス点でしょう。私は「酔わない仕様」で大歓迎です。

「プレイ時間が短い、アクション性に乏しい、移動も自由に楽しめない」と、否定的な見方をするか、「コンパクト、上質なサスペンス、酔いにくい」とVRらしい楽しみ方が出来て良い、という見方をするか人によって分かれるでしょう。私は非常に好感を持ちました。

コストパフォーマンス:80点(価格から見れば満足でしょう)

グラフィック:90点(PSVRの中では最高の部類の1本かと)

仮想現実感:90点(高さ、広さ、質感などどれをとってもVRのお手本)

酔いにくさ:80点(酔うような動きは抑えられています)

操作性:40点(装備品が上手く掴めなかったり、投げる方向がズレたりする事も)

おススメ度:★★★★★

VRとは何たるかを知るのに最高の1本。「VR体験を楽しんでみたい」という方は絶対プレイすべき作品です。但し必ずMoveでプレイしましょう。今後は同じくらいの長さを1話分。として5話くらいのオムニバスで作ってもらえればフルプライスでも十分満足できるんじゃないでしょうか。

PlayStation VR WORLDS

税込 5,292円

PS Move 2本使用(ロンドンハイストのみ)

オーシャンディセント

バットマンがプレイ型VRのお手本だとすれば、オーシャンディセントの「サメとの遭遇」は鑑賞型VR体験のお手本だと思います。なるほど、VRで見える世界はこうなのか、を10分足らずで理解できる作品。でも、それ以外の2本はしょぼしょぼのオマケレベル。もっと色んな海を見てみたかった。単体作品として売られていたらサメ体験で400円ってところですかね。

ロンドンハイスト

バットマンをプレイしないならこっちがプレイ型VRのお手本になるでしょう。バットマンのような空間は体験できませんが、むしろ銃撃戦などもありこちらはこちらで楽しめます。特に車の助手席のシーンや、最後の倉庫シーンなどは自分が本当にそこに居合わせているような体験が出来ます。単体作品として見れば800円くらいかな。

VRリュージュ

リュージュに乗って道路を滑走するゲーム。テレビでもPSVRのデモ体験でよく利用されていましたので期待していましたが、正直イマイチでした。一度プレイすればいいかな。というレベルで仮想現実感もそんなに高くなく、かといってゲーム性も高くない。という作品。単体だと300円でも買わないかも。

デンジャーボール

エアーホッケーの3D版といったテーブルスポーツゲーム。顔を動かして操作する特殊な方式だけど意外に馴染みます。コンピュータの強さも歯ごたえがあって熱くなりますが、長期戦になると疲れてくるというジレンマ。個人的にはリュージュより全然こっちの方が楽しいと思いましたよ。単体として見たら500円くらいかなぁ。

スカベンジャーズオデッセイ

ロボットに乗り込んで宇宙を冒険するゲーム。グラフィックもゲーム性も良くできているが、いかんせん酔います。RIGSと同レベルに酔うと思いますので、RIGS体験版で問題なければこちらも楽しめるんじゃないでしょうか。単体として見れば1,000円以上の価値はありそうですが私はそこまで体験出来ていません。

コストパフォーマンス:50点(フルプライスで売るには高いと思います。3,600円くらいが妥当かと)

グラフィック:70点(どれも合格点の画質クオリティだと思いました)

仮想現実感:80点(多様なVR体験サンプルとして見れば良いですね)

酔いにくさ:-点(スカベンジャーズのみ酔いますが、他は大丈夫だと思います)

操作性:80点(どれもシンプルに作られていて好印象)

おススメ度:★★★

VR体験の入門ツールとして提供されていますが、これ1本買うなら「バットマン+UntilDawn」の方がいい気がします。ただ、ロンドンハイスト、サメ体験、デンジャーボールなどそれぞれアラカルト的に楽しめてVRの多様性も感じられる。という意味では確かに間違いなく入門向けの1本。

オー!マイジェネシス

税込 299円

PS Move 2本使用

小さな星にちょっかいを出しながら育てていく箱庭ゲーム。住人の動きもかわいらしく、つい顔を近づけて見てしまいます。ゲーム性はあまり高くありませんが半鑑賞ゲーとして楽しむにはいいと思います。

特にMove2本使って、住人をつまんだり、手を広げて隕石から星を守ったり、というチマチマ感が堪らないですね。そして何より素晴らしいのは300円という低価格です。星も徐々に増えていく感じですし価格の割に遊べるのでは??

コストパフォーマンス:100点(300円なら文句ないでしょう)

グラフィック:70点(顔の近くでプレイするので多少チカチカしますが、ミニチュア感が良いです)

仮想現実感:70点(空間の広さではなく、ミニチュアの精巧さに現実感を感じるゲーム)

酔いにくさ:90点(酔う事はないと思います)

操作性:70点(スキルの使い分けなど標準レベルの操作性です)

おススメ度:★★★★

四の五の言わずに300円だから買っとけ!というタイプのゲーム。全く興味ないなら買う必要はないですが、ちょっと見てみようかな。と思うなら300円は惜しくないレベルです。逆に、フルプライスのような質・量を求めるものでもないので、割り切った暇つぶしゲーとして考えましょう。

KICHEN

税込 100円

PS Move 非対応

これも前回レビューしたので改めて書く必要もありませんが、仮想現実になるとホラーはこんなにも怖くなるのか!を一瞬で実感させられた作品。いつもテレビの向こうで操作していた主人公は所詮「他人」だったんだなとよく分かります。

自分自身が主人公になるとはこういう事か。をたった100円で感じる事が出来る実験的作品。

コストパフォーマンス:100点(100円です。UFOキャッチャー1プレイ分で出来る体験だと考えましょう)

グラフィック:80点(空気感もいいですね。フル版になったらと思うと怖いです)

仮想現実感:80点(椅子に座らされている身動きの取れなさを体感)

酔いにくさ:90点(酔う事はないと思います)

操作性:-点(ほぼ操作はありません)

おススメ度:★★★★★

ゲームですらない数分のVR鑑賞なので「無料にすべき」という意見もあると思いますが、ここは据え置きゲームの世界では限りなく無料に近い金額だと考えて買ってみるのがおすすめです。操作を覚える必要もないので家族や友達にちょっとだけVR体験してもらうにも都合よいコンテンツですね。

正直なところPSVRのゲーム体験は今は何でも新鮮です。なので何を出しても「おお!」と驚けるんですがすぐに慣れてしまうでしょう。例えば今後新しいゲームが出てきても「ああ、バットマンと同レベルのVR感だな」と感動が薄れていると思います。そういう意味では、今回の評価もVRが新鮮だからこそ付けられる高評価であって、1年後はこういう評価はならないと思います。また他のゲームも体験したら評価してみたいと思います!

 

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