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CPUを新調しようと思ったけど止めた話2015

私は「欲しい」と思ったら絶対買う。という物欲の持ち主なんですが、今回PCを検討して「初めて」買わないという結論になりました。何を検討して、結局なぜ止めたのか?を今回は記事にしてみたいと思います。

■きっかけ
最近使用し始めたPC用のオーディオプレイヤー「Infinity blade」がやたらスペック(メモリ32GB等)を求めてくるソフトだったので、メモリの増設を考えたのがきっかけです。そして、メモリにお金を掛けるならどうせならDDR4がいいだろう。あ、DDR4にするならCPUもマザーも替えないとダメか。という流れでPC環境の見直しを模索し始めた次第。「そういえば、もう4年もCPU替えてないから丁度いいタイミングかも」って思ったんですよね。

CPU新調を考える
さて、現在のCPUはCore i7 2600K(Sanday bridge)なんですが、このCPUがほんとに名番でした。4年間CPUスペックで不満に思う事が皆無。ネットで調べてもSanday bridgeは優秀で中でも2600Kは多くのジサカー達を(不満が出なくて)立ち止まらせる程のCPUだったようです。

逆に言うと、同じく2600Kユーザ達がCPUのアップグレードを考えだしているのがまさに今。まんまと私も「王道な買い替えサイクル」に乗っかった訳。

まずDDR4メモリにしたい。という時点で選択肢は「Haswell-E(値段的に5820K)」か「Skylake 6700K」になりました。この2つのCPUの選択から考えました。

5820Kか6700Kか
ネットで見ると、もう笑うくらい多くの人がこの2つの選択で悩んでました。その結果5820Kを買った人、6700Kを買った人と様々です。

5820K…3.3Ghz 6コア 3次キャッシュ15MB。メモリーはクアッドチャンネル対応。
6700K…4Ghz 4コア 3次キャッシュ8MB。メモリーはデュアルチャンネルまで。

単純に見ればクロック以外は5820Kの圧勝。ベンチマーク総合点でも5820Kが格上。一方シングルコア比較では6700K。という仕様です。ゲームではCPUクロックの影響が大きいので6700Kの方がスコアが高く、エンコードなどではマルチコアをフル活用する5820Kがスコアが高い。という特徴。

我が家ではあまりゲームはしませんし、どちらかというと動画編集やらエンコードやらの方が機会が多いので5820Kが最適だろう。と思いました。「どうせCPUを買い替えるなら4コアから6コアにステップアップしてみたい」とも思ってましたので、まずは5820Kを中心に検討。

5820Kが高い!
5820Kは昨年発売された頃は4万円程度で買えたようですが、その後の円安で今では5万円に跳ね上がっています。一方の6700Kは8月の発売時は5万円程でしたが、その後市場のメインモデルとして4.5万円程、マザーと一緒なら4万円くらいで手に入る店も現れています。

5820K 当初4万円→現在5万円
6700K 当初5万円→現在4万円

という逆転現象。これが真逆ならすぐに5820Kにいってましたね・・・。

とりあえずマザーも含めて調べまくりました。店頭で写真撮って家に帰って試算。を1週間で3回繰り返しました(笑)

色々シミュレーションしましたが、ベーシックなマザーで組もうとするとこんな感じ。
5820K(5万円)+X99マザー(3.5~4万円)=8.5~9万円
6700K(4~4.5万円)+Z170マザー(1.7~2.5万円)=5.7~7万円

5820KはツクモでASUS X99-Aとのセットで73,800円(税抜)というのがリーズナブルで税込約8万円です。6700Kはツクモ、ドスパラ、BUYMOREなどで考えれば6万円前後で選択肢が出てきますので大体2万円の差ですね。6700Kなら「ASUS Z170 PRO GAMING」がスペックバランスが良さそうです。

ちなみにマザーでは個人的にASUSを信頼しています。どうもGIGABYTEは好きになれないんですよね。
今選ぶとすればこの順です ASUS>ASRock>MSI>GIGABYTE

CPU性能としては確かに5820Kが優秀ですがエンコードで1~2割早くなる程度でしょうから頻繁にエンコードしないなら大した差ではありません。むしろ6コアを使いこなせるアプリケーションが少ないので6700Kの方が優秀なケースも出てきます。一長一短な両者と考えると5820kには「6700K+2万円」の価値はないと思います。

6コアという響きにとても惹かれますが、一旦気持ちを6700Kに向けてみる事にしました。

6700Kは魅力なし?!
さて、6700Kに注目してみれば2600Kと同じコア数でクロックが上がった形なので分かりやすいですね。金額的にも悪くありません。ただ能力的には前モデルの4790Kと大して変わっていないというところが気になります。更には、我が家の2600Kは定格3.4Ghzですがオーバークロックで4.3Ghz常用運転しているので、クロックレベルで言えば今でも十分満足しているという部分もあります。

更に気になったのは基盤が薄すぎて大きなCPUクーラーだと基盤が曲がる(笑)という事故が多発している事です。もちろん普通に使っている分には問題ないと思いますし、冷却とスペースの関係で簡易水冷に替えようかと思っていたところだったので影響は少なそうですが、いずれにしても気分がいい情報ではないですね。

こうなってくるとあえて6万円払って6700Kに替える理由もなくなってきました。

新規格も魅力なし?!
新しいチップセットに替える事で新規格も使えるようになるのでこれも調べてみましたが、今一つな印象。
USB3.1規格・・・ほとんど対応機器がない。必要になれば拡張ボードで十分。
M.2 SSD・・・Samsungの950Proに惹かれましたが、ベンチでは2Ghz/秒越えをするものの体感では違いはないという評判。

音はUSBで外出ししてますし、グラフィックもオンボでHDMI2.0対応しているものは高いし、それならグラボ買った方がいい。と規格自体の魅力も調べれば調べるほど「うーん」な感じに。

最初は「5820K OC」+「DDR4 OCメモリ」+「M.2 PCIe×4 SSD」+「USB3.1」+「簡易水冷」と夢が膨らんだんですが、結果的に「これ要らない」「これも要らない」と残念な感じになっていきました。いつもなら無理やり理由を付けてでも「買う」方に心を持っていくんですが、今回ばかりは調べるものが全部ダメな方向で踏ん張りどころがなくなっていった感じです。

更に最後に気づきました。我が家のOSは無償アップグレードのWindows10Proなんですが、マザーボードを換えると認証が外れて再認証出来なくなる可能性があります。従来のDSP版などとは違って、Windows10無償アップグレードはPC情報で認証管理しているらしく、マザーを換えると別PCとみなされて再認証出来ず使えなくなってしまうという情報もありました。だとすると今回マザーを換える為にはWindows10を買い直さなければいけません。まだ無償アップしてから半年しか経っていませんのでここは慎重に考えたいところです。

■Broadwell-Eに期待
「6700Kはイマイチ」で「5820Kは高い」ということで、どうせ高いなら発売から1年経って当初より値上がりした5820Kよりも、2016年に登場する予定のBroadwell-Eを待った方が精神的にも幸せな気がしてきました。リークされているスペックは下記の通り。

6950X 10コア 3Ghz L3 25MB DDR4-2400
6900K 8コア 3.3Ghz L3 20MB DDR4-2400
6850K 6コア 3.6Ghz L3 15MB DDR4-2400
6800K 6コア 3.4Ghz L3 15MB DDR4-2400

ラインナップ的にはどれも5820Kを上回ってきますし、そもそも5820Kは2600Kより定格クロックで劣っていますしね。確実にレベルアップするという意味で6850Kに期待したいところです。

■先に他のレベルアップを
さて、今無理やり体感レベルの乏しいスペックアップをするくらいなら、視点を変えてモニターを4Kに替える方が価値がありそうです。ようやくHDMI2.0&HDCP2.2対応の4Kモニターも出てきているので、モニターを替えるタイミングもぼちぼちかな。と思い始めています。6700Kに乗り換えるのを諦めれば4Kモニター分の費用が出てきますので、今回はそっちの方がよほど有意義かもしれません。ただ、そうするとグラボも?っていう話になります。次世代まで使いまわせるグラボを今買うか?という事を踏まえればこれはこれで慎重に検討が必要ですね。

ベゼルの薄いLGの27UD68-Wに興味津々です。応答時間が遅いのが気になりますが…。

■結局DDR3のメモリを買った

メモリーを32GBにしたい。

だけど我が家のPCはDDR3しか対応していない。

DDR4と値段が変わらなくなったDDR3を今更(短い寿命の為に)買うのは勿体ない気がする。

じゃ、DDR4メモリーを買ってCPU、マザーも替えちゃうか。

今CPU替えても値段分の価値はないぞ。やっぱり今はDDR3のメモリだけ買っとくか。

この思考サイクルを3回くらいくるくる回した結果、結局DDR3メモリだけを買う事にしました。

といっても多分1年くらいの間にCPUを新調する気もしますので、今回は値段優先で。TeamのDDR3 8GB×2(デュアルチャンネル)を2セットです。あきばおーで1つ7,980円で売ってましたのでブランドメモリとしては多分最安じゃないかな?

CPUクーラーに干渉する事もなく無事に装着完了。

という事で、我が家の2600Kはもうちょびっと延命される事になったのです。多分同じCPUを4年以上使うのってここ20年くらいで初めてです。

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