ピュアオーディオ

コントロールアンプ LUXMAN C-8f 導入

3月にコントロールアンプの入れ替えを行いました。

導入したのはLUXMANの名機「C-8f」です。

http://www.luxman.co.jp/product/c-8f

すっかり古いモデルですし今更?!という心配もありましたが、導入してみて心から反省しました。めっちゃくちゃ素晴らしいコントロールアンプです。

導入にあたって

我が家のメインスピーカーIRS-SIGMAはピュアオーディオが人気だった時代に作られたペア138万円のスピーカーですが、その鳴りっぷりからすれば今なら200万円はくだらないと言われる事があります。ただ非常に鳴らしづらくアンプ次第と言われたモデルです。

そこで、パワーアンプは4Ω 700W(ダンピングファクター1000)というド級アンプROTELのRB-1592SEを当てているのですが、コントロールアンプはROTELのRC-1580で格的には1段、2段落ちるものでした。

正直個人的に「コントロールアンプ」を舐めてかかっているところがありまして、スピーカーをドライブする為の重要な役回りはパワーアンプであって、コントロールアンプは「プリ」と呼ばれる程度の「ただの調整役」としてしか見ていなかったのです。ともすれば「プリアンプはない方がいいのでは?」「ボリューム調整だけだから安物で十分」とすら思っていたのです。

またそうは言えどもRC-1580もコスパの良いROTEL社で18万円ほどしますので、プリメイン型であれば40~60万クラスのプリ部の性能はあるから十分戦力になっているだろう。と高を括っていました。

アンプの選定

たまたまLUXMANのC-600fが掘り出し物で出ていたのを見つけてコントロールアンプを改めて調べ始めてみました。若い頃はレビンソンやクレルなどに憧れも持っていましたが最近は老舗オーディオメーカーへの興味も薄れていました。でも初心者(?)ながらオーディオに興味を持つ以上やっぱり「ラックスマン」「アキュフェーズ」「エソテリック」といった名だたる国産アンプを一度は保有してみたいな。とも思っていた訳です。

ちょうど次のステップアップとしては、音痩せしないボリューム品質と、懐の広い低域、艶っぽさなどを求めていましたのでメーカーとしてはラックスマンが最適だろうと考えました。中でも名機だったC-7、C-9、C-10シリーズの最後に登場したC-8fはかつてのラックスマンの艶やかな傾向に対して現代的な解像感が加わり始めた頃のモデルで丁度理想的なバランスなのではないかと予想しました。

また、C-8fはシリーズ共通の本体デザイン最後を飾ったモデルでもあり、これ以降のラックスマンは雰囲気がかなり違ってきます。かつての物量投入時代の最終世代機なので、当時で60万円ですが現在作ると100万円くらいするのでは?と予想される方もいるようですね。

結構古いモデルですがS/N比120dB、全高調波歪率0.005%以下などスペック面でも現代機より劣るものではなく、むしろ非常に高レベルです。もちろん音とスペックとは比例するものではありませんが、この辺りも抜かりなしといった感じですね。

デザイン

これは憧れを持つ方がいるのも良く分かります。本当に佇まいが素晴らしい。

ただデカい。本当にデカい。これまで使っていたRC-1580もフルサイズ幅アンプですが完全に大人と子供です。

使われているパーツも非常に高品質で、アンプの要でもあるボリュームには当時「アルティメイトボリューム」と呼ばれた高品質ボリュームが採用されています。


http://audio-heritage.jp/LUXMAN/amp/c-8f.html

ボリュームレベルも∞の次は「102dBの減衰」と非常に小さな音まで滑らかに再生させます。またボリュームを回すと少し重みがあって心地いいです。最近多いスッカスカなボリュームと違っていいですね。

左下のボタンを押すとゆっくりパネルが開きます。左右のバランスやトーンコントロールもありますが、それらの回路をスルーするStraightという設定もあり、これが最も高音質で低域の締まりと量感も増すイメージです。

音出し

電源を入れるとLUXMAN C-8fの文字が光ります。この光り具合も上品でいい。

いよいよ音出しです。

オーディオ機器には「音の傾向を変える」レベルの機器変更と「音の次元(ステージ)を変える」レベルの機器変更があります。

今回のバージョンアップは完全に後者でした。正直驚きました。コントロールアンプでこんなにも音が変わるのか。と初めて知りました。

プリアンプなんて大した影響与えない。と思っていたこれまでの自分が本当に申し訳ないです。反省です。そのくらい変わりました。

まず低域の深みが全く別次元です。しかも本当に音痩せしない。いや、これは逆に今までのRC-1580は「音痩せした後の音」を聴いていたんじゃないかと思うくらい低域の豊かさが変わりました。映画などでは地響きが部屋を揺らしまくるので正直やりすぎですが「スピーカーは優秀な楽器の一つだ」と改めて思い出させてくれます。

次に楽器のまろやかさ。ピアノなんか顕著なんですが、今までが硬くて余裕のないピアノ音だったのに対しC-8fでは軽やかさと力強さを兼ね備えた演奏に変わりました。譬えるなら、今までの音は素人が演奏したカッチリ音で、C-8fの音はプロのピアニストが演奏した心揺さぶる演奏です。同じ音源なのに演奏家が上手くなった!と思える感覚です。

そして女性ボーカルの透明感と艶やかさ。ピアノ、ドラム、ベース、ギターなどと合いまった音は上品なのにそれぞれしっかり主張があって、楽器が目の前にあるような解像感と臨場感を感じます。色んな音を聴いてきましたが生まれて初めて「音にとろけそう」という感覚を味わいました。気持ち良すぎます。

ご意見番の私の妻によると「前の音はコンサートを観客席で聴いている音だったけど、今回の音は指揮者の位置で聴いている音になったね。一番贅沢な音だ」と評してくれました。また「昔は全部バラバラに分離してる音が好きだったはずのに、好きな傾向変わった?やっと私と好みが合ってきたね。本当に演奏を聴くとこういう音になるんだよ。」と言われました。相変わらず妻には敵いません(笑)

機器の組み合わせ

益々実感するのは「オーディオは組み合わせ」という事です。とにかく上流の音源からDAC、コントロールアンプ、パワーアンプ、スピーカーと何か一つが変われば音が変わります。しかもそれは単に「いい悪い」ではなく、傾向や表現力自体も変わってきてしまうので、興味ある機器も自分の環境の中に入れてみないと全く評価が出来ない。という事です。

なので、最近は店頭での試聴をあまりアテにしなくなりました。もとより、ほとんどの店の機材では「自宅よりいい音だ」と思える事がなくなりましたので興味本位でしか聴かなくなってますが。

また機器のクラスがマッチする事も大事だと思います。たまたまド級のスピーカーとパワーアンプを使っていたから同レベルのC-8fに替えた事でそのポテンシャルが引き出されただけで、もっと小さなシステムであればRC-1580で十分なパフォーマンスが出ていたかもしれません。RC-1580が悪かった訳ではなく、組み合わせる相手とマッチしていなかったと言ってもいいでしょう。値段で全てを語る事はできませんが、コントロールアンプとパワーアンプとスピーカーのクオリティがマッチしてきたという言い方は出来る気がします。それなりのポテンシャルを引き出すにはそれなりの機器が必要だという事を目の当たりにしてしまうと、これは否定しようがありません。

そしてラックスマン自体もちょっと舐めていました。もっとヌルイ音なんじゃないかと思ってましたので「ラックスマンの音とやらを聴いてやろうじゃないか。好みに合わなければすぐ売りに出せばいい」なんて思って導入したんですが、既に「これ壊れたら直してくれるかな!?」と思うほど音に惚れてしまいました。

今後の発展

今まで「プリアンプ」と呼んできた上流アンプですが、今後は「コントロールアンプ」と呼ぶことに決めました(笑) 正直この役割は「プリ」というような補助的な言葉で形容しては失礼だと分かりましたので、音を決めていく「コントロール」と呼ばないといけませんね。

冒頭でも書きましたがネットで出てくる「プリアンプ不要論」「直結の方が高音質」などという記事に惑わされていた自分が恥ずかしいです。理屈上、余計な経路を辿らない方が高音質なのでは?と感じていたのでコントロールアンプが低域再生力や音の表現力をこんなにも支配するなんて想像もしていませんでした。「音質に一番影響を与えるのはコントロールアンプだ」と言う人もいますが、その意味が分かりました。確かにコントロールアンプの役割は音質面でとても重要です。

また、以前の私は「音源を正確に伝える機器」を評価していて「制作者が聴いていた音、聴かせたかった音はどれだ?」に興味を持っていました。だから高解像&モニター調に走っていた時期が長かったんですよね(スピーカーだけは音楽を美しく奏でるinfinityに惚れ込んできましたが)。でもだんだん歳を取って感覚が変わってきて、今は「自分にとって気持ちいい音」を求めたいと思うようになりました。妻が指摘した音の変化はそういうところなんだと思います。

今回の変更でJAZZは100点と言っていいクオリティになりました。いや、従来100点だと思っていたステージが一つ上に上がって、そこでの100点です。ですから、他もグレードが上がったのですがJAZZに比べれば今一歩です。特に最近のJPOPはイマイチなものが多いです。音源の差がより分かるようになったという事もできますが、JPOPでは中高域の広がり、厚みがもっと欲しいところです。またクラシックなども含めてもっと音場感(音の広がり)が出てくればいいですね。という事で次に強化すべきは更に上流となります。

我が家の音はもっと良くなる。という事を教えてくれたコントロールアンプ導入でした。感謝すべきか余計な事に気づかされたと思うべきか分かりませんが、一つ言える事は「やっぱりオーディオって面白い」という事ですね。

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