ピュアオーディオ

IRS-SIGMA 設置 と アンプの検討【オーディオシステム入替 その2】

前回の記事で、私のinfinity歴にとって一つのゴールになるスピーカー「IRS-SIGMA」を入手した事をご紹介しました。

IRS-SIGMA 導入【オーディオシステム入替 その1】

我が家のオーディオ環境をリニューアルしました。まず今回はこれまでの環境を振り返りつつ、スピーカー「IRS-SIGMA」導入に至った経緯をご紹介します。 1.約3年前 infinity IRS-OMEG ...

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今回は、IRS-SIGMAを実際に鳴らしてみたレビューとアンプの検討経緯です。

1.SIGMA vs OMEGA

OMEGA vs Kappa9.2iの時に行ったように「スピーカーの付け替え→試聴」を繰り返してみました。

■OPPO HA-1 → RB-1582MK2 → IRS-OMEGA
これまで聴いていた音です。どの帯域も破綻せず、高域、中域、低域の全てがバランス良く鳴ります。耳に音がすっと入ってくる感じで、ピアノや弦楽器の質感、ボーカルの心地よさも抜群です。

■OPPO HA-1 → RB-1582MK2 → IRS-SIGMA
続いてDAC/アンプはそのままにスピーカーを「IRS-SIGMA」に替えてみました。

一聴した感想は、予想外?案の定?酷い物でした。
音がカスカスしていて高域は細身でキンキン。中高域に厚みはなく、低域はまるで出ていない。ポンポンなるだけ。

IRS-OMEGAに対して優れている部分はどこもなく、完全にOMEGAよりレベルの低い音でした。特にBONBONではなくPONPONという軽い低域は失笑するレベルでした。

OMEGAも買ってすぐの音は酷かったんですがSIGMAは輪を掛けて酷い状況ですね。うちの奥さんも「毎回買うたびに最初は酷い音だと思うけど、今回のは本当に酷いね。全然鳴ってないじゃない」との酷評ぶり(笑)

2.SIGMAを1週間鳴らしてみて
一旦OMEGAは完全に取り外し、SIGMAをじっくり鳴らしてみる事にしました。1週間以上鳴らしてみると少しずつSIGMAが持ち味を出してきました。

低域は少し豊かになり響きも伴うようになり、中高域のバランスも多少取れてきます。この時点で、OMEGAよりも音が細やかで美しい事を発見。SIGMAの良さが少しだけ出てきた印象。低域もOMEGAより低いレンジまで出ていて、且つ輪郭が分かる。低域の解像感という意味ではハッとさせられる部分がありました。が、まだまだ全体的に音が軽く、各音域の質感ではSIGMAに分がありますが、バランスではOMEGAという状況です。(この時点ではOMEGAの音を100点とすると、SIGMAは50点ほどの音しか出ていません)

1週間鳴らして変化度合いを見るに、現在の環境で出しうる7割くらいの音にはなってきたと推測しました。音の軽さだけはどうしようもなく、背面にあるユニットスイッチで低域をブーストしてみました。これで低域の量感は少し取れるようになりましたが、中高域の細さが強調されてアンバランスな音になります。次に、同じくスイッチで高域、中域を下げてみたところ、少し中高域に丸みが出て全体の音の厚みはバランスが取れるようになりました。ところが今度は中低域まで失われてしまい、中高域と低域の音が分離してしまうという状況。

背面スイッチでウーハーを「+」EMIMとEMITを「-」に変えてみる(下記写真は初期状態)

また、出音も詰まっており、奥行きが乏しく、中高域の音がぎゅっと集まってしまって濁りを感じます。それでもRB-1582MK2はその辺のプリメインアンプと比べれば馬力のあるアンプですから、徐々に鳴らせるようになってきました。1ヶ月も経つと低域の量感もソースによっては十分と言えるレベルで、OMEGAと比べても一長一短と言えるくらいにはなってきました。

ご意見番の奥さんも「前よりはよくなったね。でもやっぱり鳴ってない」との事。批評家レベルのシビアなコメントです(笑)

3.やっぱりアンプが非力だった

音が詰まる、奥行きが乏しくなる、中低域の厚みがない、小さくまとまってしまう。というのはどれも典型的なアンプのパワー不足を表しています。これはOMEGAでも同じ経験をしたから分かります。OMEGAの場合も同じような状況でしたが、パワーアンプをグレードアップする事で解消されました。

OMEGAを鳴らしていた時のRB-1582MK2は「さすが」と感心するレベルでした。4Ωで400Wというハイパワーは伊達じゃありません。もちろん出力が大きければ良いというものではありませんが、非常に真面目にドライブ力を考えて作られたアンプだと思います。

ところが、IRS-SIGMAの前ではそんなRB-1582MK2ですら子供のように非力だと感じます。ただこれはRB-1582MK2が非力なアンプという事ではなく、SIGMAの方がモンスタースピーカーだというしかないでしょう。

しばらく鳴らしてマシにはなったものの根本的にはこの傾向は残ったままです。最初からある程度予想した事ではありましたが、やっぱりOMEGAとSIGMAでは別格だったという事ですね。心の中では「やっぱりそうじゃなくっちゃ」という妙なワクワク感も感じました。

4.パワーアンプの検討

さて、こうなるとアンプ選びは簡単ではありません。ダンピングファクター800(8Ω)、出力400W(4Ω)クラスのパワーアンプで歯が立たないという事ですから、これは相当なパワーアンプが必要だろうと想像しました。

そんな中、中古でLUXMANの往年の名機「M-10 2 CUSTOM」を見つけて興味を持ちました。

当時100万円というこのアンプですが、ひょっとするとこれでも非力かもしれない。と結局出した手を引っ込めてしまいました。もちろん出力の数字だけで測るべきでもありませんが、こればっかりは実際聴いてみないと分かりませんし、これで全然非力だったら目も当てられません。「SIGMAはステレオアンプ1台では鳴らない。モノラルアンプが2台要る」という誰かのコメントが頭から離れず慎重に考える事にしました。

色々考えた末、ROTELからグレードアップするならやっぱりROTEL。と初心に還り、目を付けたのがROTELの弩級パワーアンプ「RB-1592SE」です。なんと4Ωで700W、ダンピングファクター1000(8Ω)というハイエンドクラスのパワーを誇るアンプです。また形としては1台のアンプの体を成していますが、このシリーズのアンプは巨大な電源トロイダルトランスが左右別々に入っていて、実質2台のモノラルアンプが一つの箱に収められているというパワフルな仕様のようです。これはSIGMAとペアを組ませるのにとても面白いアンプだと思いました。

RB-1592シリーズと言えば、オリジナルの「RB-1592」から始まりますが「SE」は全く音が違っています。試聴できるお店でオリジナルと「SE」を聴き比べてみたのですが、オリジナルは少し音場が狭く、解像感は感じるものの厚みや広がりが乏しくパワーが十分に発揮されていないような印象を持ちました。一方「SE」は音の厚みも力強さも、とても同じシリーズとは思えないほどの違いがありました。また非常にワイドレンジで高域から低域に至るまで音が上下左右に雄大に広がる印象を持ちました。そのおかげで楽器やボーカルが自然に聴こえ、高解像でありながら温かみを感じる音を鳴らしてくれていました。電源周りも見直されてパワーを十分に発揮できるようになったからだと思います。

実はRB-1592シリーズはオリジナルの他にいくつかのモデルが存在し、限定モデルとして発売された「RB-1592TM2/TM2S」は非常に評価が高いモデルだったようです。私が「RB-1582MK2」を購入した時も本当は「RB-1592TM2」が欲しいなぁ。と密かに憧れを感じていたんですよね。

ROTEL RB-1582MK2(パワーアンプ)購入

据え置き用のパワーアンプを半ば衝動買いで購入してしまいました。 ROTELのRB-1582MK2です。 ●すっとパワーアンプが欲しかった これまでずっとAVアンプのみでスピーカーを鳴らしてきたんですが ...

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実際に聴き比べる事は叶いませんでしたが、ショップの方のお話によると「RB-1592SE」はこれらのモデルを更に超える音質になっているとの事でした。

裏話をお聞きしたところによると、RB-1592SEを開発するにあたり、メーカーとしては当然自社の過去モデルであるRB-1592TM2/Sを超える必要があったと言います。ところがTM2やTM2Sは入手困難な特別なパーツを使った数量限定モデル。量産を考えない特別チューンだっただけに今回それをレギュラーモデルで上回る為に苦労なさったそうです。RB-1592SEが実際に発売にこぎつけたのは開発バージョン4代目で、それまでの3作はTM2/Sを超えられていないとの事でお蔵入りしたそうです。逆に言えば、最終的にRB-1592SEが発売されたという事は、過去の1592シリーズ全てを上回る最高のモデルになったという自信の表れでもあります。どちらも日本独自で音質を追求されたモデルだそうで説得力があります。

実際に取り扱われている店の方に言わせれば「ROTELのアンプは他社ブランドなら2倍以上の値段が付けられるだろう」との事。広告宣伝にお金を使わないので価格を下げる事が出来ている代わりに日本ではあまり知名度がないという事です。この話は実際のアンプのスペックや作りを見るだけでもリアリティがあり、同等スペックのアンプを探そうと思うと確かに2倍以上の予算が必要になると思います。

という事で、私がこのアンプ導入を決断するのに十分な条件が揃いました。

●IRS-SIGMAを鳴らせるんじゃないかと期待できるハイパワースペック。
●また単なる仕様面だけではなく「聴こえる音そのもの」を徹底的に追求して開発されたアンプである事。
●既にROTEL社のRB-1582MK2を使用していて、同社アンプの質の高さを知っている事。
●そして実際に自分の耳でRB-1592SEを試聴してもRB-1582MK2とは格段に違う素晴らしい音を出している事(ショップでRB-1582MK2との比較試聴も行いました)

いや、つべこべ理由を積み上げるというより、正直あの音を聴いてしまうと「これでSIGMAを鳴らしてみたい!」というどうしようもない衝動が湧き起っちゃったんですよね。

そりゃ店の方に言っちゃいますよ。「これ・・・買います!」・・・って(笑)

という事で、次回はRB-1592SEで鳴らすIRS-SIGMAのレビューです!

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