ピュアオーディオ

バランス接続と位相合わせ

DACやアンプ接続には、バランス接続(XLRケーブル接続)とアンバランス接続(RCAケーブル接続)があります。

一般的にはバランス接続はホットとコールドを分けて処理し、発生したノイズを打ち消しあう処理を行う為ノイズにも強いと言われます。但し、ノイズ問題は長距離伝送する時に影響が出やすい為、家庭環境のような短い伝送ではほぼ意味がない。と言われる事もあります。またそもそも機器自体がバランス回路を搭載していなければケーブルだけ(接続だけ)バランスにしても意味がないとされます。

よって、一般的には見た目に惑わされずアンバランス接続しておけば良い。という解釈も多いようです。

我が家の機器環境について

さて我が家の機器類を調べてみます。

DAC

North Star Design 「Supremo」

http://naspecaudio.com/north-star-design/supremo/

Supremoの公式情報では「信号の劣化が少ないバランス回路の採用によるノイズ・ジッター対策」と記載されており、スペック欄でも「歪率:0.00010% / 0dB (XLR バランス出力時)」とされています。

つまり、アンバランスとの差や影響度合いは分かりませんが、少なくともSupremoはバランス接続の時に最大パフォーマンスを発揮する。と考えて良いでしょう。

コントロールアンプ

LUXMAN 「C-8f」

http://www.luxman.co.jp/product/c-8f

C-8fでも「完全バランス回路構成に対応する4連式の真鍮削り出しパーツによるアルティメイトボリューム」「 高度なノウハウで完全バランスアンプの真価を発揮。  C-8fは完全バランスアンプを採用しています。ハイグレードなパーツと増幅基準点を明確にするS.T.A.R回路の電源供給方式により、バランスアンプの真価を発揮。回路内で発生した不要なノイズ成分は、出力時に効率よくキャンセルされます。」と記載があり、バランス回路構成である為バランス接続には十分意味があると考えられます。

パワーアンプ

ROTEL 「RB-1592SE」

http://www.rotel.co.jp/index.html

一方のローテルはとにかく情報が乏しいんですよね。そもそも公式ページに「RB-1592SE」の記載すらありません。カタログには掲載されていますがこの辺り職人気質というか、派手なプロモーションに興味がないというか面白いメーカーです。

情報がないので何とも言えませんが、内部がバランス回路だという説とそうではないという説があるみたいです。それゆえ「そもそもローテルはバランス処理をしていないので、アンバランス接続の方が音が良い」という方もいます。

どのように接続すべきか

こうなると迷いますよね。まずDACとコントロールアンプについては両方バランス回路の恩恵もありそうなので「バランス接続」で繋いで全く問題ないと思います。一方、「バランスに価値あり!」とするC-8fと、「アンバランスの方が良いのでは?」と疑問視されるRB-1592SEの間をどうすべきか。です。

そもそも機器接続はバランスとアンバランスを混在させるより、どちらかに統一した方が良い。といった意見もありますから、ここは「バランス接続」で統一する。という方向でいきたいと思います。

位相問題

さてバランス接続にすると出てくるのが「位相問題」です。

アンバランス(RCA)ケーブルは端子が1本で全ての信号が伝送されていますが、バランス(XLR)ケーブルは3本のピンに「ホット(正相)」「コールド(逆相)」「グランド(アース)」が割り当てられていて、それぞれ別の信号が伝送されます。

と言っても構造は一緒だから問題ないのでは?と思われるでしょうが、これがXLRのイケてないところでピンの配置が違っている機器があるのです。1番ピンがグランド。というのは統一されているのですが、2番ピンがホットなのかコールドなのかが機器によって異なるのです。最近では2番ホットで統一されていると言われますが機器によっては未だに3番がホットのモデルも多くあります。

調べたところ

Supremo 2番ホット、3番コールド

C-8f 2番コールド、3番ホット

RB-1592SE 2番ホット、3番コールド

でした。

つまりSupremoで出力した時点ではホットだった信号がC-8fではコールドに入力されてしまう。という事です。このようにホットとコールドが入れ替わってしまって困ったことが起こるか、というと実際はそんなに困った問題は起こりません。音の傾向がやや変わる事もあれば、ほとんど変わらない事もあるみたいです。

もちろん右チャンネルと左チャンネルでホットとコールドが違っていると明らかに変な音になってしまいますが、両チャンネルとも同じく入れ替わっているだけだと機器環境に依ると思いますが、そんなに変な音にはならずむしろ、わざと逆接続した方が好みの音になるのでは?と試す方もいるようです。

とは言っても、まずは今が正相として音が出ているのか。を把握しておきたいですよね。正確には測定器で測定する方法もありますが、そんな事をしなくても接続環境を見れば分かるはずです。

位相反転について
このように様々な機器がある事を考慮してC-8fには位相反転スイッチが付いています。このスイッチをオンにすると入力されてきた信号をホットコールド逆転させて出力させることが出来ます。

では我が家の場合どうでしょう。

DAC(2番ホット)→Cアンプ(2番コールド)→Pアンプ(2番ホット)

どうもこの場合は、2番ホットだった信号がコントロールアンプで一回逆転して、更にパワーアンプで再逆転するので位相反転スイッチをオンにする必要もなく、元に戻る。と解釈されるようです。ややこしいですね。

例えば下記のような場合は位相反転スイッチで逆転させないと入口と出口で位相が逆転してしまいます。

DAC(2番コールド)→Cアンプ(2番コールド)→Pアンプ(2番ホット)

DAC(2番ホット)→Cアンプ(2番コールド)→Pアンプ(2番コールド)

いや、ほんとややこしい。

つまり結論として我が家では「位相反転スイッチはオフ」で使うのが正相出力だ。という訳です。

アンバランス接続との混在

ところが、です。我が家ではもう1ルート「AVアンプ」のプリ出力をコントロールアンプに送り込んでいます。我が家のAVアンプ「SC-LX59」はRCA端子しか搭載していないので必然的にアンバランス接続になります。

つまりこうです。

AVアンプ(RCA)→Cアンプ(2番コールド)→Pアンプ(2番ホット)

まずもってRCAとXLRが混在するのも気持ち悪いんですが、そもそもこのケースではRCAという正相も逆相もない入力をバランスケーブルで逆転するパワーアンプへ送り込んでいるので位相が反転してしまうみたいなんですよね。

よって、AVアンプの音を出すときには「位相反転スイッチをオン」しないと逆相になってしまうという事です。

例えばコントロールアンプとパワーアンプをRCA、XLR両方繋いでおいて入力を切り替えるという方法もありますが、いずれにせよパワーアンプは背面にある「バランス/アンバランス切替スイッチ」を切り替えないと音が出ません。
なのでDAC経由で使うなら反転スイッチ「オフ」。AVアンプ経由で使うなら反転スイッチ「オン」にするのがまだ簡便です。でも面倒ですよね。いっそのこと全部アンバランス接続にした方がいいんじゃないか。という気もします。

ちなみに先日まで使っていたMarantzのNA-11S1は3番ホットで、同じく位相反転モードを搭載していました。

まとめ

という事で、バランス接続には「位相」という要素があり、少なくとも左右で逆転した接続にならないようには注意が必要です。また左右で同位相であったとしても機器の接続によって「正相」か「逆相」かが違ってきますので、まずは正相で出力されるよう機器構成をチェックしましょう。

我が家の場合も結局なんだかんだ試したりしながら楽しんでいます。バランスかアンバランスかという点では、一旦バランスをメインとしています。実際バランス接続だと音圧も上がり、音像がしっかりしたように感じます。単純に音量が大きくなって錯覚している感もありますが、少なくとも逆の印象にはならないのでバランスでいいかなと考えている次第。

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