検討していたDACプリ「OPPO HA-1(JP)」を購入しました。
http://www.oppodigital.jp/products/headphone-amp/ha-1/
●検討
まず優秀なDACが欲しかったんですが、合わせてパワーアンプに直結させる為にプリ機能も必要でした。
単体DAC+プリアンプやフルサイズのDACプリ、あるいはネットワークオーディオプレイヤー+プリアンプというのも視野に入れましたが、複合機がフォーマット的にもコスト的にも非常にトレンドに合っている印象を受けました。
最も購入を悩ませたのがU-05との比較です。何せ価格がOPPO HA-1の半額ほどです。それでいて最新複合機として並び称される2台。コストパフォーマンスでは断然コチラだと思います。
脱落させた理由は、最終的な音質ではHA-1が優位だろうと想像したこと。それからU-05はネットで「少し線が細く硬質な音」と評価されていましたのですが、我が家では逆に少し太くウォームな音を求めていた事もあり、よりニーズに合うOPPOに期待したのです。
マランツやラックスマンも興味を持ちましたが、先の2機種に比べれば対応フォーマットも劣りますし、音質的に秀でた印象もありませんでしたから早々に選択肢から外しました。マランツのデザインとかいい雰囲気なんですけどね。
我が家ではヘッドホンはほぼ使わずスピーカーメインの為、いわゆるヘッドホンアンプベースの機器を選ぶのは勿体ないのでは?とも思いましたが、OPPO HA-1はDSD 11.2MHzまで対応していたり、プリ機能の音質も高級なモデルに劣らないと評価されていたり、最新機器ならではのパフォーマンスの良さを感じて購入を決断しました。
●導入
実物は横幅こそ小さいものの奥行は30cmあり、フルサイズの据え置き機器と同じです。ヘアライン加工のパネルや天板、細かくラインの入れられたボリュームなど質感は非常に高いと思います。中央の液晶パネルも解像度が高くて他メーカーのいわゆるデジタル表示と比べれば美しいと思います。
特徴的なのは天板の排熱用の網目部分ですね。HA-1のアンプはA級動作なので非常に熱を持ちます。店頭のデモ機に触ったところ触ってられない程の熱さになっていました。自宅では一日中点けっぱなしという事はありませんが、それでも結構熱を持ちますのでこの穴は重要です。
背面パネル。
入力方式は多様で、我が家ではAVアンプからのプリアウトをRCAでアナログinに。PCからの入力をUSBでデジタルinに接続しています。
また、プリアウトはXLRにてパワーアンプ(ROTEL RB-1582MK2)に接続しています。
一般的には短い接続でバランスもアンバランスも違いがないと言われます。むしろ短い場合はアンバランスの方が良いと言われます。ただこれは機器に依ると思ってまして、HA-1の場合はプリアウトにおいてアンバランスよりバランスの方がスペック(S/N比、ダイナミックレンジ、歪みなど)が良いようでしたので敢えて50cmという短い接続ですがバランスを採用しました。
●音質
一聴して音が変わった事が実感できます。従来より解像度が上がって音が引き締まり、中低域の温かみと深みも増しました。
SC-LX86→IRS-OMEGA
音に元気良さがなく、少しモッタリした音。ダイレクトではなくエフェクトを掛ければ楽しい音になる。
SC-LX86→RB-1582MK2→IRS-OMEGA
解像度が増してスピード感も出てくる。見通しが良くなった分少し音が細身に。AVアンプの加工は全く要らない。
HA-1→RB-1582MK2→IRSOMEGA
圧倒的な解像感を引き出しながら輪郭は尖りすぎない。各音域はフラットで肉厚に変化。全体の音が一段上質になった印象。
まだHA-1もRB-1582MK2もエージング半ばといったところなので、今後もう少し中高域の音に厚みが出てくるだろうと予想しています。
我が家の標準プレイヤーであるAIMP3でとても楽しい音楽を聴かせてくれます。WASAPIからASIOに変えて少しスッキリ目の音?になった感じがします。ただAIMP3で設定できるのはここまでが限界。DSDファイルの再生も可能ですが、HA-1では「PCM384/32」と判断されてしまいます。
そこで、音質的にはAIMP3に劣ると感じてきた「foobar2000」を改めて導入。DSD 11.2MHzファイルをそのまんまHA-1に送り込んでくれました。ソースにもよると思いますが、各楽器の質感、低域の量感とレンジの広さ、立体感のある空間表現が溜まりません。11.2Mhzまで正式対応しているDACはまだまだ少ないので、まさにHA-1の本領発揮です。JRiverやPlayPcm等々他のプレイヤーも試してみましたが、まずはDSDファイルはfoobarで楽しめそうです。
普段音楽を聴くときにはPC→HA-1→RB-1582MK2を通してIRS-OMEGAに入ります。
エフェクトを掛けたり、映画やゲームを楽しむ時はSC-LX86を稼働させるのですが、フロント2chはHA-1のバイパスモード(HA-1のボリュームは素通り)を通してパワーアンプ、スピーカーと繋ぎます。センターやサラウンドチャンネルはAVアンプ直結です。
PCだけで音を確認できれば良いレベルの場合はサブとしてPC直結のKS-1HQMを使います。音のクオリティで言えばこれも悪くないのですが、さすがに解像感やスケールは全く違いますので音楽を楽しむ時にはメイン環境が良いですね。
副産物として、従来はゲームをしている最中にPCの音楽を楽しむ。という事が出来なかったのですが、今回の構成でそれが実現出来るようになりました(笑)