映像機器

4Kテレビを調べてみる2015 その5 ~まとめ~

シリーズ「4Kテレビを調べてみる」ここまでを一旦まとめたいと思います。

これまでご紹介したように、基本スペックや規格対応など4Kテレビの選択には比較要素が非常に沢山あります。今迄の情報を簡単に表にしてみましょう。

●機能、スペックまとめ

※評価できる点は水色。特に評価が高い点は青色。気になる点はピンクで塗りつぶしました。
※主観や好みでの判断を含みますので、参考にされる際は、ご自身で観て、機能もご自身の優先度で改めてご判断下さい。

ここまでの共通指標でいうならZ10X、AX900が一歩抜け出ているでしょうか。外付けチューナーで後から何とかなる配信サービスとは異なり、Youtubeの4K再生は重要だと思いました。そういう意味ではMHL3に対応しているSONY機もテレビを楽しむのに強みになっていると思います。

全体の特徴を整理するならこんな感じでしょうか。

・純粋画質で見るなら東芝。
・4K再生スペックならパナソニック。
・アプコンも含めた画質総合力&操作性ではSONY
・低反射モスアイパネル&高音質&60インチサイズなのに安いSHARP

●どのモデルが買い?

今買うとしたら?という観点で見るなら、価格感も大事です。私は55~60インチクラスを狙っていますので、そのサイズ群で見てみると、58AX800や55J10Xが20万円前半で手に入ります。AX800はHDMIの4K対応端子が一つしかない(チューナーと4KBDが同時に接続できない!)、コントラストや色味でやや劣るという弱点もありますが、暗部の階調表現力、Youtubeの4K再生や4K動画ファイル再生が出来るという事、また58インチという3インチ大きなサイズなど魅力も大きいです。今後数年で8Kテレビが登場するかもしれない事を考えると、コストパフォーマンスに優れたモデルをチョイスするのが最良に思えます。現時点で総合的な最有力候補としては、パナソニックの58AX800F(800と800Fでは足部分が異なりますが、Fの方がリーズナブルです)をイチオシとしておきたいと思います。

次に、やはり本命の55AX900や58Z10Xでしょう。特にAX900はYoutubeの4K再生が出来るのが強いです。Z10Xはチューナー付ではありますが、外付けチューナーの方が対応コンテンツが優秀ですし、その分値段も高くなっているので強みではないと思います。但しここでもZ10Xは58インチと少し大きいのは魅力です。また、残像を低減させるインパルスモードが東芝やSONYにはありますが、パナソニックにはない。という部分も一長一短でしょうか。いずれにせよ、現時点で55AX900F(F付き=足ありの方が安いのは800と同じ)は30万円弱、Z10Xは30万円台前半で現在の最高モデルを選択する事になりますので、今後数年間で後悔しない覚悟が必要です。そのかわり現時点では非常に高い満足度を得られるでしょう。

3番目はSONYですが、横幅が許せばX9200Bは魅力的です。4:2:0 8bitというのが気になるところですが、現在の2Kコンテンツや地デジを楽しむなら最強かもしれません。ネットコンテンツ系の画面周りも美しいですし、MHL3対応でテレビを楽しむという面では一番だと思います。サイドのスピーカーも、東芝やパナソニックでは太刀打ちできません。価格は30万円弱でAX900と同等ですから、どちらも甲乙つけがたい魅力はあると思います。

最後にSHARPですが、これはズバリ個性に魅力を感じるかどうか。です。60インチという大画面でありながら60US20は20万円台前半、60UD20は20万円台中盤で買えるというリーズナブルさ。特にUD20はモスアイパネル&優秀なスピーカーという強みもあります。この辺りのどれかにピンと来るようであればSHARPは面白いと思います。

三菱LS1は比較にも挙げませんでしたが、本来はちゃんと比較してあげるべきでしたね・・・。そこまで気力が及びませんでした。でもLS1は発色やスピーカーなど十分他機種に対抗できる実力があるのでまた調べてみたいと思います。

ちなみに、もちろんどのモデルを買ったとしても、外付けチューナーのFMP-X7は買いたいところ。SHARPは中途半端な4Kチューナー内蔵レコーダーを出しているのがまたSHARPを選んだ時には悩みの種になりそうですね。

●4Kテレビの買い時は?

総じて「4Kテレビの買い時」はいつまで経ってもやってこない印象です。ですから、買い替えサイクルだけ見据えてよほど妙なタイミングで買わない限り、今はいつでも良いんじゃないかと思っています。

4Kを堪能する。という意味では、4K本放送と4K Blu-rayが揃ってからの方が安心だと思いますが、更にその価格がこなれてくるまで待つ。と考えだすと今度は8Kも視野に入れる必要が出てきます。もちろん8Kは最低でも65インチは必要だろう。とかリーズナブルにならないだろう。と考える事も出来ます。

そんな私は、色々調べているにも関わらず踏ん切りがつかない状態です。

待てるなら、SONYのAndroidTVまで待つのが良い気もします。きっと4:2:0 10bit以上にも対応してくると思いますし、4K Youtube再生にも対応してくれると信じているので、そうすると死角がなくなりますね。強いて言えば、画面サイズの大きい上位機種以外はエッジ型で出てくるというところでしょうか(HDRが売りの一つとなる世代なのに、エッジ型で本当に大丈夫か?という心配です)あとは時期と値段。ですね。遅くなるほど高い値段で買うのはタイミングが悪い。という判断になります。8Kテレビを見据えるなら、やはり今、コストパフォーマンスの高いモデルを購入してしまうのが正解な気もします。

今回興味あって4Kテレビを調べ始めましたが、思っていたより随分と難しかったです。というのも、カタログやWebサイトでは簡単に見つからない情報も多く、実はSONY、東芝、パナソニック、SHARPの4社ともに問合せメールも投げました。そのくらい情報がきちんと開示されていないのが「4Kテレビ」なのです。

正直、私の代わりに誰か調べてくれて、分かりやすく噛み砕いて比較解説して欲しいと何度も思いました(笑)

オススメ記事

1

ロボット掃除機の進化が目覚ましく注目を浴びていますが、実は自分で操作するスティックリーナータイプもグングン進化を遂げています。今回はその中でも最先端となる4way水拭き掃除機「H12 Dual」をレビ ...

2

Galaxy Z Fold3からGalaxy Z Fold5へ移行して確認したいのはやっぱりカメラ性能です。特に写真の画質がどのくらい変わったのか?は検証しないわけにはいきません。 スペック上の進化 ...

3

パナソニック史上「最強のUHD プレイヤー」であり且つ「最強のBlu-rayレコーダー」と呼ばれる「DMR-ZR1」を購入しました。 私が購入に至った理由は公式サイトや様々なWebサイトで語られている ...

4

ついに買ってしまいました。ずっと欲しい欲しいと思っていて二の足を踏んでいた「Philips Hue Play HDMI Sync Box」とその仲間たち。しっかりレビューしていきたいと思います。 Ph ...

-映像機器