スマートフォン

今更 Windows Phone(IS12T)を入手してみた

興味があって今更ながらWindowsPhone(IS12T)の白ロムを入手してみました。

デジ物趣味

WindowsPhone8が出るかどうか。という話題の時に7.5を評価するのもどうかと思いますが、マイクロソフトが目指すコンセプトの一端を知るには良いかな。と思います。

もちろんIS12Tは過去に何度も触った事がありますし、個性的なUIなども理解をしていたのですが、改めて保有してみて確認したいなぁ。と思った次第。

●操作感は抜群!動きはまぁまぁ。


iPhoneをサクサクと評すなら、ヌルヌルとはWindowsPhone(IS12T)の為にあるような言葉と言ってもいい心地よさです。

画面遷移や各アクションにアニメーション処理が施されているのでキビキビといった感じではないのですが、その滑らかな動きは触っていて心地いいものです。

これはOSのチューニングが良い事もあるでしょうが、Modern UI(旧Metro UI)を採用したタイル型表示やその他デザイン、シンプルなテンプレートとユーザによるカスタマイズ領域に厳しい制限を掛けて、端末に負荷が掛からないよう設計されている(つまり、ごてごてカスタマイズ出来るよりも、快適に操作してもらう事を最優先としている)からではないでしょうか。凄く計算ずくでバランスを取って作られている印象を受けました。

但し、完璧ではありません。ブラウザを表示させた時なんかは、カクカクとまではいかないもののスクロール時にガガガガと小刻みに震える(ブレる)現象が出ます。Androidでもよく見られる現象です。

それでも、優秀なAndroid機と同等なレベルであり、発売した1年前の時点でも、割と非力なスペック(CPUなど)だったことを考えればよくチューニングされていると思います。

結論として、ブラウザや一覧のスクロールなどの質の高さでいうと
iPhone>>超えられない壁>>優秀なAndroid機=IS12T>>一般Android機
といった印象ですね。

そういった意味では、このタッチ感、操作感はまたiPhoneとは違った意味で、すこぶる快適で心地いい機種に仕上がっていますし、発売から1年経った今でもそう感じられるのは素晴らしいと思います。

サイズも小型で、薄くて軽い。という点も本機の狙いからすると良いと思います。

デジ物趣味

●タイル表示とアプリリストの使いにくさが半端ない。

これは基本にして、致命的とも言える欠陥です。

まず、WindowsPhoneの特徴でもあり、最大の個性と言えるのが「Modern UI(以前のMetro UI)」と呼ばれるデザインです。シンプルなアイコンのタイル表示、そして拘りのタイポグラフィは、他のOSとは全く異なるインターフェイスを作り出しています。ですから、個性的でスタイリッシュ、機能的で且つ分かりやすい、面白いコンセプトだ。と感じるかもしれません。

が、実際に使ってみるとこれが非常に矛盾に満ちたもどかしいデザインだと感じるのです。

まず、かつてMetroと呼ばれたUIの目的は、視認しやすく、メッセージを素早く理解し、必要とされるアクションをスムーズに誘導する事にあります。ですが、その為に排除された?と思しき(他のOSでは当たり前の)フォルダ概念を持たないWindowsPhoneでは、タイルを並べるにもただ並列に延々と並べる事しかできません。

右にスワイプして表示されるアプリリストに至っては、大量のアプリが無秩序に並んでいて、並べ替えすらできないのです。これは発売時店頭で触った時から違和感があり、きっとグルーピング機能が別途あるに違いない。と信じていたのですが、発売後1年経っても見当たらないという事は、そもそもコンセプト的に存在しないのでしょう。

iPhoneやAndroidなら、自分自身でカテゴリや用途に合わせてフォルダを作り、その中に関連するアプリを入れて管理するのが一般的です。例えば「カメラ/写真」というフォルダを作り、その中にはカメラアプリや、写真加工アプリ、写真を管理するアプリなどをまとめて入れておき、撮影したり、写真を加工したりする時には「このフォルダを開けば揃っている」という環境を作り出せます。

人によっては「写真加工アプリだけはSNSとセットにしておきたい」なんていう人もいるかもしれません。そうした個々の使いやすさに合わせてアプリを整理できるのがiPhoneやAndroid機なのです。

ですが、先にも述べたようにWindowsPhoneのアプリリストは無秩序で並べ替えもできず、当然フォルダやグルーピングという概念もありません。さっきの例で言えば「ブラウザアプリ」や「メールアプリ」その他様々なアプリの中に挟み込まれるように「写真関係のアプリ」もバラッバラに点在する事になります。そんな中から目的のアプリをスクロールしながら探し出さなければいけないというのは非常にストレスです。

また、アプリが増え45個以上になった時には、一覧の中にイニシャルの見出しが挟み込まれて実際にはもっと一覧が長くなると共に、頭文字から検索する方法が追加されます。(45個を超えると自動的にその機能が現れるようです)

「検索機能」というと一見便利そうに感じますが、そんなことはありません。

そもそもiPhoneやAndroidを使っている時に、カメラアプリや写真加工アプリの「アプリ名」を覚えるなんて事はほとんどありません。なぜなら「カメラ/写真フォルダ」を開けば、そこに必要なアプリが揃っていて、アイコンを見れば使いたかったアプリがほぼ判断できるからです。iPhoneをご利用の皆さん。OS標準で付いている電卓って何ていうアプリ名かご存知ですか?あれ「計算機」っていうアプリです。覚えていない人がほとんどじゃないでしょうか?多くの場合「アプリ名」は意識して覚えるようなものじゃないんですよね。

ところがWindowsPhoneの場合には、この「アプリ名」を覚える事が必要になります。こんな苦痛な事はありません。

例えば、通常の地図アプリは「マップ」と呼ばれ「マ」のところにあります。そこへGoogleマップを追加するとアプリ名が「gMaps」なので「g」というところに追加されます。同じ地図アプリを使い分けようにも、数十行も離れたバラバラの場所に埋没している状態です。インストールしたもののアプリ名を覚えていなければ「確かGoogleマップのアプリ入れたんだけど、なんていう名前だっけ・・・」とスクロールしながら探しにいかなければいけません。そして、見つけ出したとしても今後の為に並べ替えして上の方に持ってくる事もできないのです。

iPhoneやAndroidでも管理がずさんな人は同じような状況にあるでしょう。でも、ちょっと整理ができる人なら自分で快適な環境に整頓していきます。WindowsPhoneではそれが許されません。常に「ずさんな管理」しかできないのです。

もちろん、よく使うアプリはタイル表示に加える事もできます。タイルについては並べ替えも可能ですし、別アプリを使う事で見出しを付ける事もできます。でも、結局、縦に延々と並べ続ける事に違いはありません。グルーピングして閉じておく。なんて事はできないのです。

多様なアプリを使いこなすうちに、いつの間にかタイルもリスト表示のように延々スクロールしなければいけない画面になってしまいます。

マイクロソフトの狙いは、階層構造(クローズドな情報)にしない事で1スワイプ、1クリックで出来る事を増やしたかったのかもしれません。ですが、その結果大きく広げられた風呂敷に無秩序にアプリを並べられ、とっちらかった中からカルタや百人一首のように探し出せ。というのは、本末転倒と言わざるを得ません。

シンプルを目指したが故に使いづらくなり、目的に素早くアクセスする為のコンセプトが、逆に時間が掛かるUIとなってしまっているのです。

え、そんなにアプリって入れるもの?5個か10個くらいしか使わないけど。という人には、不満はないと思います。要するにiPhoneやAndroidはアプリの多い人にも少ない人にも快適に使ってもらえますが、WindowsPhoneはアプリが少ないユーザに「しか」使いやすくない端末だという事です。

●大きな見出しのタイポグラフィも誰も得していない!

次に、アプリを立ち上げると画面上部に大きい文字で見出しが表示される方式も問題です。見出しの文字が大きすぎて一画面に収まりきらず、左右のメニューにスワイプする事で続きが表示される形式をよく見かけますがこれのメリットが全くわかりません。一画面に必要な文字列が収まっている方が内容の理解スピードを上げるのは明白です。

え、見出しを大きくしたら見やすいし、且つカッコイイじゃない!

という薄っぺらい感性しか伝わってこないですし、タイポグラフィに拘ったせいで「わかりづらい」デザインとなってしまっています。中には、横にスワイプできないケースもあり、文字が途中で途切れたまま結局その続きに何が書いてあったのが知る術がない事すらあります。あるべき情報を確認できない。ここまでくるともはや不具合のレベルですよね。

「シンプルにして機能性を追求したい」ように見えて、こうした機能性とは真逆のコンセプトを打ちこんでくるので、WindowsPhoneが何をやりたいのかサッパリ分かりません。

●アプリも不都合が出るレベルの少なさ!

アプリの絶対数が少なすぎる。というのも問題で、iPhone/Androidでは当たり前のように存在するアプリがほとんどありません。

特殊なゲームや、ユーティリティの事だけではありません。メーラー一つとってもWindowsPhoneにはほとんど選択肢がなく、使いづらい標準アプリを使わざるを得ません。iPhoneやAndroidがOSの上に様々なアプリケーションを活用する土台を提供しているのに対し、WindowsPhoneはほぼOS標準機能だけで出来る範囲の事だけを楽しみなさい。という酷く狭い世界でしか使えなくなっています。

ではライトユーザにとっては使いやすい機種なのか?と言うとそうとも言えません。例えば、他のOSでもよく使われるgmailを設定したところ、絵文字を表示させる事すらできませんでした。

今やPC版のgmailですら絵文字に対応しているのに・・・です。しかも、先述したようにアプリが充実していない為、代替手段もありません。キャリアメールを使う事で絵文字は使えますが、そうした厳しい制限の中で与えられた機能だけを使わされるという不便さが多いのです。単に制限されているだけではなくユーザの利用環境、目線に立った「配慮」がそこかしこで欠けています。

●結論!WindowsPhoneは実用には耐えない!

WindowsPhoneではPeopleハブなど様々な独創的な思想が組み入れられており、これはこれでどっぷり入り込めば非常に面白い使い方ができるでしょう。ですが、複数のアカウント、複数の連絡先情報などを切り替えたりする事があまり想定されていないように思われます。

先にも述べましたが、総じて言える事は、WindowsPhoneは単にカスタマイズを制限しているだけではなく、使うアプリも少なめで、限られた事しかしないユーザのみをターゲットとして作られており、iPhoneやAndroidのような様々なアプリを環境やニーズに合わせて使い分けたり多様な利用を想定するユーザにとってはすこぶる使いづらい端末に仕上がっています。

またWindowsPhoneは、Modern UIで語られるコンセプトからすれば、装飾を排除し、分かりやすく、機能性を追求した(その分、グラフィカルなデザインやカスタマイズ性は抑えている)と考えられますが、その実態は機能性すらiPhoneやAndroidに遠く及ばず、とにかく使いづらい上に、見た目も淡泊で楽しくもない。というイイトコ無しの機種でしかありません。

とりたててカメラ性能が良い訳でもない。メディアプレイヤーとして質が高いとも言えない。

とにかく良いところは「情報量が少ないページに関して言えば、ヌルヌルしていて触る事自体は心地いい」という点くらいしか見当たりません。また、一部ユーザにとってはPeopleハブに見られる「人で繋がりを管理する」方式が快適だと言うかもしれませんね。

個人的にはそれも含めて、とても「スマートフォン」と呼べるクオリティには達していない。という判断です。厳しい言い方をすれば「スマートフォンのような操作性と一部機能を持ったフィーチャーフォン」じゃないでしょうか?

という事で1週間遊んだのでIS12Tは売却しちゃいました。

約7,000円で新品を入手して、約5,800円で売却できたので、十分差分くらいは楽しんだ気がします。

にしても、ホントに今更な記事だなぁ(笑)

さて、WindowsPhone8ではどの程度進化するんでしょうね。

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