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【レビュー】SOUNDPEATS「Space Pro」安価でバランスが良いお薦めワイヤレスヘッドホン

SOUNDPEATS様からレビューの機会を頂きましたので新製品「Space Pro」をご紹介したいと思います。

先に結論!コスパバランス良すぎのヘッドホン

もう結論から言ってしまいます。これコスパめちゃ良しのヘッドホンです。

「個性派の尖った音質は求めないので普段使いに良いリーズナブルなヘッドホンないかしら?」
「はい、Space Proをどうぞ」と言ってしまえるくらい死角が皆無のヘッドホンだと感じました。

そう感じた具体的なポイントをご紹介して参ります。

形状、重さ、装着感全て良し

まず本体形状です。奇をてらったところが何もないシンプルなデザイン。前作「Space」よりもあっさりしている感じ。チープと言われればチープですがコスパ重視なら全然良しです。

ユニットにLとRが大きく書かれているのも親切ですね。人には見えないところなので目立たせておきましょう笑

実際装着してみるとパッド部分が耳に当たることなくスポッと収まります。長時間着けていても疲れないタイプの形状ですね。側圧もそれほど高くなく自然にポンと着けていられます。何でも柔らかいプロテインレザーと高品質メモリースポンジを採用しているとの事で、この辺りはコストを掛けすぎず長時間利用に十分な品質を確保しているようです。

そして本体右側には充電中のランプ、音量、電源(ペアリング)、AUX端子が4つ並んでいるシンプルなデザイン。

まずこの辺りであまり個性があるヘッドホンは悩んでしまいますが、個性を出さず当たり前の事をリーズナブルに仕上げた感じでとても好印象です。

驚異のバッテリー持ち

桁を一つ間違えてるのかと思いました。驚異の151時間。ANC(ノイズキャンセリング)やLDACオンでも相当持ちます。

家でも外出先でも。という宣伝文句ですが「長期海外旅行でも」っていうレベルですよね。そして持ちが長すぎると長期間充電しないままになって「いざという時切れて腹が立つ!」パターンも想定されるわけですが、なんとこのヘッドホン「5分充電すれば4時間使えます」。落ち着いてコーヒー1杯飲んで待てばまた4時間駆動。

もちろん残量はスマホから確認できますので見逃すこともあまりなさそうです。

ある意味ここは個性尖ってる感じもしますが、なんていうんでしょう「ストレスのないユーザ体験を提供する」という心づかいがいいですよね。

ノイズキャンセリングは必要十分

ノイズキャンセリング(ANC)ボタンは左側ユニットについています。ここに充電用のType-C端子もありますね。

ANCボタンを押すたびに「ノーマル」→「外音取り込み」→「ANC」と切り替わっていきます。もちろんスマホアプリ側でも変更できますが、本体のボタンの方が早いですね。

これは完全無調整です。電源をオフにした時の聴こえ方と全く一緒。もちろんヘッドホンを装着しているのでその分外の音は軽減されているので特に気にならなければノーマルで良いと思います。

このモードでは急に音がスカスカになり、高域強調されたように感じます。特に人の声の帯域を聞き取りやすくしようとしている気もします。音楽を聴くクオリティとしてはかなり低くなる為、個人的にはこのモードで音楽を聴くことはないなと思いました。かといって、周りの人の声がめちゃくちゃ聞き取りやすくなったか?と言えば、近くの人の声はノーマルでも十分聞き取れるので活躍の場はやや少ないモードです。

環境音を注意して耳に入れたい時なんかは役に立つかもしれませんが、そんな状況の時にあまりヘッドホンはしない方が良い気もします。

こちらがノイズキャンセリングモード。最大47dbのノイズ低減を実現します。

全く無音になるか?と言えばそこまで強力ではありませんが、いわゆるゴーというような環境音がほとんど無視できるレベルに低減されます。人の声は多少入ってきますが、音楽を聴いている分には全く気にならないレベルまで低減してくれています。

前作「Space」は最大35dbの低減でしたので大幅に性能が上がっています。以前同じくレビューしたSOUNDPEATSのイヤホン「AIR5 PRO」は最大55dbのノイズ低減でしたので、それと比べればやや控えめといった感じ。その分ヘッドホンは大きなユニットで耳を覆っているので、差し引き十分なノイズキャンセリング力かなと思います。

音質もバランスがいい

そして肝心の音質ですがこれがまた良バランスなんです。

高域、中域、低域どの帯域もバランスよく鳴り、耳に刺さるような音や、ボンボン気になるような低域もありません。めちゃくちゃ高解像ではありませんが、かといって籠っている訳でもない。程よく立体感もあり耳心地良く聴かせてくれる音だなと感じました。ハイエンドな音とは言えませんが全くチープな音でもありません。

構造的な強み

PEEK+PU素材を使用した40mm大口径ダイナミックドライバーと、PET素材を採用した10mmダイナミックドライバーを同軸上に配置。一般的なシングルドライバーでは実現しづらい、重厚な低域と繊細な中高域を両立。ユニット同士が干渉せず、それぞれの帯域を最大限に引き出すことで、音場の広がりやディテールの再現力が飛躍的に向上。ライブの空気感まで忠実に描き出します。

構造的には2ドライバー方式にすることで帯域それぞれの表現が豊かになっている事が売りになっています。しかしながら「明らかにここが凄い!」「一方ここが今一つ!」と言えないくらいバランスの取れた音という方が聴感上の正直な感想です。

そしてソースによって音質を少し変えたいという場合にはもちろんイコライザーで調整することが出来ます。

お手軽なのは9つのプリセットから選ぶこと。よく見て頂くとそれぞれのプリセットの写真に10本のイコライザーバーが描かれてますよね。この感じで調整していますよ。という意味合いで視覚的に分かりやすい。

そしてよくあるイコライザー機能だと「低音ブースト」とか「高音ブースト」とかを選ぶと極端に低音がボンボン鳴ったり、高音がシャリシャリする事があるんですが、Space Proのイコライザーはとても上品。ほんの僅かだけ傾向が変わる感じなんです。元々がバランスの良い音質調整がされているので、すこーし帯域バランスを変えたいというような調整に使うのがいいですね。

カスタムイコライザーで自分で細かく調整もできますが、この調整も比較的滑らかで上品な変化になります。逆にとんでもなく音を変えて遊びたい!みたいな使い方はできないと思っていただいた方が良いです。

ハイレゾ音質の高さ

今回、BluetoothでもLDACコーデックに対応していることも特徴です。公式によると「Hi-Res Audio/Hi-Res Wirelessのダブル認証取得により、ワイヤレスでも有線でも、原音に限りなく近いハイレゾ音質を体験できます。」とのこと。

前作「Space」はハイレゾは有線のみでの対応でLDACにも非対応でしたが、今回はLDAC対応でワイヤレスで本領を享受できます。これでこそ!ですね。実際ハイレゾ音源の再生も試してみましたが十分ハイクオリティなサウンドでした。所有しているハイレゾソースをワイヤレスで堪能できるというのは本当にありがたい。

ゲームモード、ムービーモード

 ほかにもゲームモードやムービーモードの設定が可能です。

音質面でもやや変わる印象がありますが、基本的には遅延を小さくしてくれるモードと考えておくのが良いと思います。

とある音ゲーでの遅延チェックですが、スマホ本体では「+25」のところ、Space Proのゲームモードオフだと「+60」まで遅延していました。

ゲームモードオンにするとこれが「+40」に小さくなります。

実際の遅延値測定ではなくゲーム内設定の数値なので何のことやら。という感じだと思いますが、ゲームモードによる遅延低減はそれなりに効いているという感じです。シビアな音ゲーで音ズレ調整が出来ないゲームでは「ゲームモードオン」でもやや厳しさがあるかもしれません。

ほかのキャリブレーションツールで試してみたところ、ゲームモードオンはスマホ本体スピーカーより僅かに遅延するくらいで、ゲームモードオフにすると200msくらい遅れる印象がありました。

普通のゲーム(RPGなど)をプレイした感じだとゲームモードオフは「明らかに遅延している」。ゲームモードオンだと「ほとんど遅延に気づかない」という感じですので、ゲームプレイするときは「ゲームモードオン」と考えておくとよいと思います。

一方ムービーモードはゲームモードほどの明確な違いを感じませんでした。やや音が立体的になり、効果音の粒立ちが良くなったかな?人の声も明瞭になったかな?という印象がありました。

まとめ

ざっとご紹介してきましたが、まとめるとズバリ「日常使いにおススメな超バランスの良いヘッドホン」という感じです。前作「Space」もリーズナブルですが順当にステップアップしたのが「Space Pro」です。

バッテリー持ちもいいですし、充電も早い。装着感も良くて音もいい。ヘッドホンでありながら低遅延のゲームモードも搭載。それでいて8,980円というリーズナブルな価格設定。

1万円以下で万能型のヘッドホンは?という答えが「VGP2025 SUMMER 金賞」ではないでしょうか。

SOUNDPEATRTS「Space Pro」は誰にでもおススメできる優良ヘッドホンだと思います。

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クーポンの有効期限:2025年9月30日

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