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【レビュー】映える白PCを組んでみた(1)~9700X&RX7800XT基本パーツ選定編~

これまで使ってきたPCがWindows11にしてから調子が悪く、かれこれ6年くらいベースを替えていないのでこの機会にフル組みなおしをすることにしました。

これまでのPC

2018年にベースを組んだPCになります。Ryzen 7 2700X & GTX1060 ですから当時のミドルクラスという感じですね。

旧PCの構成

  • CPU:Ryzen 7 2700X
  • クーラー:Scythe 虎徹MARK2
  • M/B:Asrock X470 MASTER SLI
  • グラボ:玄人志向 GEFORCE GTX1060 6GB
  • メモリ:G.SKILL TRIDENT Z RGB DDR4 3200 8GB×2
  • 電源:Thermaltake TOUGHPOWER GRAND RGB850W
  • SSD:Samsung 860EVO 500GB
  • HDD:Seagate BarraCuda 5400rpm キャッシュ256MB 8TB×2本
  • その他:Win10Home、SATA増設ボード、USB3.0増設ボード、SATA電源スイッチボード

私はほぼゲームをやらないので所謂ゲーミングPC的なスペックは求めないのですが、子供を中心に動画編集を行うのでレンダリング、エンコードなどをなるべく快適短時間で遂行できるPCを作ることにしました(動画ソースが4Kなので結構重たいんですよね・・・)

そしてせっかくなら今流行りの白PC&白ファン構成で統一しようと。

新PCのパーツ選定

今回構成したパーツは下記のとおりです。

新PCの構成

  • CPU:Ryzen 7 9700X
  • クーラー:Lian Li GA Ⅱ Trinity SL-INF 360
  • M/B:Asrock B650 Steel Legend Wi-Fi
  • グラボ:Radeon RX7800XT(Asrock RX7800XT Steel Legend)
  • メモリ:COLSAIR VENGEANCE RGB DDR5 32GB 6000MHz(16GB×2)
  • 電源:Lian Li SP750
  • SSD:Samsung 990 Pro 2TB(PCIe 4.0 NVMe M.2 SSD)
  • ケース:Lian Li O11 Vision Compact
  • その他:Win11Home、Lian Li INF-SL 120×5、Strimer Plus V2 24PIN&8PIN

一つずつ選定理由を簡単に触れていきましょう。

CPUは各ベンチマーク情報とコスト、消費電力から判断しました。コスパでいえばIntel 14世代は抜群なんですが不具合情報が鎮火しきらない14世代をわざわざ選ぶことはないだろうと思い、候補は下記5つに絞りました。

検討時最安価格消費電力総合スコアゲームスコア
Ryzen 9 9900X71,980円162W39,93934,153
Core Ultra 7 265K65,980円250W40,02033,283
Ryzen 7 9700X56,799円65W32,34335,636
Core Ultra 5 245K48,312円250W34,62331,580
Ryzen 5 9600X41,579円65W26,57134,904

ゲーミングを想定されるならRyzenは7900X3Dや9800X3Dなど「X3D」モデルの方が強いですし、IntelならCore Ultraを諦めて14世代に行かれる方も多いと思います。

我が家の場合は動画編集をベースにベンチ情報をチェックしたのですが能力コスパでいえばこの中ではCore Ultra 7 265Kが突出している印象でした。Adobe系の処理になると9700Xもほぼ変わらないスコアで更に65Wという低消費電力。ワットコスパで言えば9700Xのバランスは抜群にいい。マザーも安価なB650で全然回せそうですのでトータルコスパで9700Xをチョイスしました。

最後9600Xでも十分なのでは・・・と迷いましたが、迷ったら上位にしとこうという結論。CPUは2025年新モデルが発表されていますが正直登場してすぐは値段も高いので、最新CPUが欲しいという話でない限りは旧世代の方がコスパが良いと思います。

マザーはB650でいいかなと考えていました。CPU的には上位のX870、X670の方が釣り合いが良い気もしますが、スペックを見る限り完全にB650で十分。それよりも今回は「白PC」にしたい。というコンセプトがありましたのでなるべく白いマザーボードから選択することに。

最後に候補に残したのは
・Asrock B650 Pro RS 15,980円
・Asrock B650 Steel Legend Wi-Fi 22,980円
・GIGABYTE B650 AORUS ELITE AX ICE 24,218円

でした。

B650 Pro RSはとにかくコスパがいい。仕様も十分。たださほど白くないこととやや不安定いう口コミがありましたので、ここはより耐久性とパーツ信頼性の高いSteel Legendにすることにしました。

検討時価格PCIe対応前面USBWi-Fi
B650 Pro RS15,980円PCI Express 4.0USB 3.2 Gen2x2なし
B650 Steel Legend WiFi22,980円PCI Express 5.0USB 3.2 Gen1あり
B650 AORUS ELITE AX ICE24,218円PCI Express 4.0USB 3.2 Gen2x2あり

何気にこの3つのうちSteel LegendだけPCI Express 5.0に対応してるんですよね。B650シリーズはPCI Express 5.0の搭載は自由なのでモデルによっては搭載しているという感じです。ただ現時点でPCI Express 5.0のグラボを載せる事もないので正直どっちでもいいといえばどっちでもいい。

悩まされたのはフロントのUSB世代です。なんとSteel Legendだけ前面USBがUSB 3.2 Gen1なのです。ここに最後まで引っ張られましたが、とにかく驚きの白さだったのでUSBより白さを優先することにしました。前面で20Gbps必要な接続はしないでしょう!

ちなみにマザーボードも2025年1月にB860やB850などの最新モデルが発表されましたが規格的な大きな進化がなく初出は高値になる為、マザーもB650で十分、あるいは同じお金を払うならXシリーズにいった方が幸せだと思います。

正直今回一番悩んだ基本パーツはグラボです。候補は多岐にわたり11種類から検討しました。

検討時最安価格感消費電力VRAM3D Mark
RTX 4070 Super110,000円220W12GB21130
RX7900XT109,800円315W20GB26616
RTX 407085,000円200W12GB17944
RX7800XT75,000円263W16GB20036
RTX 4060Ti 16GB65,000円165W16GB13356
RX7700XT61,800円245W12GB17006
RTX 4060Ti 8GB60,000円160W8GB13473
RX7600XT49,800円190W16GB11270
RTX 406041,690円115W8GB10665
RTX3060 12GB40,000円170W12GB8867
RX760036,980円165W8GB10836

まず繰り返しですが我が家ではゲームはほとんどしないのでハイエンドを選ぶ予定はありませんでした。価格感で言えば5万円くらいまでで抑えたいと考えていました。

最初見ていたのはRX7600XTやRTX4060あたり。必要十分だろうという感覚です。ただエンコードなどのベンチスコアを見ているとこのクラスはどうにも物足りない。4060Tiでもスコアは伸びず、7700XTあたりから突然エンコード時間が短くなっていきます。特に7800XT以上になってくると通常の作業ではそれ以上のモデルとほとんど差が出ず、エンコードでは最新世代のAV1こそGeforceが速いのですが、h264とHEVC(h265)はRadeonの方が速いという結果。動画編集にフォーカスしたコスパ最強はRX7800XTかRX7700XTだろうと考えました。

やや予算から上がるもののRX7700XTがベストチョイスと考えたのですが、WebサイトやYoutubeなど各評価で「7700XTも悪くないがそれならもう少し出して7800XTまで行くべし」という声が多数でした。

正直そこまでのGPUパワーを必要とすることはないと思いつつも、少しでも動画編集が快適になるのであれば・・・そして、そこまで行くならちょっとゲームもやってみようかしら?なんてことも思いながらRX7800XTに踏み込んでしまいました。ちなみに面白いのは7700XTはビデオメモリ12GBなのに下位の7600XTは16GBなのです。この辺りも7700XTの選びにくさになり結局7800XTの後押しになってしまいました。いっちゃえと。

そして今回は「白」統一を図りたいのでマザーに合わせてAsrockのSteel Legendで。最安ボードよりは当然高めですが止むを得ません。デザインがめちゃくちゃカッコいいです。

こちらも2025年1月に新シリーズの発表がありRadeon 9070は10万円クラスでレイトレなどにも大きな進化が見られるとの事ですので7900を買うなら9070を待ちたいところですよね。Geforceも50系が気になります。

10万円オーバーで検討するなら両社ともに新モデルを必ずチェックした方が良い気がします。私の場合は発表を待っていると迷いが生じて買えなくなってしまった可能性が高いので発表前に滑り込みで買って正解だったと思います。7800XTならコスパ的にまだまだいってもいいんじゃないでしょうか。

正直この2つはそこまでこだわりはありません。

当然メモリは白&RGB対応であること。チップも安心な鉄板のCOLSAIRで行きました。価格も変わらなかったので勢いで6000MHzまで行ってみましたが正直4800MHzでも十分です。少し悩んだのは64GBまでいくかどうかですがマルチタスクも限られているので一旦32GBでいいだろうと判断。それであればダミーモジュールも含めて4枚揃えても良かったかなと思いました。※後で発覚したのですがこのメモリAMD EXPOに対応してませんでした。OC出来てるっぽいですがちょっと失敗。

SSDはSamsungの990Pro 2TBを選択。マザーボード的にはPCIe5.0までいけますがグッと値段も上がるためコスパバランスで今回はPCIe4.0で行くことにしました。鉄板SSDのCrucial T500でも良かったんですがどちらも7,000MB/s前後の速度がありますしお買い得な方を選んで問題ないかなという気がします。

電源は750W Gold(80Plus)で行くことにしました。旧PCは850W Goldだったんですが、今回はCPUの消費電力が小さい事もあるので750Wあれば対応可能だろうと判断。またGold 80Plusは私の中で長年鉄板のコストバランスとして条件にしています。

今回はATXマザー&ATXケースですが電源はSFXサイズで行くことになりました。といってもワザとSFXサイズを選んだわけではなく、実はATX電源を買おうと思って間違ってしまったんですよね。

今回ケースはLian Liで行くことにしましたので、なんとなく同じLian Liの白電源に惹かれました。ケーブルも平型ケーブルではなくコネクタまで白いこだわりの電源。でも実はLian Liの75OW電源はSFXサイズしかなかったのです!やられた・・・。

でもこれが結果的に功を奏します。今回選んだケースO11 Vision Compactは文字通りATXケースにしてはややコンパクトに作られています。デュアルチャンバー方式で裏側に電源やストレージを詰め込みますし、今回はファンも沢山搭載するのでケーブルとコントローラーで裏側が埋め尽くされる。そんな中コンパクトなSFX電源なら少しでもスペースを作り出すことができます。逆にATX電源だと大きすぎてケーブルの取り回しが上手くいかなかった可能性があります。

さてでは今回はパーツ編その1としてここまでにしたいと思います。次回は「映える白PC」を作り上げる要となる「ケース」と「クーラー&ファン」について選定した理由を紹介します。

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