以前欲しい!と記事を書いてから、もう1年3カ月。
やっぱりどうしても自宅環境で聴きたい!と思って
今更ながら、KS-1 HQM を購入しました。
初めてAV Watchでの紹介記事を読んだときに
猛烈に物欲をくすぐられて、PC用のアクティブスピーカーとしては
ものすごくコストパフォーマンスが高いんじゃないか?!と惹かれましたが、
なかなか踏み切れませんでした。
というのも、私がこれまで使っていたのはYAMAHAのMSP3
PCを中心に音楽鑑賞を目的としたKS-1 HQM と
スタジオモニターとして音楽制作を活躍の場とする MSP3 では
そもそものベクトルが違うので、同じ土俵で比較されることが少なかったのです。
値段的にはMSP3の方が安価ですが、実際に視聴環境としてどっちがレベルが高いのか、
買い替えるほどの価値があるのか?という事でずっと様子を見てきました。
が、世間的にKS-1 HQMはすこぶる評判がいい。
この1年でも、10万円クラスのスピーカーと張り合える。とか
ピュア環境での視聴と比較されるレベル。とか
これまでのPC用スピーカーとは比べ物にならない高評価を得ているので
ついに重い腰をあげて購入に踏み切った次第です。
並べてみるとこんな感じ。
KS-1は専用のオーディオボードに乗っているので本体自体は完全に一回り小さいです。
さっそく、両方のスピーカーを比較試聴してみました。
ファーストインプレッションからすると。
「あれ・・・?」という印象。
KS-1の音は、MSP3に比べると安っぽくて軽い。
いろんな曲で聴き比べてみましたが、その傾向自体は変わりませんでした。
が、なんとなくKS-1の得意とする部分も見えてきました。
■KS-1
パーカッションや弦楽器など、音の粒立ちが良く、クリアで透明感のある音を出してくれる。
低域はやや厚みに欠けるが、中域~高域に掛けて解像度は高い。
ただ、音が少し作られた感じに聞こえ、少しうわずっていて芯のない安っぽい音にも感じる。
■MSP3
音場が広く、低域もKS-1よりはふくよかに出ている。音に安定感・安心感がありバランスがいい。
KS-1のように作られた音ではなく、ナチュラル志向で自然な音を聴かせてくれる。
但し、KS-1と比べてしまうと、やや解像度が落ち、籠った感じにも聴こえる。
正直なところ、この2つのスピーカーを比較すると「好み」の差でしかない気がしました。
一つ一つの楽器の艶を聴かせるJAZZなどはKS-1の音が気持ちいいですが
POPSなど音楽として安心感をもってバランス良く聴かせてくれるのはMSP3です。
もちろん私はPC環境ではMSP3をずっと聴いてきましたので、そっちに耳が慣れているというのはあると思います。
なので、聴き慣れていけば、このKS-1の音を自然で解像度の高い音だと感じていく気もします。
というか、既に徐々に慣れてきました。
結論的として感じたのは
・MSP3はやはり良いスピーカーだった。という事。
・KS-1はMSP3を凌駕する長所を持っているので、これから期待に十分応えてくれそうな事。です。
最後に・・・
KS-1の特徴はPCからUSBで直接接続する事です。
このUSBケーブルというのが曲者で、高価なUSBケーブルで音が良くなる。という人たちがいます。
私はイヤホンケーブルを変えると音が変わる。というのは十分経験しているので事実だと考えていますが
デジタルtoデジタルの信号伝送を行うUSBケーブルを変えるだけで音が変わる。というのは信じられません。
ノイズやエラー率などはありますが、だからと言って、その差によって
音に艶が出たり、解像度が上がったりするなんて事はあり得ないと思います。
それでも、店頭で「高音質」を目指したUSBケーブルを見ちゃうと
やっぱり興味が湧いてしまいます。。。
1mで1万円以上するケーブルもざらにあるんですが、
そんな中でも入門向けのオヤイデのケーブルは2mで4000円程度で買えます。
もうあやうく買ってしまいそうになりましたが、今回はすんでのところで思いとどまり、
通常PC用のハイグレードケーブルを買ってみました。
これは、ノイズクリッピングダイオードなる回路を搭載していて
静電気などで電圧が上がりすぎるのを防ぎ、ノイズも低減してくれるらしいです。
まぁ、このくらいで様子を見るのが賢明な選択かな。といった感じです。