そういえばそろそろだよね。って思ってはいたんですが、日付の確認をしてなかったもので
今日がヘッドフォン祭だという事に、ほんの数日前気付きました。
ということで今回も行って参りました。
春のヘッドフォン祭2012
https://www.fujiya-avic.jp/event/1205_headphone_fes/
会場の一部風景。毎回結構な混雑ぶりです。
とにもかくにも今回の目当ては
FitEarのMH335DW
前回のヘッドフォン祭では、MH334のレベルの高さに驚いたんですが、
若干低域に物足りなさを感じていました。
ところが、この335DWは、334と同じ構成でウーファーをダブル(2機)にした
まさに感じていた弱点を払拭するモデルとなっていた訳です。
(お聞きするとユニットは334のウーファーをダブルにしたものですが
バランスを取るためにネットワークは少し調整されているとの事)
実際に聴いてみてすっかり驚かされました。
本当に334の弱点が消えて、低域の厚みが増している!!
低域が強まったといっても、もちろんボワボワしてません。
非常に解像度の高い低域。強くて厚い低域になっているんです。
334で素晴らしいと感じた高域や中域の解像度の高さもあり、ほとんど弱点を感じません。
正直に言って私の愛機UE18Proと比較しても、これは335DWの勝ちだな。と思いました。
●春のヘッドフォン祭2010
ここで試聴してUE18Proの購入を決めたのですが、
当時の自分の中でのライバル機はJH13Pro、JH16Proでした。
JH13Proはクリアだが少し厚みが足りない。
JH16Proは低域が強調されているがバランスが取れていない。
それに対して、UE18Proは解像度と音の厚みを両方兼ね備えていました。
JH13ProとUE18Proはそれぞれ一長一短でどちらも良さがある。
でも、自分が音楽をより楽しく聴けるのはUE18Proだ。と判断して購入したのです。
●秋のヘッドフォン祭2010
ここではUEの新作UE Reference Monitors(UERM)を期待して聴きましたが、
確かにモニターライクにはなったものの質が上がったというよりは、
UE18Proのじゃじゃ馬ぶりをおとなしくした感じで「欲しい!」と思うには至りませんでした。
むしろそれならJH13Proの方が完成度が高いだろうという印象です。
この頃のFitEarのカスタムIEMは更に軽い印象があり、
私はあまり評価をしていませんでした。
●秋のヘッドフォン祭2011
ここでFitEarの334を聴いて驚かされたのです。
これまで聴いてきたUE18Proよりも音の輪郭がクリアで、JH13Proのような一つ一つの音の軽さがない。
ただ、UE18Proに比べると低域を抑えてクリアさを優先している印象を受けました。
だから、UE18Proともう一つ傾向の違うイヤホンを所有するならこれだな!と思わせてくれた逸品でした。
●春のヘッドフォン祭2012
そして今回の335DWです。
もうUE18Proは完敗です。あれから2年経って、ついにUE18Proを超えた。と思わせるイヤホンに出会いました。
強いて欠点をあげるとすれば、わずかに音が乾いて感じた事です。
但し、これはCK4+STEPDANCEで聴いたからであって、
別のDAPでは試しませんでしたが、もう少し艶っぽいDAPを使えば解消されるレベルだと思います。
逆に、HiFiMANなんかだとこれでも音が強すぎるくらいじゃないかと想像しました。
(おそらく、HiFiMANにはJH13Proあたりが相性はベストじゃないかと思います)
ちなみに、私が使っているUEシリーズは海外のアーティストからは絶大に支持されていて、ヴァンヘイレン、リンキンパーク、シェリルクロウ、ボンジョビ、NE-YO、マリリンマンソン、メタリカ、オジーオズボーン、ジャネットジャクソン、ローリングストーンズ、ペットショップボーイズ、バックストリートボーイズ、エアロスミス、ガンズアンドローゼズ… 等がステージで利用していると言われ、日本では宇多田ヒカルさんなんかが、私のUE18Proより1つ下のUE11Proを愛用していると言われていました。
http://www.logicool.co.jp/ja-jp/349/8348
一方、FitEarは国内の製品ですから、いきものがかり、MISIA、YUKI、ポルノ、ゆず、福山雅治など多くの日本人アーティストがステージで利用しているようですね。テレビ番組なんかでも付けているのをよく見かけますよね。
http://fitear.jp/music/client.html
要するに、欲しい!!!!欲しすぎる!!!
期待通り私の中で現段階で335DWは最強のイヤホンでした。
だけど、価格16万8000円。高い!!
http://fitear.jp/music/sp/mhseriessp.html
さて、興奮冷めやらぬところで、他にもぼちぼち見てまいりました。
まず、同じFitEarさんが、334をユニバーサルモデルにした
FitEar TO GO! 334 を出されていました。
値段もユニバーサルということで10万円そこそこと、少しリーズナブル。
音は確かに334と同じ感想でした。
335DWと比べて、低域が軽めに設定されているので、逆に素直に音の解像度を楽しめます。
これはこれで良さがありますね。
ちなみにこれも、構造上使っているユニット類は334と同じですが、ネットワークなどは適した形に調整されているそうです。
他にも定番のJHもあったので、久々にJH13Proを聴きましたが、
私の環境ではFitEar335DWには全く及ばないものとなってしまっていました。少し淋しい思いもします。
でも、やっぱり完成度は高い。DAPやアンプの組み合わせ次第でいつでも最強になれるイヤホンです。
他には、Westoneのユニバーサル機フラグシップWestone4Rを聴いてみましたが
やっぱりWestoneは私には解像感が物足りない印象でしたね。
そしてもう一つ興味を惹かれたのが
HiFiMANの新DAP HM-901
ついにHiFiMANが最上位機、つまり801の更に上位機を出すというのです。
最近はなかなか期待のDAPも出てきていなかったので
期待したいですね!
音は実際には聴く事ができませんでした。
そういえば新たにParrotというメーカーの製品発表会もされていました。
スマホ時代のヘッドフォン。ということでBluetooth対応なんですが、
ヘッドフォンを外すだけで音楽が一時停止し、また掛けると続きが再生されたり
ヘッドフォンの右耳の部分がブラインドタッチパネルのようになっていて
音量調整や曲送りなんかが指でタッチスライドすれば反応する。
また、iPhoneなどを左耳部分に近付けるだけで紐付けされたりと、なかなか面白い発表会でした。
http://www.headphone-mag.com/2012/01/parrot-zik-headphone-by-philippe-starck.html
という事で、今回も楽しませて頂いたヘッドフォン祭でした。