DMR-ZR1を購入してから毎日色んなコンテンツチェックをしているんですが、買う前から期待度がめちゃくちゃ高かった「22.2ch音声のドルビーアトモス変換」を実際に体験してみました。
22.2ch音声のドルビーアトモス変換とは?
4K放送で稀に存在する22.2chサラウンドコンテンツをドルビーアトモスに変換してくれる機能です。
この機能を簡単に紹介すると
- 今販売されているAVアンプには22.2ch音声をデコードする機能はなく、仮に22個のスピーカーを揃えたとしても体験出来ないサラウンドでした
- そこで従来は5.1chへのダウンミックスなどをして再生するしかなく、実質5.1ch体験になってしまっていました
- DMR-ZR1の新技術では、22.2chに割り当てられた音源を「22か所から鳴っている点音源」として解析し、それをオブジェクトオーディオ技術で「そこに点音源があるかのように」ドルビーアトモスで再現してくれます。
- 各スピーカーに割り振られた音を再生するチャンネル方式とは異なり、スピーカーとスピーカーの中間に音源があるようなサラウンド再現が出来るオブジェクトオーディオ(ドルビーアトモス)だからこそ22か所から鳴っているようなサラウンドが再現できます。
- これは業界初の機能で今までで最も豊かに22.2ch音声を体験する手法です。
もう少し詳しくこちらの記事でもご紹介しましたので是非ご覧ください。
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DMR-ZR1の設定でドルビーアトモス変換を選択
まずはDMR-ZR1の設定画面で22.2ch音声のドルビーアトモス変換を選択しておきます。
これで対応番組の視聴時に自動的にドルビーアトモス変換されます。
体験環境は6.0.6ch
我が家の環境は6.0.6chです。
まずフロント2ch、サラウンド2ch、サラウンドバック2chで自分の周りを取り囲むように6つのスピーカーを配置しています。センタースピーカーは最近外しましてフロントはファントム仕様。
これに加えて上部レイヤーとしてフロントハイト2ch
真上にトップミドルスピーカー2ch、そしてリアハイト2ch
全体構成はこんなレイアウトになっています。
そしてAVアンプ SR8015で12チャンネル分のデコードを行っています(フロントはプリアウトで外部アンプへ、残りのサラウンドは内蔵アンプで鳴らしています)
「オルセー美術館ミニ」で体験
さて、ではいざ22.2chコンテンツを視聴!と言いたいところですが、そもそも22.2ch音声のコンテンツがなかなか見つかりません。なんでも以前より減ってしまったとか・・・。これから増やして!!
やっと見つけた番組がNHK BS4Kで放送された僅か数分の番組「オルセー美術館ミニ」でした。
ご覧の通り「22.2」という表示があります。
この番組を録画しておいて再生チェックしてみました。ライブ視聴だけでなく録画でもしっかり22.2ch音声を記録してくれています。左下にしっかり「22.2マルチチャンネル」と表示されていますね。
再生を始めると、AVアンプ SR8015の画面が自動で「Dolby Atmos」に切り替わります。
通常AVアンプのステータス表示では例えば5.1ch音声であればこんな感じで「入力側」が5.1ch分点灯します。
この22.2chコンテンツを再生した場合はこんな感じで「スピーカーチャンネル」は表示されず「Dolby Atmos」とだけ表示されます。これを右のように12chドルビーアトモスで出力してくれているという事ですね。※解像度が1080i60になっているのはZR1は4K映像は直接テレビに出力、音声だけをAVアンプに出力させている為です。
視聴を開始すると穏やかな音声とイッセー尾形さんのナレーションが始まります。もうこの時点で凄い。
カリッカリのサラウンド効果という感じではなくとにかく部屋全体が音に包まれているんです。ナレーションの声すら空中から聴こえてくるような雰囲気で美術館の中に自分がいて館内に音楽やアナウンスが流れているような包囲感。
とにかく気持ちいい。最後にタイトル文字が出てくるところの音の盛り上がりも心地良く、あっという間の3分間。
つい3連続で繰り返し再生してしまいました(笑)
まとめ
いやー良かったです。22.2chアトモス変換最高です。
サラウンド感バリバリの映画なんかの方が楽しいかな?と思っていたんですが、22chまでくるとそんな事より「空間」を表現する力が増すんですね。どこから音が鳴っているか全くわからないサウンド空間が作られてふわっと音に包まれる感覚を味わえました。
こうなると本当に対応コンテンツが少ないのが残念です。コンサート、スポーツ、自然、カルチャーなど色んな22.2ch対応番組が出てきてくれることを期待せずにはいられません。
これは今家庭で実現できる最先端のサラウンド体験だと思います!