我が家のスピーカーは7チャンネルともinfinityで統一しているんですが、サラウンド用に使っていた「infinity Reference 10E」をいつか「infinity Kappa Rear」に替えたいと思ってました。
infinity Kappa Rear
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/kapparear.html
Reference 10Eも悪くはないんですが、やっぱりセンタースピーカーもKappaシリーズを使っているので、同じサラウンド用に製作されたKappa Rearはどうしても欲しかったんですよねー。もう音がどうとか以前に「気持ち的に譲れない何か」です。
ただこの時代のinfinity製のスピーカーなんてとっくの昔に販売終了していて、市場で見つけだすのは至難の業。機会があればハードオフや中古オーディオショップを見に行ったり、Webショップやオークションサイトを探し回る日々。
そして、ついに某オークションサイトでKappa Rearを見つけてゲット致しました!本来の色はオークですが、今回手に入れたのは受注生産モデルのブラック。本当はオークの方が色の統一感が出て良かったんですが、Kappa Rearが手に入るならブラックでも十分!
手に入れたinfinity Kappa Rear (Black)
●スピーカーエッジの劣化
まずもって古いスピーカーですから、実はオークション出品時点で「エッジの劣化」について説明されており「わけあり品」として入手しました。
本機のエッジは「ウレタン製」ですから、劣化するとボロボロになります。実際入手した時から既にエッジには穴が開いていました。ベタベタとして触るとボロボロ崩れ落ちる感じです。
●スピーカーエッジ修復準備
私のKappaRearへの執着は、エッジの破損ごときでは揺らぎません。何せ見つけたら絶対手に入れると決めてましたから。
という事で、エッジが劣化しているなら修理すればいいんです!
やった事ないですが、もうそれしかありません(笑)
という事で、サイズを測って新しいエッジ(同じウレタン製)を入手。準備物は下記のとおり。
・古いエッジやボンドを剥がすために無水エタノール、綿棒、ピンセット、精密ドライバー
・新しいエッジを貼りつける為のボンド、筆
●修理作業開始
まず、コーンの周りの枠をドライバーで取り外します。
そのプラスチック枠部分と、スピーカーユニットを取り外し、ボロボロのエッジを手で剥ぎ取ります(思った以上にベタベタ、モロモロでした。年末の換気扇大掃除に通じるものがあります。)
両方取り出すとこんな感じ。プラスチックの枠もボンドで密着していましたので剥がすのに苦労しました。精密ドライバーをゆっくり挿し入れて割れないように少しずつメリメリ剥がしていく感じです。
ボロボロになったエッジを細かくピンセットでつまみ取り、縁の鉄のフレームはマイナスの精密ドライバーで綺麗にしていきます。焦げがこびり着いたフライパンみたいになっていますので、アルコールを付けながら根気よく剥がしていきます。
ところで、このユニットってMADE IN FRANCEなんですね!
頑張って凸凹がなくなるまで削り、コーンの周りもウレタンエッジが完全になくなるまで取り去ります。もうこの作業がめちゃくちゃ大変でした。正直。
●新エッジ装着
裏側から見える微妙な隙間から、コーンの裏側にボンドを塗り込みます。
あとは頑張ってコーンの裏側にエッジの内側を入れ込む!この作業がまた不器用な自分にはちょっと大変(笑)
コーン周りの黄色い部分は透明なゴムみたいになってるんですが、もう古いエッジのこびりつきで汚くなっていてこれ以上綺麗になりませんでした。まぁ、仕方ないですね。隙間が生まれないよう筆の反対側でギュッギュッと押さえていきます。
ボンドが乾くと透明になり、少し見た目も落ち着いてきます。
あとは、フレーム部分とボンド付け、コードを挿して元の箱に戻し、プラスチックの枠にもボンドを付けて、ネジを回して完成です。
●Reference 10E と入れ替え!
これで、マルチチャンネルの中でも非常に重要なサラウンドスピーカーがKappaRearに置き換わりました。本当はサラウンドバックも替えたいところですが、影響度合いで言えば圧倒的にサラウンドスピーカーなのでここが置き換わっただけでかなり満足です。
<従来>
フロントSP infinity IRS-OMEGA
センターSP infinity Kappa Center B
サラウンドSP infinity Reference 10E
サラウンドバックSP infinity Reference 10E
<リニューアル>
フロントSP infinity IRS-OMEGA
センターSP infinity Kappa Center B
サラウンドSP infinity Kappa Rear
サラウンドバックSP infinity Reference 10E
正面からの見た目の違いはこんな感じ。
左:Kappa Rear 右:Reference 10E
低域部分もさることながら、期待したいのは高域部分。他のKappaシリーズにも使われているinfinityの代名詞とも言える高域ユニット「EMIT-R」を搭載しています。高域の質感、キレなどが向上してくれるはず!と期待しています。
Reference 10Eが大きな穴の開いたバスレフ型なのに対し、KappaRearは穴のない密閉型。壁に近い所に置くサラウンドスピーカーですから、背面のバスレフを活かせてなかったと思うのでこれも低域の質向上に期待したいところです。
高さ、幅こそKappa Rearの方が大きいですが、実は奥行はぐんと薄くなりました。音にどう影響するのか分かりませんが、設置はしやすくなりましたね。密閉型でもありますし、響きという部分で劣るのかなぁ。というのが唯一の心配点です。