最近VRを使ったゲームやアトラクションが増えてきました。我が家ではPSVRの革命ぶりに度肝を抜かれてすっかりVRに興味が湧いてからというもの、様々なVR体験をしてみましたのでまとめてレビューしたいと思います。
これまでに体験したVR
1.スマホVR(Android×VOX PLUS)
2.Galaxy Studio(Gear VR)
3.PlayStation VR
4.ツクモ VIVE体験コーナー(HTC VIVE)
5.池袋 サンシャイン60 SKY CIRCUS 天空でVR体験(HTC VIVE)
6.渋谷 ADORES VR PARK TOKYO(HTC VIVE)
7.お台場 ジョイポリス ZERO LATENCY(Oculus Rift)
これらの中で「1~2」と「3~7」は決定的に違います。1と2はよくあるスマートフォンVRなので「位置トラッキング」がありません。各VR体験の評価としてこの位置トラッキングの有無/活用度合いが大きく影響していますので、まず「位置トラッキング」とは何かをご紹介(共有)しておきます。
位置トラッキングのないVR(一般的なスマホVR)
ゴーグルを被ると大きな球体の中に仮想空間が作られているように見えます。CGで作られている場合は球体ではなく広い空間に見えるかもしれませんが、画面の上下左右が球体の内面のように歪んでいて、顔を動かすと「球体の内壁に絵が描かれている」と分かります。
例えば仮想空間で目の前に壁があったとしましょう。位置トラッキングのないVRでは壁をよけようと体を数歩横にずらしても、見えている視界ごとずれてるので全く仮想空間での位置が変わりません。まるで夜空に見える月を追い掛けてもずっと追いつかないように。
同じように目の前にテーブルがあったとして、その下を覗き込もうとしゃがんでも視界ごと動くのでテーブルも下に下がるのです。もちろん床も建物も全部が下がる訳です。
これはVR側が自分の「位置」を補足しておらず、現実世界で歩いたりしゃがんだりジャンプしたりする事を認識できないからです。私としてはこれは「360度スクリーン映像」と呼ぶべきであって「仮想現実」ではないと思うのです。
位置トラッキングのあるVR(PSVR、VIVE、Oculus Rift など)
もう一つは位置トラッキングのあるタイプで、これが正しいVRだと思います。
先ほどの球体の中とは打って変って自分は果てしない広大な世界に立っています。上下左右どこを見ても歪むことがなく、正しい位置に正しくオブジェクトが描かれます。
この世界では、目の前に壁があっても横から顔を覗き込めば壁の向こうが見え、テーブルの前でしゃがめばテーブルの下が見えます。そのまま下から上を見上げるようにすればテーブルの天板の裏側を覗き込む事も出来ます。
このおかげで、その世界にあるオブジェクトが本当に存在するように見えますし、自分がその世界に入り込んだかのような感覚になります。
例えば、敵に襲われた時に「うわっ!」と後ずさりしたり、顔を左右や下に避けようとしてちゃんと避けられるのが正しいVR(位置トラッキング有り)です。顔を動かして避けようとしても、後ずさりしても、そのまんま敵が同じ座標で追随してくるのが簡易的なVR(位置トラッキング無し)です。
私が「仮想現実感として全く別物」と言い続けてきたのがこの位置トラッキングの「あるVR」と「ないVR」です。実は私も初めてのVRはスマホVRで、その時は「ふーん。なるほど」程度の感想しかありませんでした。特に欲しいとも思いませんでしたし、これしか経験がなければ私も大してVRに興味は持たなかったと思います。でも、その後PSVRを体験して「何だこれは?!これは革命だ!!」と全く違う感動を覚えたのです。
但し、位置トラッキングがあるVRを使いながら全く活かせていないコンテンツもあるので注意が必要です。次回はまず位置トラッキングのない「スマホVR」をレビューしてみます。