Oculus QuestとPlaystation VRを同じコンテンツで比較してみました。
BEAT SABER
まずはプラットフォーム問わず人気作品のこちら。
PSVR版スクショ
Quest版スクショ
スクショ比較をすると明らかにPSVR版の方が高画質な事が分かりますね。
ブレードの質感や、遠くから迫ってくるブロックのエフェクトなどもQuest版は簡略化されています。
・・・が、実際のプレイ中はこの差はほとんど感じません。というか気になりません。
それよりも気になるのはPS moveがオブジェクトを斬る度にズバンッ!と振動が来るのに対して、
Questではスカッとうすーい振動しかありません。これが結構爽快感の差になってるんですよ。
形状もPS moveはまさに剣を握っているような感じなのに対しQuestの方は何か違う。
バーチャル世界の形状と自分の手の感触が今一つマッチしない。
PS move 剣を握ってる感覚がいい
Questコントローラー ボテっとしてて剣を握っている感じはない
そんなこんなで、グラフィック、コントローラーの形状、振動などどれをとってもPSVR版の勝ちだと思いました。
但し!PSVR版は激しく動けません。Questの最大の強みはスタンドアロンで激しく動いても、何なら体をクルっと回転させてもいい自由度にあります。といっても、このゲームでそこまで大きく体を動かしまくるってこともないので恩恵はそこそこ。といった感じ。
↓実際こんな大げさにアクションしないです
ということで、BEAT SABAERのプレイ体験は引き分け!としたいと思います。
今後QUEST版は公式にカスタマイズ曲をプレイできるようになるそうですし、そうなると断然QUESTでしょうね。
さて、ちょっとBEAT SABERやるかな。となった時も、起動しやすさで言えばQUESTです。
という事で、プレイ体験が引き分けなら私はQUESTで遊ぶ。という結論ですね。
東京クロノス
次は東京クロノスの冒頭部分での比較です。PSVRは体験版が出ていましたので、Questでは製品版を買ってみて比較します。
PSVR版
Quest版
PSVR版
Quest版
PSVR版
Quest版
正直なところ画質の差は全く分かりませんでした。多分おんなじプログラムなんじゃないですかね??
でも、VRゴーグルを被ってプレイすると違いを感じます。
解像感
Questの方が僅かに優れています。解像感が高いというよりも、VRゴーグル特有の粒々感がQuestの方がすこーしだけマシに思えます。
でもこの僅かな違いで、PSVRの方が直線のジャギり方や輪郭の滲みが大きいように感じるんです。
曖昧な表現をしてますが、逆に言うとそのくらいの差しかない。という事です。
視野角
これは「ん?」と気づいてしまいました。見えている範囲が違います。上下の視野角はほとんど気になりませんが、左右の視野角は気づいちゃうもんですね。何度も同じシーンを比較して結構な差がある事が分かりました。
Questだと左右がこのくらいしか見えてません。スクショだと見えてますがゴーグルを被った状態だと見えてないのです。
ぶっちゃけQuest版だけをプレイしてたら気にならないと思います。というか、実は最初に両方プレイした時には気づかなかったくらいです。
でも画質比較しようと細かく見てるときに、あれ?さっきもうちょい広くなかった?って感じで見え方を比較したのです。
(Quest本体に付いている瞳孔間距離の調節スライダーを動かすと視野角が変わりますが、最大に広げて上記の差があります)
解像感を取るか、視野角を取るか、というところでこれまた個人的には引き分けかなぁ。と思いました。
Questの凄いところは、プレイエリア(ガーディアン)の外に出ると自動的にMRモードになって実際の外の風景(部屋の中)を白黒で表示してくれるんです。だから、ゴーグルを付けたまま家の中を自由に歩き回れるし、ゲーム中でもホーム→ルームスケールと2タップでプレイエリアの中にいたとしてもMR的な画面に切り替えられるので飲食物も手に取れます。例えばリビングでプレイしていて、ゴーグルを掛けたまま寝室に移動して続きをプレイ。なんてこともできるんですよね。特に東京クロノスは3DoFのゲームなので立とうがソファに座ろうが、床に座ろうが全く再調整不要。
この自由度はヤバいです。PSVRなんて飲み物に手を伸ばすだけでもゴーグルずらしてまた被り直し。みたいな面倒さがあるので、これを一度体験してしまうとPSVRはエヴァみたいにケーブルに繋がれた範囲しか動けず、視界もゴーグル外さないといけないので不便だなぁ、と感じます。
プレイそのものの自由度(Quest○ PSVR×)
これもQuestの方が断然有利です。
先ほどソードオブガルガンチュアの紹介をしたように、くるくる自分が回転できると視点移動が自由にできますし酔いづらくなります。
何よりバーチャル世界として自然ですよね。
更には激しい動きでブンブン剣を振り回しても、敵の攻撃を避ける動作をしても邪魔になるものがありませんので
まさにVR世界に没頭できます。
コンテンツのクオリティ(Quest× PSVR○)
解像度こそQuestの方が優れていますが、ゲームの質や視野角などPSVRの方が優秀です。
特にPS4(Pro)で処理させるハイパフォーマンスと、ソニー、カプコン、スクエニ、バンナムなどフルプライスパッケージブランドが作りこむゲームクオリティはやっぱり格が違います。
もちろんマルチプラットフォームのゲームも出ていますし、東京クロノスのように日本産のマルチゲームも今後増えるでしょう。カジュアルなゲームであればQuestも頑張れると思います。
コンテンツの豊富さ(Quest× PSVR○)
Questはストアを見てびっくりしました。え?これだけ?っていうかスマホVRレベルみたいなの多すぎない?って印象です。
まだまだコンテンツ量はこれから・・・もしかして失敗したら増えないまま死亡・・・なんて事もあり得ますね。
一方PSVRはさすがに豊富です。開発企業もしっかりしています。
起動の楽さ(Quest○ PSVR×)
Questはゴーグルのボタンを長押しして10秒くらいして被ればもうVR世界です。PSVRはPS本体の電源も入れないといけませんし何かと接続が複雑。
ゴーグルの快適さ(Quest× PSVR○)
PSVRは頭をぐるっと覆うプラスチックのバンドで締め付ける方式なので、レンズ部分はぶら下がっているだけです。一方Questはゴーグルを顔の前面に当てる事で固定されるので、ゴーグルが当たる頬骨が段々痛くなってくるんですよね。頬骨部分が重さで引き下げられるので眼も見開いた状態になり乾いてきます。
ここはPSVRの方が個人的に負担が小さく長時間被っていられると思いました。
眼鏡の相性(Quest× PSVR○)
どちらも眼鏡を掛けたまま付けられるので、私のような眼鏡っ子には助かります。
ただ、Questは眼鏡用のスペーサーがあるものの大きなフレームの眼鏡には合いませんので、私の場合はQuestプレイ時は小さな眼鏡に掛け替えています。PSVRは普段使いの大きめの眼鏡でも大丈夫なのでその点はいいですね。
音質/スピーカー(Quest○ PSVR△)
かなり驚いたのはQuestの内蔵スピーカーの音が結構いいことです。家の中でプレイしているなら音漏れは気にならないでしょうからこの内蔵スピーカーだけで十分です。しっかり聞き取れますし迫力もあります。またイヤホンを着ける事も可能なのでケースに合わせて使い分けられますね。
PSVRは基本的にイヤホン一択です。標準で付いてくるイヤホンがこれまたそこそこ使える音質なのでずっと本体に付けっぱなしにしておけばいいかなと思います。
コントローラー操作(Quest○ PSVR△)
Questのコントローラーにはコンシューマ機によくあるスティック操作ができるようになっていますので、まさにオールインワンでこのコントローラーさえあればどんなコンテンツにも対応可能です。PSVRはmoveの場合スティックがないですし、コントローラーは両手で振り回すように作られていないのでどうしてもコンテンツによって使い分けなければいけなくなります。
ミラーリング(Quest○ PSVR△)
VRはゴーグルを被った本人以外、周りの人から全く映像が見えません。
初心者に教えるときや、わいわい楽しみたい時にはゴーグルを被っていない人が画面を見る必要があります。
PSVRではそのままの画面がテレビに出力されるので、テレビ画面を見ながら指示を出すことが出来ます。
Questの場合はスマホにミラーリングできますので、どこにいてもミラーで確認する事が出来ますね。
ざっとこんなもんでしょうか。一覧にすると意外に拮抗している事が分かります。
Quest○ PSVR× プレイそのものの自由度
Quest× PSVR○ コンテンツのクオリティ
Quest× PSVR○ コンテンツの豊富さ
Quest○ PSVR× 起動の楽さ
Quest× PSVR○ ゴーグルの快適さ
Quest× PSVR○ 眼鏡の相性
Quest○ PSVR△ 音質/スピーカー
Quest○ PSVR△ コントローラー操作
Quest○ PSVR△ ミラーリング
画質は正直似たり寄ったりなので優劣をつけなくてもいいかなと思います。
どちらかを選ぶなら?と言われると非常に難しく、両方買っちゃえ!としか言えないんですが
・作りこまれたVR世界を堪能するならPSVR。
・カジュアルアトラクションとして楽しむならOculus Quest。
といった感じかもしれません。
今後はPSVR2には更なるハイスペック化と共に、ハイパフォーマンスゲームは有線で、カジュアルゲームは無線でとハイブリッド運用できるような開発を期待したいですね。もちろんPS5のスペックフル活用で。
Oculus QuestはどこまでPCVR/PSVRに迫れるかはもちろん、より軽く、より簡便なスタンドアロン型の追求をお願いしたいです。
MR要素ももっと取り入れられると外でも遊べる。リアルな風景や人もオブジェクトとして利用する。なんて広がりも出そうです。