「ターミネータージェニシス」でドルビーアトモスチェックしましたので、今回は次作品である「ターミネーターニューフェイト」で同じくドルビーアトモス確認をしてみました。
Apple TV アプリで鑑賞
ターミネータージェニシスはUHD BD版を視聴しましたが、今回はストリーミング版で観てみる事にしました。
と言っても、UHD BDで対応している「ドルビービジョン」「ドルビーアトモス」は必須条件としたいところ。調査したところApple TV版ならその2つを満たすことが分かり、次に色々と検証して我が家のテレビ LG 65C9PにインストールされたApple TVアプリなら再生可能な事が判明。
ちなみにXbox SXのApple TVアプリではドルビービジョンが再生できない。PS5のApple TVアプリではドルビービジョンもドルビーアトモスも再生できない。という事が改めて確認出来ました。
ドルビービジョン&ドルビーアトモス対応
テレビにインストールしたApple TVを起動してターミネーター ニューフェイトを選択。これオリジナルは「ニューフェイト」じゃなくて「ダークフェイト」っていうサブタイトルなんですね。
しっかり「ドルビービジョン」「ドルビーアトモス」のロゴもあります。
再生するとテレビの右上に「ドルビービジョン」の表示が出てHDRに切り替わります。
AVアンプも「ドルビーアトモス」に切り替わります。
我が家のサラウンド構成はMarantz SR8015をエンジンとした13チャンネルアトモス環境(フロント、センター、サラウンド、サラウンドバック、フロントハイト、リアハイト、トップミドル)です。
鑑賞チェック(ややネタバレあり)
ここからは作品の中身に関わる話もご紹介しますのでネタバレを含みます。
まずドルビーアトモスについては「ジェニシス」と比べて多様なシーンで使われていて非常に良かったです。
下記は空を飛ぶヘリコプターを地上から攻撃するシーンですが、ヘリコプターは縦横無尽に飛び回りハイトスピーカー、トップミドルスピーカーと音が移動します。まさに上空をヘリコプターが飛んでいる感じ。
他にも、空を飛ぶ敵機などがトップミドルスピーカーで表現され高さと立体感を感じさせます。
またクライマックスに近いところで主人公たちが車ごと水中に沈むシーンがありますが、ここでも激しい水流があらゆるスピーカーから再現され、トップミドルからもゴボゴボと水中の音が鳴る事でまさにリスニングポイントが水中で揉まれているようなサラウンド表現になっていました。
「ジェニシス」のバスの上を敵が歩き回るシーンのような驚きの実体感はありませんでしたが、まさにエンタメ的サラウンドで映画の描写をしっかり3次元で体験させてくれるサウンドデザインになっていて、これは13チャンネルサラウンドで観る価値のある作品だと思いました。
ドルビーアトモスについてはストリーミングコンテンツの為、TrueHDではなくDD+でしたがこういう派手な映画を楽しむ分には音質的なハンデは全く感じませんでした。もちろん比較した訳ではないので比較するとまた違いが分かるのかもしれませんが、そもそもメディアを買う程じゃないなぁと思う作品であれば、もう十分満足できる音質だと思います。
ちなみに激しいシーンが多いためダイナミックレンジは広く、AVアンプのモードでダイナミックレンジを狭めて観ないとと音量が大きくなりすぎてしまいます。ただダイナミックレンジを狭めると低域も軽くなってしまう為、ここぞの時のテーマ曲「ダダンダンダダン!」の音が軽くなってしまって興ざめ。そこだけはオリジナルレンジで再現して!と心から思いました。
ドルビービジョン(HDR)表現も美しく、Apple TVアプリによるストリーミング再生でも十分な画質だったと思います。
ちなみに作品としては前作ジェニシスよりはまともだったかな?と思います。ただ物語は「あって」「ない」ようなもので、最初から最後までずっと敵に追われているだけでアクションシーンが多い割に退屈な映画だったと思います。
今作はT2の正当な後継作品とされています。ジェニシスはもはやシリーズとして破綻していたのでなかった事にしたい気持ちも分かりますが、3も4もなかった事になってくるともはやシリーズとしてどうなの?!といった感じです。基本は1と2で完成していたものを後付けで色々なストーリーを作ってつぎはぎの辻褄合わせになっているので今後どうなっていくのかシリーズの行く末が心配です。
まとめ
今回は初めてApple TVアプリでの「ドルビービジョン」「ドルビーアトモス」を体験しましたが、いやいやこれは納得の鑑賞が出来る環境だと思います。
確かにより高画質/高音質求めるのであれば
UHD BD版 > Apple TV デバイス版 > Apple TV アプリ
の順なんじゃないかな?と思います。
ただ、この差はそれほど大きくなく、目を凝らして、耳を澄ませて比較しようと思わない限り、映画を楽しむという点においては十分満足できると思います。