我が家の構造上、リビングで映画なんかを観ていると、直結している寝室にかなり音が漏れる。という事で寝室の扉に防音材とテープを使って音漏れを低減した記事を書きました。
この時は簡易的にスマホアプリで測定したのでデシベル値が正しいか怪しい感じでした。そこで今後も含めて使う事もあるだろうと、安価なデジタル騒音計を買ってアプリと比較してみる事にしました。
用意したのはこの2つ
まずアプリは前回も使用した「騒音測定器(Sound Meter)」です。実際の音より10db程低く出てしまうがブレは少なく安定している。とネット情報がありました。
次に、物理的なデジタル騒音計として安価なこちらを購入。
そこまで高い評価ではありませんが数千円内くらいの騒音計はどれも似たような精度のようでしたので少しでも安いものを選択。
測定基準
測定基準としてざっくり下記くらいの値をイメージしてみたいと思います。
95db 大声、犬の鳴き声
85db ピアノ
70db 掃除機、洗濯機、オーディオ
65db テレビ
60db 普通の会話
50db 静かなオフィス、エアコン室外機
40db 図書館、しとしと降る雨
30db 深夜の郊外、小声
70dbになるとうるさいと感じられ、50~60dbで日常生活音、45db以下だと静かとされます。集合住宅で夜間守るべき基準が45dbとされますので隣室に漏れる音は45db以下を目指したいですね。
ちなみに寝室の隣の子供部屋でスマホを最大音量にして音楽を鳴らしてみたところ間近で75dbくらいありましたが、壁を1枚隔てた子供部屋の壁で測定すると40db程度しかありませんでした。壁1枚で35db減衰しているという事ですね。
そう考えれば、隣の家との壁も同程度以上減衰する。と考えれば寝室に聴こえる音が70dbあっても隣の家に迷惑を掛けるレベルではないという事になります。
上記基準で考えれば、70db以下の掃除機、洗濯機、オーディオレベルであればよほど深夜でない限り苦情を言われる心配は少ないのではないか?と想像します。
試しに、洗濯機と掃除機の音を測定
さて、では測定アプリと物理測定器の違いを見ていきたいと思います。
まず洗濯機です。我が家の洗濯機は「洗濯時26db/脱水時37db」という静音モデルですが、使い始めてそこそこの年数が経っていますので音もガタガタするようになりました。
脱水時の音を計ると、アプリ・測定器ともに大体65dbくらいでした。
脱水時37dbというカタログスペックより大幅にうるさい振動音でした。やっぱりこれは経年によるガタツキでしょうか。そして驚いたのはほとんどアプリと測定器で差がなかった事。あれ?アプリの精度も結構高い?
次に掃除機の目の前で測定。おお。これはうるさい。測定器は86dbをカウントしました。
こちらはアプリと10db以上の差がありました。測定する音の種類によって結構差が出来るんでしょうか。やっぱり10dbくらいの誤差が出るというのは嘘じゃなかったようです。
Youtube動画で測定
さてでは以前も測定したYoutube動画をリビングで観ている時にどのくらいの音が漏れるか?を確認してみましょう。
その前にまず、何も音がしていない寝室で測ってみます。
むむ。測定器の音が高い。何も音がしていないのに。この測定器は30db以上の音を測定するスペックだったため、30~40dbくらいの音はもう40dbくらいに振れてしまうみたいですね。しばらく眺めていましたが30dbまで落ちる事はなさそうでした。むしろアプリの25db程度の方が実際の聴感と合っている気がします。
まぁ、ここまで下がっていれば十分と考えて検証を進めていきましょう。
まずYoutubeで音楽動画(宇多田ヒカルさんのOne Last Kiss)をかなり本域で再生してみます。サラウンドチャンネルも作動させて部屋中に音が響くレベル。
測定された値は、アプリ68db、測定器72db。うん。結構うるさいくらいですね。
これをリビングの隅っこ(寝室前)で測定すると15dbくらい音量が落ちました。以前の測定ではここで既に20dbくらい落ちてましたがこの辺りは音源含めたバラつきの範囲でしょう。
いざ寝室に入って扉を閉めます。一気にデシベル値が落ちてアプリで40db程度、測定器で45db程度となりました。リスニングポイントからの差は約30dbです。
もう一度やや音量を変えて、普通に聴くレベルの音に変えてみる事にしました。リスニングポイントでの音量を少し下げてみます。測定器の66dbを参考に見ていきましょう。アプリはかなり低くなったタイミングで撮影したようです。
寝室前だとこんな感じ。
そして寝室内。かなりアプリと測定器の差が出ていますのでそこは撮影の瞬間のブレ幅として、測定器でも40dbそこそこまで下がってきています。
測定器では何も音がない状態でも39db程出ていましたのでここまで下がっていれば十分でしょう。
まとめ
結構なブレ幅がありましたが、おおざっぱにまとめていくとこのくらいの数値感になります。
アプリ | 測定器 | ||
洗濯機(脱水) | 65db | 65db | |
掃除機 | 75db | 85db | |
動画視聴(大き目) | 視聴位置 | 65db | 70db |
動画視聴(大き目) | 寝室前 | 55db | 60db |
動画視聴(大き目) | 寝室内 | 40db | 45db |
動画視聴(普通) | 視聴位置 | 55db | 65db |
動画視聴(普通) | 寝室前 | 50db | 50db |
動画視聴(普通) | 寝室内 | 30db | 42db |
アプリと測定器とには確かに違いがありますが、いつも一定の割合という訳ではありません。総じてアプリの方が小さく測定されますがその場合も10db程度までで収まる事が多いようです。(もちろん使用するアプリによってもそれぞれ違いがあると思います)
オーディオの音はそこそこ本域の場合でも寝室では45db程度に収まるようです。隣の家の方への騒音という意味ではほとんど心配する必要はないのかな?と思いました。
低音の振動はこの限りではありませんが、寝室で45dbに収まる程度の音になっているならそれほどの心配はいらないかな?と思います。どちらかと言うと階下への振動の影響の方が心配になってきますね。
前回寝室の扉に施した防音材、テープの効果も少なからずあると思いますし、やって良かったなと感じました。