テレビ下のメインオーディオラックをオーダーメイドで新調しましたのでレビューしたいと思います。
これまでのラックから変更を検討
これまでテレビ下のメタルラック(といっても板は木製の組み合わせタイプ)にはPS5、XboxSX、Switchなどゲーム機を中心に置いていたんですが、最近ゲーム機類は右側のハイタワーラックに移動させオーディオ系中心の設置に変える事にしました。
でも重量級の機器類を4本足のメタルラックで支えるには中央部が心もとない。何となく中央部がたわんでいるように思えます。
実際気になって測ってみたると柱近くは12.1cm、中央部は11.5cmと真ん中が6mmほど重みで下がっています。
天板部分も同様、柱付近は37.6mmで中央部は37mmくらい。目視で気づくレベルで真ん中が沈んでいます。
元々オーディオ機器は全てハイタワー型のラックに収納していたので、ゲーム機中心のテレビ下はメタルラックで十分だったんですがピュア系の機器を置くなら中央がたわむラックに置く訳にもいくまい。と思うに至りました。重量級の機器がずっと傾いて設置されているってことですからね。さすがに放置したくない。
これを解消するには真ん中にも柱があるタイプのラック、いわゆるちゃんとしたオーディオラックを探すのが手っ取り早いと思いました。
柔軟な機器設置が出来てリーズナブルなラックを探したい
とはいえ正直私はあまりラックにこだわるタイプではありません。接続変更なども考えて足元もスパイクよりキャスターでいいやと思うタイプ。
そこでリーズナブルなオーディオラックはないものか。と考えましたが、やっぱりコスパの良いラックと言えばサウンドマジックやハヤミが候補に挙がってきます。かなり昔からこの2ブランドはコスパが優秀。
候補ラックを選定
今設置している機器は4台。そのうちLUXMANのA級アンプは発熱が大きいのでラック内に置くなら上部にそれなりの空間が必要になります。
単純図解すると今の構造はこんな感じ。1段だけのラックで中にアンプ2台、天板にプレイヤー2台設置しています。真ん中に柱もキャスターもないので中央がたわむ訳ですね。
そこで真ん中に柱とキャスターがあるラックに置き換えれば中央がたわんで沈むような事はなくなるだろうと考えました。このタイプ一番の候補はSoundMagic Ai02です。
あるいは2段のラックにして天板には何も置かないというタイプを選ぶ事も可能です。
このタイプだとSoundMagic AV03やハヤミ工産 G-3623あたりがちょうど良さげです。
ここまでの要件であればこの中からどれを選んでもハズレはなさそうです。
今後の変化も踏まえてバリエーションをイメージしておく
さて、ここまでは良かったんですが、どうせ買うなら今後の様々な変化に耐えられる選択をしたいと考えました。
まずA級アンプの放熱問題です。もしラックを買ってA級アンプの上にプレイヤーを設置するのが適さない場合、A級アンプは天板に置く事も考えねばなりません。仮にアンプを買い替えてもう少し高さのあるモデルにした場合も考慮すると、こんな感じでプレイヤーとアンプを上下逆にする想定は意識しておく必要がありますね。
2段でいくならこんなアレンジもしておけると良いかもしれません。これなら機器を1台増やすこともできます。
更に今はセンタースピーカーを置いていませんが、もしセンタースピーカーが置きたくなった場合に置けるかどうか?です。2段にしておけば天板が空いていますのでスピーカーの設置が可能。
あるいは今と同じ1段だけの構成にして、プレイヤー類はハイタワーラックの方へ移動させてしまうというのも選択肢になります。
問題は高さ
さて、色んなバリエーションを考えてみましたが、気を付けておきたいのはテレビとの高さ関係です。
床からテレビの最下部までは高さ58cm程度です。ソファからの視聴角度からもこれ以上上げることは考えていません。
となると、全てを設置した際に58cm(視聴位置から見下ろすことを考慮すれば大体60cm位まで)に収めなければいけないという事です。
ここで全ての高さの可能性を試算したところ、まずこのタイプはどうやっても無理だと分かりました。
なぜならアンプで約20㎝+プレイヤーで13cm+センタースピーカーで想定20㎝と考えるとこの時点で53cm。棚板、天板、床板、キャスターで10cmは必要でしょうから63cmまで行ってしまいます。
実際SoudMagicのAV03はキャスターを付けると天板までで約59cmもあり、スピーカーどころか普通にラックとして置くのがギリギリ限界。ハヤミ G3623でも天板まで54cmほどで上に20cmの余裕は作れません。このタイプでセンタースピーカー設置したければラックの買い替えを想定しておかなければいけませんし、放熱対策として天板にアンプを置くという選択肢は取れなくなります。
と考えると2段ラックは諦めて1段ラックで行くしかありません。下記2パターンが実現出来れば良い訳です。
そこでSoundMagic Ai02を念のため調べてみると天板までで44.5cm。何とこれでも上に20㎝のものを置くと65cmになってしまいテレビに干渉する事が分かりました。全然ダメじゃん!
うーむ。どれを選んでも天板にアンプを置く or スピーカーを置くというのは諦める前提になってしまう。他のブランドでも色々調べてみることにしましたがなかなか都合に合うものが見つかりません。
中央のキャスターが邪魔になる事が発覚
更に色々考えていく中で致命的なボトルネックを見つけてしまいました。テレビ台(WALL4)の台座部分に厚みがあり、この上にキャスターを置くことが出来ないという事です。
今までのメタルラックは四隅にキャスターがあるだけだったのでちょうど台座より広い幅で台座部分の上に配置することが出来ました。これによってギリギリまで後ろに下げる事が出来ていたんですよね。
でも、新たに中央にもキャスター(脚)が来てしまうとこの台座よりも前にしか設置できなくなります。さすがにそんなに前にはみ出すわけにはいきません。
ちょうどいいラックがなければ自分で設計すればいい
結局自分のニーズに合うラックってどういうものだろう?と自分で書き起こしてみることにしました。
ラックの条件
- キャスターが付いて天板まで40㎝の高さにする(天板上に20cmの機器を置いた状態で高さ60cm)
- ラックの中には棚板を付けて1段としても2段としても使用でき、我が家のプレイヤー2台を2段で置ける。
- 棚板は外すことが出来て、一方の列だけ2段、もう一方は1段として使うようなアレンジが出来るようにする
- 中央のキャスターのみ前後2つではなく「ど真ん中に1つだけ」付ける
要するにこういうラックがあればいいわけです。これが出来れば下記のようなバリエーションまで対応できます。半ば諦めていた構成が高さ60cm内に収まる試算。
市販品で全てを網羅する事は難しいと分かりましたのでオーダーメイドでオーディオラックを作っていただける業者にお願いする事にしました。そして作っていただいた寸法図がこちらです。完璧です。これこそ欲しかったオーディオラック寸法です。
SoundMagicのAi02だと1段しかないのに天板に20cmのものを置くことが出来ないという状態だったのに対し、この寸法のラックだと2段構成を作れる上に更に天板に20㎝の機材を置くことが出来ます。この懐の広さを実現するにはオーダーメイドしかありませんね。
オーダーメイドオーディオラックの到着
いざ注文となりましたがオーダーメイドですので製作に1か月ほど掛かりました。そしてようやく到着したのがこちら。塗りの仕上げも美しく、完璧な寸法です。2.5cmの板の中央に柱が立っているのでたわむ心配もない剛性です。
そしてキャスターも中央に一つ付いたスペシャル仕様。
棚板は自由に設置できるのでそれぞれの列で使用してもいいですし、片方の列に2枚使う事だって出来ます。もちろん棚板無しもOK。
実際に設置してみました。まずはこれまでと同じフォーメーションでの設置。一旦今の機器ではこれで行きたいと思います。収まりも良いし色味の高級感も素晴らしい。
今回のラック、スピーカーボード、右のハイラックと全てブラウン~やや赤みを帯びた色味の木材で非常に調和が取れた収まりとなりました。
オーダーメイドという選択肢
今回のオーダーメイドは「創造小屋」さんに作成をお願いしました。そして実は右端にあるハイラックもオーダーメイドなんです。これはもう5年ほど前に作ったもので「H.T.Navi」さんで作成頂いたものです。
デザインにこだわった市販品のようなオシャレな加工はなく四角いシンプルな設計ですが、質実剛健で落ち着いたオーディオラックとして満足度は高いと感じます。何より今回のように設置環境や機器に最適な寸法を1cm単位でデザイン出来るんですから何にも代えがたいですよね。そしてSoundMagicやハヤミ工産などのリーズナブル市販ラックより大体安価に作れます。
もし皆さんもラック探しに迷ったらオーダーメイドという選択肢を検討されてみてはいかがでしょうか。