Galaxy Z Fold4、Xiaomi MIX Fold2と立て続けに折り畳みスマホの新モデルが発表されました。
私はGalaxy Z Fold3ユーザーでGalaxy Z Foldシリーズの新モデルをワクワクして待っていたんですが、ちょっと今回の新モデルは見た目も仕様も大きな変化がなく肩透かしな感じでした。皆さんはどうお感じになりましたか?
一方、XiaomiのMIX Fold2は前モデルに対して薄くてスタイリッシュなモデルで登場したため、よりSamsungが残念に見えてしまった感があります。
スペック比較
まずはGalaxy Z Fold3も含めて基本的なスペック比較をしてみましょう。現時点で出ている情報から搔い摘んだ形です。(細切れの情報もありましたので間違いあればご容赦ください)
メーカー | Samsung | Samsung | Xiaomi |
モデル | Galaxy Z Fold3 | Galaxy Z Fold4 | MIX Fold2 |
SoC | Snapdragon 888 | Snapdragon 8+ Gen 1 | Snapdragon 8+ Gen 1 |
メモリ | 12GB | 12GB | 12GB |
ストレージ | 256GB/512GB | 256GB/512GB | 256GB/512GB/1TB |
バッテリー | 4400mAh | 4400mAh | 4500mAh |
メインディスプレイ | 7.6インチ(4:3.2) ECO2 OLED 2208×1768 リフレッシュレート120hz | 7.6インチ(4:3.3) ECO2 OLED 2176×1812 リフレッシュレート120hz | 8.02インチ(4;3.55) ECO2 OLED 2160×1914 リフレッシュレート120hz |
サブディスプレイ | 6.2インチ(21:7.8) AMOLED 2260×832 リフレッシュレート120hz | 6.2インチ(21:8.2) AMOLED 2316×904 リフレッシュレート120hz | 6.56インチ(21:9) AMOLED 2520×1080 リフレッシュレート120hz |
リアカメラ | 広角 12MP F1.8 超広角 12MP F2.2 望遠 12MP F2.4 光学2倍 | 広角 50MP F1.8 超広角 12MP F2.2 望遠 10MP 光学3倍 | 広角 50MP F1.8 超広角 13MP F2.4 望遠 8MP F2.6 光学2倍 |
フロントカメラ (カバー側) | 10MP F2.2 | 10MP F2.2 | 20MP |
フロントカメラ (メイン側) | 4MP F1.8 | 4MP F1.8 | なし |
サイズ(閉) | 158.1×64.8×14.4~16 | 155.1×67.1×14.2~15.8 | 161.6×73.9×11.2 |
サイズ(開) | 158.1×128.1×6.6 | 155.1×130.1×6.3 | 161.6×144.7×5.4 |
重さ | 271g | 263g | 262g |
認証 | 指紋認証、顔認証 | 指紋認証、顔認証 | 指紋認証、顔認証 |
急速充電 | 15W | 25W | 67W |
フレックスモード | 対応 | 対応 | 非対応 |
防水 | 対応 | 対応 | 不明 |
ペン | 対応 | 対応 | 非対応 |
まずSoCはSD8+ Gen1になりました。現世代としては当然の選択でしょうが、熱問題もありそれほどパフォーマンスでの向上は期待していませんがどうでしょう?メモリ、ストレージ、バッテリーあたりはほぼ横並びですね。
大きく違うのはディスプレイ。まずメインディスプレイではFold3に対してFold4はより正方形に近くなり、MIX Fold2はより大きく、そして更に正方形に近くなっています。また特徴的なのはサブ(カバー)ディスプレイでしょう。どうしてもGalaxy Z Foldはサブディスプレイ側が縦長に細くなりすぎる宿命にありましたが、MIX Fold2では単画面スマホとしても実用出来る21:9ディスプレイを搭載しています。折り畳んだ状態で「普通のスマホの使用感」が出るのがMIX Fold2の特徴ですね。
カメラはどちらもいい勝負だと思います。画素数やF値などは近しいレベルでZ Fold4は光学3倍まで対応しましたね。GalaxyもXiaomiも兼ねてよりカメラ画質には一定の評価がありますので実際どのような差が出るのか興味深いところです。
重さはZ Fold4、MIX Fold2とほぼ同じですが驚きなのはMIX Fold2は大型サイズなのにもかかわらず軽さで勝っているところです。この辺りの作りこみは凄いですね。
次に急速充電。これはMIX Fold2の67Wは凄いですね。圧倒的な充電速度だと思います。一方、MIX Fold2はフレックスモードには非対応、ペン対応もGalaxyの強みと言えるでしょう。
ざっと見てみると「基本的なデバイス本体の作りこみ」はMIX Fold2が。ソフトウェア上の成熟度はGalaxy Z Fold4が上回っているのでは?と予想します。
どちらも分割表示をスマートに実現したり、大画面ならではの作りこみはされていますが、Galaxy Z Fold3を使っていて快適だと思う「アプリのアスペクト比調整」やマクロ機能の「Bixby Routines」その他細やかなチューニングなどがXiaomiに追随出来るのかというと、そこまでの期待は出来ない気もします。ペンを活用した様々な機能群もGalaxyは長年の経験で作りこんでいますしね。でも今回のGalaxy Z Foldはデバイスとしての進化が非常に乏しかったように思います。
閉じた状態のサイズ比較
では具体的なデバイス比較としてサイズ感の違いを見ていきましょう。まず閉じた時のサイズ比較です。
幅だけでなく高さでもMIX Fold2の方が大きくて一回り違うサイズに見えます。佇まいとしてはもうMIX Fold2は完全に普通のスマホですよね。普通に使いやすいと思います。
とはいえ、そこは折り畳みスマホ。普通のスマホを2枚折り畳んだ構造だと分厚くて使いづらいでしょ?と思うところ。実際確かにGalaxy Z Foldは折り畳んだ状態だと分厚くもっさりしていました。今回のZ Fold4でもご覧の通り。
でもMIX Fold2は違います。見てください。この薄さ。全然違う。めちゃくちゃクール。その薄さ11.2mmです。これであれば普通のスマホにケースを着けた方が分厚くなるんじゃないか?と思える薄さ。
そうです。折り畳みスマホの「サブディスプレイ」を普通のスマホのように使いたければ、単にディスプレイサイズやアスペクト比だけではなくこの「単体スマホ」を触る感覚に近い薄さを実現する必要があったのです。Galaxy Z Foldシリーズが4世代掛かってもモタモタしているこの厚み問題をXiaomiは第2世代で華麗にクリアしてきましたね。
そして、折り畳んだ時の薄さを実現するために採用したのがOPPOのFIND Nと同じ機構の「水滴型」の折り畳み部分です。折り畳む部分をフワっと丸みを帯びた形状にする事でギリギリまで本体を折り畳めるようにしています。
開いた状態でのサイズ比較
次に開いたメインディスプレイの比較です。
先ほども振れたように今回のGalaxy Z Fold4は、前モデルFold3に対してやや幅が広くなり正方形に近くなりました。私は折り畳みスマホのメインディスプレイは4:3が最強と考えているのであまり肯定的ではありません。
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しかしXiaomiのMIX Fold2はそれよりも更に正方形に近い形状です。そういった意味では、私の中ではマイナス点なんですがここまで来たら大きな違いはないかなとも思い始めています。
実際比較するとアスペクト比の違いよりも、純粋にMIX Fold2が一回り大きいことに目がいきますよね。個人的にはポケットに入るサイズが前提になるので折り畳みスマホは大きすぎない方がいいなぁと思っていたんですが、ここまで薄くされてしまうとポケットにも普通に入っちゃいますね。
横持ちにすると大きさの違いもさることながら、いよいよMIX Fold2は正方形に見えてきませんか?縦も横も同じ長さのように錯覚してしまいます。ここまで正方形だとゲームなんかは微妙かなぁと思います。ゲームは16:9など長方形に最適化されているものが多いため、Z Fold3でもアプリ毎にアスペクト比を変える機能を搭載していました。MIX Fold2でも同様の設定が出来るといいですね。
まとめ
今回は発表時情報から見える基本部分の比較を行ってみました。
Galaxy Z Fold4は、折り畳みスマホのトップランナーとしてペン対応もした機能モリモリの折り畳みスマホです。
画面下にアプリを並べるタスクバーのようなUIを用意して、まるでPCを触っている時のようにアプリを起動したり最小化したり分割表示したり、とマルチタスク運用に磨きがかかりました。ペンの活用も更に捗ると思います。
防水防塵もGalaxy Z Foldの強みになるんじゃないかと思います。タフで多彩な使い方が出来るという意味では間違いなくフラグシップ折り畳みスマホだと思います。MIX Fold2の薄さと262gという軽さにインパクトがありますが、逆に言えばフレックスモードなどの機構やこの厚みがある中MIX Fold2同等の263gに抑えたZ Fold4は逆に凄いと思うんですよね。
一方、MIX Fold2のフォルムにはヤラれました。完全に。もうGalaxy Z Fold4の機能がどうのこうのよりもまず「うわー!これポケットに入れて持ち歩きたい」っていう欲求が圧倒的に掻き立てられます。
何ですかこのスタイリッシュなデバイスは!
大画面で見やすい。でも薄くて軽い。折り畳めば普通のスマホ。カメラもバッテリーも勝るとも劣らず、急速充電も対応。モノとしての完成度ではGalaxy Z Fold4を大きく突き放しているんじゃないでしょうか。しかもZ Fold4より安いんです。恐らく5万円以上も。
ケースに入れてもこの薄さです。面白いのはこのカバー背面側だけしかないんですよね。ディスプレイ側のカバーを付けないという斬新な発想のカバー何でしょうか。ちょっとカメラの覗き窓みたいな感じが好き嫌いありそうですし、私は好きじゃないですが(笑)
今、Galaxy Z Fold3を使っている私としては、正直Z Fold4なら買い替えなくてもいいかなぁと感じてるんですが、MIX Fold2は無性に所有してみたい欲求に駆られてます。