ZTEのAXON7を入手しましたのでレビューしていきたいと思います。
今回は「その0」として、なぜAXON 7 を選んだか。という選定ポイントをご紹介します。
今回のスマホ選択として絶対に譲れない条件は「内蔵ストレージが64GB以上あるsimフリーモデル」です。踏まえて今回スペックで見比べたのは下記10機種になります。
一部スペック不明なところもありますが、ここまで調べが付けば十分です。
●選定ポイント
1.技適をクリアしている事
上記表の後半は技適取得していない海外(中華系)モデルですが、そもそも私は技適クリアしていない機種をメイン機種として選ぶことはありません。あくまでスペックと価格の参考として調べたものになります。
2.Snapdragon820以上である事
iPhoneは別にしてAndroidではスナドラ820が最低基準です。参考に並べたNexus6pは世代が違うので仕方ないとして、最新モデルであるMotoZがスナドラ820といっても「1.8GHz」しかないのは残念です。821では処理能力が上がっているだけでなく、熱も820より抑えられているはずですので、できれば821を選びたいところ。
3.内蔵ストレージ128GB以上 or 内蔵ストレージ64GB+microSD対応
とにかく内蔵ストレージは容量が大きい方が良いのですが、最低64GBでmicroSDが使えれば何とか許容範囲です。今回の10機種ではネットで割と評価が高いOnePlus3が条件に合いませんでした。ここにおいてZenfone 3 Deluxeの256GBはとにかく魅力です。
特に昨今のモデルは最新のUFS2.0という高速ストレージに対応しています。従来のeMMCに比べて格段に速くなっています。
こうなってくると、アプリはもちろん写真も動画もあらゆるファイルは「内蔵ストレージ」に入れておきたいですよね。鈍足なmicro SDにファイルを入れてしまうと折角のUFS2.0が活かしきれません。となると、micro SDで容量を補うよりも、大容量内蔵ストレージ1本でいくべきです。この点においてZenfone 3 Deluxe 256GBは最高です。更にスナドラ821&6GBメモリと高負荷、高速処理において他を圧倒しているはずです。
4.フロントデュアルスピーカーである事
これは以前から私のスマホ選びの重要なファクターです。多くのモデルが背面モノラルスピーカーで片チャンネルの籠った音ばかりですから、ゲームも動画もちゃんと高音質なステレオで楽しみたい。これまでも、その点を評価してHTCのJ ONEやXperia Z3を利用していた過去があります。
これまで、ここに拘る人が少ないのが残念でしたが最近ではNexus6pやiPhone7Plusなどでもステレオスピーカーが採用され、やっとスマホのスピーカーはステレオ(デュアル)であるべきという考え方が市民権を得てきたと思います。
そんな中、最大の期待が「AXON 7」です。何とドルビーアトモスというAVサラウンドの世界でしか使われていないサラウンド規格をフロントデュアルスピーカーという形で積んできた驚きのモデル。DACにはAK4490という据え置きDACや、iriverのポータブルプレイヤーAKシリーズに搭載される高品質DACチップを採用と、驚くべき音質への拘りです。
もう古くからフロントデュアルスピーカー論を声高に叫んできた私の為に作られたような「AXON 7」を選ばない訳にはいきません。
5.USB Type-C&QuickCharge3.0&指紋センサー対応
次にスマホを買うとすればこの3つの規格は外せませんでした。すでにモバイルバッテリーもType-C&QC3.0に対応したものを所有していますので是非クリアしたい条件。と言ってもこれからのモデルは大体この3つに対応してくると思います。
6.画面サイズ/解像度/バッテリーのバランス。
画面サイズが大きく、解像度が上がるとバッテリー消耗も増えます。私は5~6インチクラスの画面であれば「FHD(1980×1080)」で十分だと思っています。AXON 7はWQHD(2560×1440)対応で、撮影した4K動画なんかを表示させるには確かに解像度が高い方が良いのですが、バッテリー持ちを考えると微妙なところです。
・Zenfone 3 Deluxe は 5.7インチFHDで3000mAh
・AXON 7 は5.5インチWQHDで3250mAh
恐らくバランスで言えば五分といったところでは?と想像しました。
●全モデル評価
Zenfone 3 Deluxe
SD821×6GBメモリ×256GBストレージというモンスターモデル。スピーカーがモノラルという以外に欠点がない。9.6万円という価格がネックではある。
AXON 7
SD820×4GBメモリ×64Gストレージ(microSD可)という最低条件クリアスペックに、拘りのフロントデュアルスピーカー搭載という魅力的モデル。これで6万円そこそこというのはコスパ的にも十分。
Nexus 6p
旧世代なのでスペック的に厳しい。スピーカーがステレオなので比較対象にしました。
Pixel XL
Nexusの次世代としてとても期待したんですが日本での発売予定がない事とNexusで搭載していたステレオスピーカーが廃止されたというので一気にテンションが下がりました。SD821×128GBストレージというのは悪くないですがmicroSDも使えないので微妙なところ。
moto Z
後づけで高品質カメラやスピーカー、プロジェクターなどが付けられるという変態仕様。ただCPUスペックが少し低く、バッテリーも2600mAhしかなく心許ない。BAND6に対応していないのも若干不安。
nubia Z11(技適×)
SD820×6GBメモリ×128GBストレージでほかのバランスも悪くない。ただスピーカーがモノラルなので敢えて選ぶ理由もない。
ONEPLUS3(技適×)
これはストレージが64GBしかないのにmicroSDに対応していないという一点に置いて致命的に脱落します。多くの人はそれほど容量が要らないと思いますので、そうなると俄然選択肢になるかもしれませんね。
Xiaomi Mi 5s Plus(技適×)
基本スペックは申し分なし。SD821×6GB×128GBストレージ。3800mAhという大容量バッテリーに、カメラもデュアルレンズという魅力たっぷりのモデル。microSD非対応なのが残念かな。価格も激安の4万円程度で入手できるようなのでコストバランスは相当高いと思います。技適(+BAND対応)さえ取ってくれていれば候補の一つになっていたと思います。
Le Pro 3(技適×)
これもXiaomiに近いスペックで更にバッテリーが4070mAhというモデル。なかなかの有力モデルだと思います。不明点もありましたが、恐らくXiaomiを上回る有力機種なのではないかと思います。
iPhone 7 Plus
今更iOSに戻るつもりではなかったのですが、最有力候補のZenfone 3 Deluxeとさほど値段が変わらないという点で敢えて候補にしました。SUICA対応をはじめ、実はかなり非の打ちどころのないモデルでOSが違う事を度外視すれば、カメラ性能、処理能力、などあらゆる面でハイエンドAndroid機を上回るスマートフォン。正直、今回のiPhoneはちょっぴり心が揺らぎました。
●その他チェックポイント
私にとっては以上のポイントで十分選定するための条件が出ていますが、もちろん私以外の多くの皆さんはもっと別の観点も比較点にされると思います。
例えば、今流行りのDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応しているかどうか。カメラのF値は?レンズはデュアルか?センサーの性能は?4K動画撮影は?防水防塵は?3Dタッチに対応している?NFCは?GPUはAdereno530か?などなど。一般的にはデュアルスピーカーなんかよりもこのあたりを気にされる方の方が多いかもしれませんね。
●最後の2択
ここまでで選択肢として私の中では「Zenfone 3 Deluxe」と「AXON 7」の完全2択となりました。
Zenfone 3 Deluxeの気になる点と言えば「AXON 7と違ってモノラルスピーカーであるにも関わらず、AXON 7の1.5倍もの価格だという事」今、わざわざこの価格を投じるべきかどうか。というのは悩みどころでした。
AXON 7の気になる点は「スペック全般がZenfone 3 Deluxeより劣る事」またネット情報で「カメラがイマイチ(特に夜などの暗所)」「熱ダレする(すぐ本体が熱くなり、自動制御でクロックを落とす為、処理能力をかなり落としてしまう」という評価があった事。
確かにYoutubeにあがっている2機種のカメラ比較では悲しいくらいAXON 7は負けています。
またデレステなどを数曲やるとカクつきだすという熱ダレ疑惑も不安のタネです。
以上を考えれば、Zenfone 3 Deluxeを選ぶのが順当なところですが、世間にどう言われようが「フロントデュアルスピーカーは大事だ!」と言い続けてきた私が「ドルビーアトモス&AK4490&フロントデュアルスピーカー」を前にして、これを所有しない。というのはどうにも後ろ髪引かれるというか、自分への裏切りのような感じがしてなりませんでした。
そして、その思いをすべて否定するほど他の要素が致命的に劣っている訳でもありません。
よし!じゃ、まずはこれまでの自分の主義を貫くためにまずAXON 7を選ぼうじゃないか!という結論を出しました。これから出てくるスマホは全部「フロントデュアルスピーカーに対応していて欲しい」と思いますし、その為にもAXON 7は評価されて欲しい。と思っています。その自分がその道から逃げるわけにはいきません(笑)