Galaxy Z Fold7が正式発表され、その驚きの薄さ、軽さがフィーチャーされていますが、それ以外の点も含めFold6から何が変化し、何が変わらなかったのか?確認するとともに、歴代Foldシリーズを見返すことで「Fold7はFold6の後継ではなく、Fold新シリーズの第1世代だ」と感じました。
まずは前世代Fold6と比較から感じた理由から進めましょう
Fold6からの変化
ポジティブな変化
何と言っても、Samsung自身も薄さと軽さを強烈にアピールしています。このメッセージには2つの意味があると思っています。
薄さ競争で勝ち逃げする
折り畳みスマホとしてはSamsungは№1のポジションにいますが、昨年の各社折り畳みモデルと比較するとGalaxy Z Fold6だけが分厚かったんですよね。
Galaxy Z Fold6 | Honor Magic V3 | Vivo X3 / X3 Pro | MIX Fold4 | |
メインディスプレイ | 7.6インチ | 7.92インチ | 8.03インチ | 7.98インチ |
カバーディスプレイ | 6.3インチ | 6.43インチ | 6.53インチ | 6.56インチ |
開いた厚み | 5.6mm | 4.4mm | 4.65mm / 5.2mm | 4.59mm |
折り畳んだ厚み | 12.1mm | 9.3mm | 10.2mm / 11.2mm | 9.47mm |
重さ | 239g | 226g | 219g / 236g | 226g |
バッテリー容量 | 4,400mAh | 5,150mAh | 5,500mAh / 5,700mAh | 5,100mAh |
Galaxy Z Fold6はそのAI機能やソフトウェア面での完成度の高さは他社より上だったと言えるかもしれませんが、デバイス形状という面では厚く、重く、それでいてバッテリー容量もディスプレイサイズも小さい。完全に周回遅れと言わざるを得ませんでした。
Samsungは今年のFold7に向けて薄さ、軽さの進化を以前から匂わせていましたが、それを実現してきた訳です。
そして、これで薄さ競争はほぼ終了になると思います。
というのもUSB TypeCのコネクタ部の厚みは2.4mmあります。これをスマホ側の受け口で受ける訳ですがその厚みが2.56㎜。となるとGalaxy Z Fold7の4.2mmの厚みの中に2.56mm(Fold7はこれも更に追い込んでいるという話もありますが)のTypeCの挿し口が空いているのですから、その上下のバッファはそれぞれ1㎜を切っている状態です。もういつ割れてもおかしくない厚み。つまり、USB規格にブレイクスルーが起きない限りこれ以上の薄さは実現出来ないという事になります。

そしてもちろん「これ以上の薄さ」をスマホに求めたいかどうか?という目線もあります。
過去の折り畳みスマホは、普通のスマホが2枚張り合わさった厚さからスタートしたわけです。さすがにスマホ2枚手にするのは分厚い。という事でどんどん開発進化が進み、ついにスマホ1枚分と同じ厚みに到達しました。(iPhone 16 Pro MAXの厚みが8.25mmですから、それと1㎜の差もない状態)

今後更に0.1mmを争う折り畳みスマホが出てくるかもしれませんが、今回のGalaxy Z Fold7は必要十分な薄さを実現しましたし、TypeCの規格との兼ね合いで考えれば「ベスト」な到達点とも言え、勝ち逃げする格好になりました。引き続き重さについては競争が続くと思いますが、薄さについてはこれがゴールと言って良いと思います。
普通のスマホとして使える折り畳みスマホを目指した
先に振れた通り今回の折りたたんで8.9mm、重さ215gというのは「ついに普通のスマホと同じサイズ」になりました。つまり、ようやく「閉じた状態で普通のスマホとして使ってください」とメッセージしやすくなった訳です。

そこで「閉じた状態」のサブディスプレイを普通のスマホでも存在する21:9の6.5インチに仕上げてきました。もちろんサイズ感を考えれば215gはやや重いとは思いますが、概ね普通のスマホが出来たと言って良いと思います。そして、それが「開くと8インチディスプレイになる」という大きな付加価値を持っている。この発想は今までのGalaxy Foldシリーズとは真逆です。
これまでのGalaxy Foldはどちらかと言うと「ミニタブレットを折りたたんで持ち運べる」という設計思想に見えました。でも今回は「スマホを開くとミニタブレットになる」というハイブリッド感が強く打ち出されています。これも薄さと軽さを手に入れる事の大きな狙いです。

そんな観点から、前回の記事でもGalaxy Z Fold7は、Fold6の後継ではなく、新しいFoldシリーズの第1世代と呼ぶべきと感じた事を紹介しました。
ネガティブな変化
今回様々な進化を遂げている中で、劣化した点が大きく2つあります。
S Pen 非対応になった
インパクトのある劣化点はこちらだと思います。Galaxy Z Fold3から対応していたS Penが非対応に戻りました。初代、2代目までのFoldはS Pen非対応でした。これはメインディスプレイが折れ曲がる少し柔らかい構造になっていた為、ペンでの筆圧に耐えられないという理由があったからだと思います。
しかし3代目でS Pen対応となり、内蔵こそ叶いませんでしたが大きなディスプレイで絵を描いたり文字を書くという非常に親和性の高いUXを実現しました。クリエイティブな方の用途にももちろん、普段のメモ書き、図示などにも重宝します。この折り畳みのメインディスプレイでペンを利用するという体験を一度してしまうと、他には代えがたいスマートな環境だったわけです。

メインディスプレイも十分ペン入力に耐える状態になっていたにもかかわらずFold7で「非対応」を謳ったのは、構造的な耐久度が落ちたから?なのでしょうか?あるいはソフトウェア側での戦略なのでしょうか?もし「薄さ」とのトレードオフとしてS Pen非対応となったのであれば、ペン大好きなユーザは乗換に躊躇する事になりますね。Fold6がまだまだ根強く利用される可能性は十分にあると思います。
私もペンは大好きで、必ずペンと収納ケースをセットで購入してきましたが、使用頻度自体は最近ではそこまで高い訳ではありません。あるに越したことはないが、何とか「指」で代替するしかないか・・・という感覚です。

この辺りもFold6までの進化の過程とFold7では大きくベクトルが変わった。と感じる点です。
インカメラがパンチホールになった
世間的にはインパクトが弱い方の劣化点かもしれませんが、個人的にはS Penよりもガッカリなのがこちらです。
メインディスプレイのカメラについて、初代Galaxy Foldは右上の大型ノッチ、Fold2でパンチホール、そして第3世代以降はアンダーディスプレイカメラが採用されていました。技術力も相まってではありますが、画質を犠牲にしてカメラを目立たなくさせるアンダーディスプレイカメラはとても理にかなっていたと感じています。

というのもGalaxy Z Foldにはカメラが3か所搭載されています。背面、カバーディスプレイ、メインディスプレイの3か所です。このうち最高画質のメインカメラは「背面」。そして自撮りやオンカメラで通話するときには「カバーディスプレイ」があれば十分なんですよね。更に「メインディスプレイ側」のカメラを利用するというのは、大画面でオンカメラ通話をしたいとか、あるいはフレックスモードで置いた状態で写る感じを見ながら写真を撮りたい(つまりフリーハンド自撮り)をしたい時くらいな訳です。
Foldらしいと言えばFoldらしい。ただ必要か?と言われると個人的には無くてもいいんじゃない?と感じています。ですから、究極私はメインディスプレイ側には「カメラを付けなくていい」まで思っていたわけです。その方が大画面全体で高精細な映像、画像を楽しむことが出来る究極のエンタメディスプレイになるからです。(閉じた状態で普通のスマホとしてインカメラ、アウトカメラがあるのだから、開いた状態の第3のインカメラは無くてもいい)
しかも今回は薄さと軽さを手に入れてまさに「閉じた状態で普通のスマホを実現した」訳ですから、ますますもってインカメラは「閉じた状態」を使えばいいと思うんですよね。
にもかかわらず、カメラを無くすどころかパンチホールに戻してしまった。というのは個人的に残念な点です。もちろんここはユーザの用途次第なのでパンチホールでも画質が上がった今回の選択を歓迎する人もいるかもしれません。またこれも「薄さ」とのトレードオフだというのであれば受け入れる方もいると思います(いや、それならカメラ無くして欲しかったなぁ・・・)
ただこれもある意味、これまでのFoldシリーズの進化を断ち切って方向性を変えた大きな点の一つだと言えるでしょう。
歴代Fold(全6モデル)と比較して分かった事
今回のGalaxy Z Fold7で7モデル目になるFoldシリーズですが、改めて全モデルの変化を見てみると「進化し続けている点」と「原点回帰している点」に分かれることが分かります。先ほど述べたFold6との比較を更に過去に押し広げるとどういう発見があるか見てみましょう。
メインディスプレイの「進化」と「回帰」
まずはメインディスプレイサイズや特徴を見てみましょう。まずはサイズ感です。
高さ | 横幅 | 厚み | インチ | 解像度 | ppi | アスペクト比 | |
Fold | 160.9 | 117.9 | 7.6 | 7.3 | 2152×1536 | 362ppi | 25.2:18 |
Fold2 | 159.2 | 128.2 | 6.9 | 7.6 | 2208×1768 | 372ppi | 22.5:18 |
Fold3 | 158.2 | 128.1 | 6.4 | 7.6 | 2208×1768 | 372ppi | 22.5:18 |
Fold4 | 155.1 | 130.1 | 6.3 | 7.6 | 2176×1812 | 373ppi | 21.6:18 |
Fold5 | 154.9 | 129.9 | 6.1 | 7.6 | 2176×1812 | 373ppi | 21.6:18 |
Fold6 | 153.5 | 132.6 | 5.6 | 7.6 | 2160×1856 | 374ppi | 21:18 |
Fold7 | 158.4 | 143.2 | 4.2 | 8.0 | 2184×1968 | 366ppi | 20:18 |
変化の方向 | 回帰進化 | 大幅進化 | 大幅進化 | 大幅進化 | 進化 | 回帰 | 変化 |
高さはは徐々に低く、横幅は徐々に広くなってきたのがこれまでのFoldシリーズの特徴でしたが、Fold7は初めて高さも横幅も両方大きくしてきました。
つまり最初の回帰点は高さ。です。徐々に低くなる一方だったのがFold2~3時代に戻しています。そして大きな進化として横幅はFold2からFold6の4世代掛けて4.4mm広げてきたものをFold6からFold7へのたった1世代で1cm以上も広げました。明らかにブレイクスルーが起きたと言えます。
つまり徐々に高さが低くなっていたのは厚みや重さとのバランス調整だったという事ですね。今回薄く、軽くなったことで全体サイズを大きくすることが出来た。という事です。これによって長らく変化のなかったインチ数も一気に0.4ポイントアップすることになりました。
解像度も徐々に上がり続けていますが、ppiという観点では原点回帰しています。精細さという意味では退化とも言えますが、Samsungが出したバランスとしての答えなんでしょう。
またアスペクト比ではほぼ4:3だった初代からひたすら正方形化に進んでいます。これには2つの狙いを感じ取ることができます。1つは横幅を広げていくことにより「縦横で持ち替える必要性を極力減らす」という事です。長方形のスマホではコンテンツによってしょっちゅう縦横持ち替える必要がありますが、大型正方形に近いFoldではYoutubeなどの動画を観る際にも基本的に縦横回転させる必要がありません。そしてもう1つの理由はカバーディスプレイを普通のスマホサイズにしたいからだと思います。これについては後ほどご紹介します。

次にメインディスプレイの輝度、カメラ、S Pen対応を見てみます。
輝度 | カメラ画素 | カメラ方式 | S Pen対応 | |
Fold | 650nit | 10MP | ノッチ | × |
Fold2 | 650nit | 10MP | パンチホール | × |
Fold3 | 1,200nit | 4MP | UDC | ○ |
Fold4 | 1,300nit | 4MP | UDC | ○ |
Fold5 | 1,750nit | 4MP | UDC | ○ |
Fold6 | 2600nit | 4MP | UDC | ○ |
Fold7 | 2600nit | 10MP | パンチホール | × |
変化の方向 | ゆるやかな進化 | 回帰 | 回帰 | 回帰 |
輝度が進化していくのは当然ではありますが、今回はFold6と同じ2600nitでとどめています。トレンドからすればここももう一段進化して良かったと思いますが、それよりも薄さ、軽さ推しをしたかったんでしょう。やや控えめですがFold8では必ず引き上げてくると思います。
そしてメインディスプレイのカメラは第3世代以降アンダーディスプレイの400万画素が続いていましたが何とここでFold2と同じパンチホール1000万画素に戻してきました。そしてS PenもFold2まで巻き戻って非対応となりました。
輝度の停滞、カメラやS Penの回帰を見るにFold7はFold6までの進化の延長にはなく、一旦色々取捨選択して再出発を決めたモデルと考えて間違いないと思います。Fold8で新シリーズ第2世代としてこの辺りも全部復活させるのか?あるいはFoldシリーズの方向性を変えてしまうのか?は注目ですね。個人的には前半にも記載した通りメインディスプレイのカメラは撤廃し、S Pen対応は復活、というのが美しいと思っています。
カバーディスプレイの「進化」と「回帰」
続いてはカバーディスプレイの方にも目を向けてみましょう。
高さ | 横幅 | 厚み | インチ | 解像度 | ppi | アスペクト比 | |
Fold | 160.9 | 62.8 | 17.1 | 4.6 | 1680×720 | 397ppi | 21:9 |
Fold2 | 159.2 | 68.0 | 16.8 | 6.2 | 2260×816 | 388ppi | 25:9 |
Fold3 | 158.2 | 67.1 | 14.4 | 6.2 | 2268×832 | 388ppi | 24.5:9 |
Fold4 | 155.1 | 67.1 | 14.2 | 6.2 | 2316×904 | 396ppi | 23:9 |
Fold5 | 154.9 | 67.1 | 13.4 | 6.2 | 2316×904 | 396ppi | 23:9 |
Fold6 | 153.5 | 68.1 | 12.1 | 6.3 | 2376×968 | 392ppi | 22:9 |
Fold7 | 158.4 | 72.8 | 8.9 | 6.5 | 2520×1080 | 408ppi | 21:9 |
変化の方向 | 回帰進化 | 大幅進化 | 大幅進化 | 進化 | 進化 | 回帰進化 | 回帰進化 |
カバーディスプレイ側を見てみると確かに「進化」と「回帰」があるんですが、変化としては全て「ポジティブな変化」となっています。
まず高さはメインディスプレイ同様、だんだん低くなってきていたのにFold7でまたグンと背が伸びました。そして横幅もFold2からFold6で縮んだり伸びたりで0.1mmしか変化がなかったところ今回4.7mmも一気に広がりました。おかげでインチ数もFold2からFold6でわずか0.1インチしか進化していないのに今回0.2インチアップを果たしています。
またメインディスプレイと違いカバー側はppiも最高値となっています。歴代Foldの中では初代が一番ppiが高かったという時代が長く続きましたがついにFold7で初代を上回った形になります。
そしてアスペクト比も実は初代と同じアスペクト比に戻りました。21:9というのは縦長スマホで確立された一つの王道比率です。初代Foldでは機体サイズに対してディスプレイサイズが極端に小さかったのでこのアスペクト比が実現できていましたがFold2でほぼ全画面(液晶比率を高めた)ので一気に長細くなってしまったんですよね。これを徐々に徐々に21:9に近づけていってようやくFold7で「全画面でありながら21:9というアスペクト比」に辿り着いたんですよね。
左:Fold3 右:初代Fold(Fold3はディスプレイが大きいが非常に長細い。一方初代はアスペクト比は21:9だが極端に画面が小さい)

これがFold7ではアスペクト比も自然で大きな画面のカバーディスプレイとなりました。改めて比較してみると全然違いますよね。

これにより、Foldは初めて「カバーディスプレイを普通のスマホとして使える」状態に仕上げたという事です。
その他の変化
その他の要素で大きな変化、小さな変化の特徴も見ておきたいと思います。
重さ | 背面カメラ 画素 | 背面カメラ 光学/デジタル | バッテリー | 連続動画 再生時間 | 防水 | |
Fold | 276g | 12MP/16MP/12MP | 2倍/10倍 | 4380mAh | 17時間 | × |
Fold2 | 282g | 12MP/12MP/12MP | 2倍/10倍 | 4,500mAh | 15時間 | × |
Fold3 | 271g | 12MP/12MP/12MP | 2倍/10倍 | 4400mAh | 18時間 | ○ |
Fold4 | 263g | 50MP/12MP/10MP | 3倍/30倍 | 4400mAh | 20時間 | ○ |
Fold5 | 253g | 50MP/12MP/10MP | 3倍/30倍 | 4400mAh | 21時間 | ○ |
Fold6 | 239g | 50MP/12MP/10MP | 3倍/30倍 | 4400mAh | 23時間 | ○ |
Fold7 | 215g | 200MP/12MP/10MP | 3倍/30倍 | 4400mAh | 24時間 | ○ |
変化の方向 | 大幅進化 | 進化 | 停滞 | 停滞 | 進化 | - |
まず順当進化なのは重さです。Fold2で一度重くなりましたがそこからは徐々に軽くなってきています。ただ大体毎世代10g程度の軽量化だったものがFold7で一気に20g以上削ってきましたので、やはりここでもFold7でブレイクスルーが起こったと考えて良いと思います。
一方背面カメラは3世代ごとくらいで広角画素数が上がってきましたがやっとFold7で2億画素を搭載というところです。画素数は大きければ良いというものではありませんが、どのくらいカメラに力を入れているか?の指標にはなると思います。ただそう考えると2億画素を搭載したのにデジタル100倍ズームを積まなかったというのは何ともセコさを感じますよね。これはFold8では対応してくるんじゃないでしょうか。
またバッテリーも初期に多少変化はあったもののほぼ4400mAh前後で一貫しています。ただ連続動画再生時間は着実に伸びている事、また歴代薄さを追求してFold7では革命的な薄さに到達したにも関わらず、同じ容量のバッテリーを搭載し続けられているのは技術の進化なくして実現できないと思います。ある意味、4400mAhを死守するために薄さを我慢してきた歴史だったと言えるのかもしれません。そういう意味ではついにFold7で辿り着いたと言えます。薄さ競争がこれで終わりだとすると、Fold8以降はバッテリー容量の増大に舵を切ってくれるんじゃないかと期待しています。
そして最後に防水が搭載されたのもFold3以降となっています。機構的に防水対応じゃないと雨の日は怖くて外で使えないというモデルでしたがこれはFold3の時代にクリアできていましたね。
まとめ
さて今回はGalaxy Z Fold7を「Fold6との違い」という面と「歴代全モデルとの比較」という面で考察してきました。
改めて全モデルを振り返ってみると大きく3つの世代に分かれるように感じました。そのくらいFold7は大きなブレイクスルーだと感じています。
Foldシリーズの分類
試作期(折りたたみというコンセプトを世に知らしめる役割)
- 初代Fold:折りたたみスマホ試作モデルを投入。十分な実用性がありコンセプトの市場評価を確認。
Fold正当進化期(大きなディスプレイを折りたたんで持ち運べるスマホ)
- Fold2:ノッチを排除、カバーディスプレイを大きくし「普通のスマホ」に一気に近づけたレギュラーモデルの第1世代
- Fold3:S Pen対応、防水搭載と今につながるFoldはここで必要機能が整備された
- Fold4:カメラが進化。Fold2→3で変化がなかったところに手を入れてブラッシュアップ。
- Fold5:ペンが細くコンパクトに。順当進化するも変化度合いは徐々に小さく。
- Fold6:ディスプレイの角がカーブから直角になり洗練。手を入れるところも少なくなりFoldシリーズの完成形。
新世代のスタート(普通のスマホとミニタブレットの完全ハイブリッドデバイス)
- Fold7:突然のブレイクスルー。圧倒的薄さ、軽さにより、サイズやコンセプトを変える。新シリーズ第1世代としてFold6まで進化させてきた点を一部退化させる判断も。
Fold2からFold6までも徐々に薄く、軽くなりながら、一つずつ特徴を加えていったような変化で「進化」というよりは「成熟」に近づいてきたと言った方が正確だったと思います。
Fold7も薄さ、軽さという観点だけで見れば同じベクトルでの進化なので「延長線上」にも感じますが、その振れ幅の大きさ、薄さのゴールに突然到達した事、カバーディスプレイを21:9に戻したことなど、ここが新しいスタート地点になる要素がふんだんに盛り込まれています。
そしてFold7をスタート地点として、カメラ、輝度、バッテリーなどこれからまたハイブリッドスマホとしての「成熟」に向かっていくのだと思います。
これまでは当然旧モデルより新モデルが上位互換で、どちらか選択する際の要素は値段くらいしかなかったと思いますが、今回についてはペンが使いたい人は敢えてFold6というようにコンセプト面でも選択が分かれると思います。
私は個人的にペンも好きでしたし、UDCも好きでしたが、今回は迷わずFold7を購入したいと思っていますし、新たなフォルダブルスマホ体験に期待しています。