オーラNISMO FFの購入で決めたわけですが、では新車で買うべきか?中古車で探すか?は悩みどころになりますね。私の頭の中ではもう「新車が欲しい!」ですが、奥さんの判断や家計事情も踏まえると中古車も考えない訳にはいきません。
3つの選択肢
オーラNISMO FFを中古で買うなら2021年に登場した「前期モデル」と2024年に登場した「後期モデル」が選択肢となります。新車なら当然「後期モデル」のみが購入対象。
| 主な機能の違い (標準NAVI前提) | 狙いたい状態 | 相場価格 | |
| 前期モデル 中古車 | ー | ・走行距離2万km未満 ・純正NAVI+寒冷地仕様 | 260万円程度(条件によっては200万円そこそこの中古車も出てきます) |
| 後期モデル 中古車 | +運転席パワーシート +BOSEスピーカー ・グローブボックス2段に(※1) ・最低地上高が115mm→130mmに ・接近時アンロック(※2) ・降車時オートロック機能(※2) | ・走行距離1万km未満 ・純正NAVI+寒冷地仕様 | 310万円程度 |
| 後期モデル 新車 | 2025年8月に +側方危険検知力UP(※3) +後席リマインダー(※4) | ・純正NAVI+寒冷地仕様 | 350~360万円程度 (値引き込み) |
※1)グローブボックスは厳密には後期モデルが出る1カ月前に実装されたようですが基本的に後期モデルの仕様だと思います。
※2)接近時アンロック、降車時オートロックは後期モデル発売タイミングで規制によって一部付いていないモデルもあったようですが現在は主要装備一覧にも記載されています。
※3)「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」の左右検知範囲を大幅に拡大し、最新の法規に適合との事です。
※4)後席リマインダーが全グレード標準化されたという事で、これ以前のモデルでもオーラNISMOでは対応していた可能性もあります。
運転席パワーシートやBOSEスピーカーは分かりやすく良い強化だと思いますし、ネット情報を見ると何気にグローブボックスの収容量が大きくなったのも優秀なようです。これまでギリギリ車検証ファイルが入るかどうかだったところ、加えて小物類も結構収納できるようになったとか。個人的には最低地上高が上がったのも安心感がありますし、インテリジェントエマージェンシーブレーキが左右方向で検知範囲を広げてくれたのも嬉しい強化。そして何気に「接近時アンロック」と「降車時オートロック」はめちゃくちゃ便利だと思います。本当にロックされたかな?と心配になっても日産Connectでスマホから施錠確認やロックもできますので安心で使い出が非常に良いと思います。
表の記載は公式情報として出ている違いですが、SNSでの情報では他にも「インテリジェントルームミラーの画質が良くなっている」というような進化が投稿されていました。事実だとすればこれも良いですよね。
前回の記事で、後期より前期モデルの方が加速が鋭かったのでは?!との考察もしましたが、前期モデルの「ピーキーな加速」についてはやり過ぎ感もあった事から、選ぶなら「痒いところに手が届く強化がされていて走りのバランスも良くなった後期モデル」としたくなりますね。
この後期モデルは2024年7月に登場した為1年くらいしか経過していません。中古車として市場に出てくる状態も走行距離数千kmのものが多く状態も良いものが多いと思います。それでいて相場価格としては新車で買うより50万円ほど安く手に入る。ほとんど乗っていない1年足らずのモデルが50万円安く買えるという事ですから、売却した人は1年で100万円くらい値落ちしたという事になりますね。そもそも日産車はリセールバリューが高くなく、且つ今の経営状態ですから驚く事でもないのですが、新車で買うならリセールは拘らないという気持ちが必要です。
また同じ中古車でも前期モデルは更に値が落ちます。後期モデルで様々な強化ポイントがありますが車自体の性能にはほぼ変化がないと思います。オーラNISMO FFの「走り」が欲しい!という事だけに着目するなら前期モデル中古車のコスパは魅力的だと思います。
FF(2WD)モデルの写真から「前期後期」「寒冷地仕様」を見分ける方法
ちなみにFFを中古車情報サイトから探すときに「前期モデルか後期モデルか?」「寒冷地仕様かどうか?」を写真からパッと見分けられると便利です。
まず「前期か後期か」の見分け方ですが、外観上の変化はフロント、リア両方にあります。といってもフロントグリルの変化は写真の大きさや明るさによって分かりづらい事がありますので、一見して判断するならリアの写真を見るのがお薦め。
前期モデルは左右端にある黒い部分の上がくいっと中央に向けて線が入っていますが後期モデルはそれがありません。またエアロの赤い部分が前期モデルはハの字のように左右に下がっているのに対し後期モデルは横一線です。前期の方がデザインに変化があってカッコいいという方もいますが、後期モデルは更に空気の流れに拘って見直されたデザインになっています。
左:前期モデル 右:後期モデル(写真自体はは4WDモデル)


あとは運転席側がパワーシートになったのも後期モデルの特徴ですので運転席写真があれば分かりやすいですね。ほか、BOSE対応したのも後期モデルからですがこれは純正NAVIのオプションを付けた時にBOSEもセットされるものなのできちんと組み合わせで確認しないと見誤ります。稀にNAVI無しでBOSEがないけど後期モデルという中古車も見かけます。パッと1枚だけで判断しやすいのはやっぱりリアデザインかパワーシートですね。
次に「寒冷地仕様(シートヒーター&ステアリングヒーター)」が付いているか付いていないかですが、これはステアリングを見れば分かります。FFの場合寒冷地仕様オプションを付けていないとステアリングが「アルカンターラ(スウェード調)」になっていますが、寒冷地仕様を付けると「本革」になります。細かいボタン部分で見るよりもステアリングで判断するのが早いですね。意外と中古車では寒冷地仕様を付けていない車も多く出回っていますので付けたい方は注意して見た方が良いです(中古車サイトの機能表記は違っている事があり得ますので写真から判断した方が確実です)
左:標準 右:寒冷地仕様付き


つまり、ステアリングはアルカンターラがいいけど寒冷地仕様がいい。という両立はできないわけです。
あ、ちなみに4WDを探したい場合はリア右のe-powerロゴの下に「4WD」と書いてあるので一目瞭然です。後期モデルしかありませんし、寒冷地仕様しかないので4WDの場合は迷いはないですね。
新車を選ぶ価値
さて話を戻します。中古車を選ぶメリットとしてもちろんまずは「コスパの高さ」がありますし「納期の早さ」もあります。『リーズナブルに乗りたい』が優先されるなら状態の良い、信頼できる中古車を見つけるのが最適解だと思います。
そしてオーラNISMOについては前期モデルの中古車が圧倒的なコスパです。4WDが欲しければ後期モデルのみですが、FFで良いという場合には後期より約100万円安く手に入る前期中古車が有力な選択肢です。冒頭で記載したように様々な強化ポイントはありますが、それを上回る価格差があると思いますので後期モデルへの拘りがないなら前期中古車はお薦め。
私の場合、今回のオーラNISMOについては「惚れて乗る1台になりそう」という事がまずありました。今まで乗っていたAudi A3は「惚れて乗る」ではなく「乗るなら相対的に好みに合うもの」という選び方でした。もちろんAudi A3も好きなデザインでしたしアトールブルーという色も好みにドンピシャでした。リセールを気にするなら白黒ですがA3を買うならアトールブルー一択でした。ただベーシックモデルで装飾が寂しい、乗り味も良くもないけど悪くもない必要十分という感触。家からの距離もそこそこのディーラー認定中古車を選びましたので「ちょうど良い塩梅の妥協点」で決めたという感じでした。
でも本当に「惚れて乗る」となれば、当然好きなカラーを選び、好きなオプションを付けたい。運転席のパワーシートもBOSEスピーカーも欲しい。今回私はステルスグレー&純正NAVI+寒冷地仕様を選びたかったので、その条件に合う後期モデルの中古車で居住地近隣で出てくるというのはなかなか機会がなかったわけです。最近たまたま合致する車が出てきまして、距離的にはやや遠いですが近隣県なので許容範囲というところでした。これが約310万円だったんですね。
そこに50万円上乗せして新車にする事で、更に一部機能の強化、最大期間の保証適用、車検までの期間最大化、1stオーナーなので傷や使用感の無さ、走行距離もゼロ、そして自分がお世話になりたいディーラーで買える、という価値が加わってきます。そこに50万円の価値を感じるか?がポイントですね。
新車にした理由
そんな私が最後に「やっぱり新車で買いたい」と判断したのは「ディーラー」です。中古車の場合はディーラー外から買う場合のリスクもありますし、認定中古車であったとしても「買いたいディーラー店舗」で偶然欲しい車が出てくる可能性は非常に低いと思います。
そして、ただオーラNISMOを買うだけではなく「スポーツリセッティング」を仕掛けたいと思い始めた事が決定打でした。

知らない方にとっては何のこっちゃですが「スポーツリセッティング(スポリセ)」というのは「NISMOの特別セッティング」であって「日産のセッティング」ではありません。この2社は別会社なんですよね。よってオーラNISMOにスポリセを施行した場合、車の基本的な保証は日産、スポリセした部分に限った保証はNISMOにしてもらう事になります。となると、日産×NISMO両方の機能を持ったディーラーで買う事が何よりも安心材料になるという事なんですよね。

我が家の場合は、元々家族数人で運転する想定でしたので運転席の「パワーシート」は欲しい、息子が音を気にするのでどうせなら「BOSE」がいい、私自身「惚れて乗る一台」という要素を加味すると前期モデルで妥協せず、後期モデルで行きたいという思いもありましたし、スポリセを掛けるなら絶対、日産とNISMOが一体化したディーラーで車自体も購入すべき。と考えました。またスポリセは「前期モデル」と「後期モデル」でチューニングが異なるようですので、その点でも「後期モデル」は魅力的でした。
これで我が家が購入するのは「オーラNISMO FF 後期モデルの新車」という事になりました。
次はその「スポーツリセッティング」とは何なのか?どういう注意点があったのか?についてご紹介したいと思います。