ではVR体験を一つずつレビューしていきたいと思います。PSVRはこれまでも散々レビューしているので、今回はいわゆるスマホVRに注目。
スマホで体験するVRは外でお試し的にやるものが多かったので、家でじっくりチェックする為にゴーグルを購入。ずっと手に持ちっぱなしのものは操作に制限が出るのできちんとオーバーヘッドで固定されるものをチョイス。中でも安くて評判のいいVOX PLUSを選んでみました。
VOX PLUS
1,000円台で買える安いゴーグルですが箱はちゃんとしてますね。
中もポーチやクリーニングクロスなど一通りしっかりした内容。
上と左右のバンドで頭を固定するタイプですが私の頭だと結構バンドを緩くしないとキツ過ぎる感じですので子供から大人までしっかり固定できると思います。
良くできてるな~と思ったのは目の周りに当てるクッション部分。柔らかく出来ていて肌への負担を減らします。
スマホはフロント部分をパカっと開けてセット。多少サイズの余裕があるのでVRコンテンツを実際に起動させて中央の線を合わせる形でセットすると丁度いいです。上部に付いているダイヤルでピント調節が出来、近視(0.1以下)の私でもメガネ無しでクッキリ見えます。凄い!
セットしたスマホが横から見えています。この隙間からケーブルを出してイヤホンを装着する事も可能。基本が押さえられてますね。
PSVRと並べてみましょう。
頭部分がバンドだけの固定なのでVOX PLUSの方がコンパクトです。
レンズ部もそんなに変わらないですね。クッションがある分VOX PLUSの方がしっかり作られているような気さえします。(気がするだけです)
さてスマホVRの欠点はスマホを装着してしまうと、スマホ自体が触れなくなる事です。なのでほとんどのコンテンツは頭の動きでポインタを操作する(操作するのはポインタ自体ではなく画面を動かしてポインタを当てるイメージ)のですが、ゲームによってはコントローラーが必要です。
そこで購入したのがこちら。
T-PRO
似たものが沢山出ていますが、少しでも品質が良さそうなものを選びました。
Bluetoothでスマホとペアリングすれば利用可能。ペアリングボタンを長押しするだけで繋がるので一度設定しておけば、スマホをゴーグルに装着した状態でオンオフ可能です。縦に持つとポインタリモコンに。横に持つとゲームのコントローラに、と汎用性のあるリモコン。
上部(横持だと左)にも2つボタンが付いていますので多様な操作が可能なようですね。
コンテンツ体験
とりあえず評価が高いものを中心に色々入れてみました。有料のものも2つ購入。
先に結論から言います。
スマホVRはストアに大量の対応アプリが並んでいますが、どれもコンテンツのクオリティがめちゃくちゃ低いです。今私のスマホにも上記20個のアプリが入っていますがまともに遊べるのは数個しかない状態です。
楽しめそうなものを幾つか紹介します。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.fibrum.bredos&hl=ja
VRド定番ジャンルの3Dシューティング。ストーリーや武器のアップグレード、パズル的な要素もあって同ジャンルの中ではちゃんと作られている方だと思います。操作は頭を動かすだけの簡単操作。グラフィックも結構綺麗なのでこのジャンルのVRゲームとしては一番おススメ。
VRではない通常プレイ版もあるパズルゲーム。一見バラバラに見えるパーツがある角度から見ると何かのオブジェクトに見えるので、それをキョロキョロしながら正しい角度を見つけ出す。というもの。これはとてもVR向きのゲームですね。頭を動かすだけの簡単操作ですがグルグル頭を動かし続けると疲れます。パズルゲームは少ないのでお勧め。
こちらもコクピット宇宙物ですが、シューティングゲームではなく映像鑑賞型。鑑賞型だけあってグラフィックも美しく、VRデモ体験にはピッタリだと思います。スマホでもここまでVRグラフィック描けるんだな~と感心したコンテンツ。
これは99円の有料アプリ。有料といっても99円ですから無償ソフトとそんなに違いません。VR定番ジャンルの一つであるジェットコースター物ですが、こちらはお化け屋敷のようなホラーアトラクションを体験しているようなコース設計。スマホVRのジェットコースター物としてはかなりのクオリティだと思いますが、ホラージェットコースターアトラクションと言えばPSVRでUntilDawnを体験してしまっているので比べちゃうとクオリティの差が凄いです・・・。PSVRはやっぱり別格ですね。
これもパズルゲームの一種かな。無限回廊のように角度を変えると騙し絵の用に道が繋がって見えて実際に歩けるようになる。という物。これはコントローラー操作が必須なのでBluetoothリモコンが活躍しますね。ちょっと操作や視点移動が上手くいかなかくてストレスも溜まります。
スマホVRには珍しい、アニメっぽいキャラでの冒険もの。VRアトラクションのようなタイプでデモコンテンツとしても悪くないんですが、とにかく短い。すぐ終わります。また、これはスマホVRのあるあるなんですが、やたら後ろを振り向かせたりしたがります。ちょっと面倒。でもすぐ終わるのでやってみるといいですね。
これはゲームではなく様々なVRムービーを集めた鑑賞型コンテンツ。PSVRでも出ているINVASION!もありましたので比較してみましたが、やっぱりVRそのものの構造がPSVRの方が優秀ですね。前回の記事で書いたようにスマホは球体の内壁に映像が映し出されているような感じですのでどうしても映像が歪んで、閉じられた世界を感じてしまいます。ただINVASION!はPSVRの特にも酷評した残念作品です。他は海底、空なんかの実写コンテンツを楽しむとよくあるVR映像をダイジェスト的に楽しめます。YoutubeVRみたいなもんですね。
宇宙シューティング、ジェットコースターに続くド定番3番目のジャンルがこのゾンビサバイバル物です。その中でもこの作品は100円の有料コンテンツなので比較的まともかなと思います。変わり種なのは実際に立って足踏みする事で歩く事。ちょっとでも仮想現実感を作りたかったんだと思いますが、これが反応も含めてちょっと面倒(笑)
という訳でバラバラと紹介してみましたが、これ以外のコンテンツも似たり寄ったりかちょっと質が落ちます。世間的にはオルガルなんかもVR対応アプリとして有名ですが、突然VRモードになったり元に戻ったりとスマホの出し入れとゴーグルの取り外しが忙しいったらありません。
また、そのクオリティも所詮スマホVRなのでPSVRのサマーレッスンなんかと比べたら密着感、存在感が全然低いですね。
スマホVR評価
あらゆるアプリを試せる訳ではありませんが、大体現状は理解できたと思います。
・解像度は想像以上に高い(PSVRやVIVEなどと同等)
・CGレベルは低いものが多い
・位置トラッキングがないのでゲーム性が低い、球体イメージで画面が歪む
・そのせいでやたら顔を動かされるゲームが多い(横を向く、後ろを振り返るとか)
・ゲームとして長く遊べるコンテンツは皆無
総合評価:20点
正直つまらない。VRとしての感動も薄い。
私も検証がてら色々プレイしましたが、もうよほど興味あるコンテンツが出てこない限りプレイしないと思います。解像度だけは感心しました。
では次回はアトラクション型の体験を色々ご紹介します。